【本編完結】農民と浄化の神子を並べてはいけない

ナナメ

文字の大きさ
9 / 203
第一章 異世界に来ちゃった

何でこんな目に R18

しおりを挟む
 じゃらじゃらと鎖が騒がしく鳴るのは、俺が決死の抵抗をしているからだ。
 何で、どうして、と頭は混乱してガンガン痛むけれどとにかく動きを止めたら途端に組み伏せられてしまう。そんなのは嫌だ。
 でもどうして。目を閉じる前はローゼンさんの優しい顔があったのに、目を覚ましたら整った顔立ちがもったいないようなギラギラと欲に溺れた気持ち悪い顔が目の前にあった。
 その人が

『確かに黒目黒髪だ。しかし神子は精気を受ける事でその力を正しく発現させるという』

 そんな事をつらつらと言いながら枷に阻まれて脱げない俺の服を切り裂いた時は目玉が飛び出すかと思った。あっという間に全裸にされてのし掛かられて、そこまで来てようやく驚きに固まっていた脳みそが動き出して、体に抵抗しろという指令を出してくれた。
 体に甘ったるい香りのぬるぬるした変な液体をこぼした見知らぬ眼鏡の男を蹴り飛ばして寝かされていたベッドから転げ落ちる。逃げないと、と思うのにやっぱり枷に阻まれて早く動けない。すぐ捕まえられて大人しくしていろ、と頬を叩かれたけど大人しくなんて出来るか!

「離せ!この!変態!!」

「おいお前達!押さえていろ!!」

 げっ、他にも人がいたのか!

「嫌だ!触るな!離せ!!!」

「暴れるな!」

 くそ、4人がかりで押さえ込まれたら動けない。折角逃げたベッドの上にあっけなく連れ戻されて、それでも尚身を捩って逃げようとする俺を、ぶっ飛んだ眼鏡を布で拭きながら眺めていた男はまたあのぬるぬるの液体を全身にぶっかけてきた。
 ちょっと……どころか結構怒ってるんだろう。ものすごく乱暴に全身に塗りたくられて気持ち悪くて鳥肌が立つ。

「大人しくしていれば優しくしてやったものを」

 完全に悪役の台詞!!この人悪い奴だ!絶対そうだ!!

「足を」

 指示された男達が俺の両足を抱え持ち上げる。オムツを換えるようなその体勢は、男の目の前に普段人に見せない部分が丸見えになるという事で。羞恥のあまり吐き気まで込み上げてえずく俺なんかお構いなしにそこへもぬるぬるを垂らしてくる。

「ぅ、き、もちわる……!やめろ……!!」

 バタバタ足を動かしてみるけど、押さえてる人達も決死の表情で押さえてくるからほとんど無意味。そうこうしてる間に何かがぬるりと尻を撫でた。

「ひっ……な、何……!」

 足の隙間から覗くと、男は細長いつるりとした棒を持っている。今の、その棒……?まさか……まさかとは思うけど……まさか……?

「……っあ!!!!」

 遠慮も容赦も、覚悟を決めさせる時間すらもくれず、その棒は俺の孔に突き入れられた。
 目の前がチカチカする。
 何だこれ、何でこんな目にあってるんだ。
 痛い。気持ち悪い。誰か。

「ふむ……まだ効かぬか」

 くち、くち、と粘着質な音が体を通して伝わってくるのが気持ち悪くてたまらない。衝動のままに込み上げたものを吐き出すと、突然の嘔吐に驚いたのか腕を掴む力が緩んだ。
 今だ!そう思って必死で腕を振るけど一瞬ひるんだだけですぐにまた押さえられてしまう。その間にも眼鏡の男はぐちぐちと棒を動かして、俺は何度も何度もえずいた。
 何でだよ。俺はただの農民になって、モフモフに囲まれたスローライフがいいってちゃんと希望伝えただろ。もうこの世界の神様なんか信じないからな。
 一度引き抜かれた棒にほっ、と息を吐く間もなく、さっきよりも太い棒が宛がわれて青ざめる。
 そんなの入れたら尻が裂ける!!!

「や、やだ……!!!」

 俺の抵抗も虚しく、ぐ、と押し付けられた棒が少し入った、その瞬間。

「そこまでだ!!!」

 腕を押さえていた男達が吹っ飛んだと思ったら足側にいた男達も同時に吹っ飛んでいく。
 自由になった体を起こし、こんな目に遭わせたんだからと遠慮の欠片もなく思いっきりシーツにゲロゲロと吐く。背中にふわりと何かが当たる感触。驚いて振り払おうとして、それが誰かのマントだと気付いた。同時に自分がガタガタと震えていて、その体を力強い腕が抱き締めてくれている事にも。
 恐る恐る顔を上げれば、明るいところでは初めましてのローゼンさん。このむっちり具合は間違いない。薄紫の刈り上げた短髪に蜂蜜のような金の瞳。そうか、この人はこんな顔をしていたのか。

「……ろ、ぜん、さ……」

「遅くなり申し訳ありません」

 あ。また眉毛ハの字。現実逃避気味の頭でそんな事を考えていたら。
 氷よりひんやりとした声が響く。

「神官長。これはどういう事か、ご説明頂こう」

 さら、と揺れる銀髪。あの銀髪には見覚えがある気がするけど、こんな怖い声だったかな。

「神子の御身を預かるのは神殿の役目の筈です」

「彼は神子と確定したわけではない。そもそも神子が神殿預かりだと主張しているのはお前達だけだろう。ここに第一王子テューイリング殿下の指示書もある。彼の身柄は第一騎士団が保護する事となった。今後一切関わることは許さん」

 神官長、という事は神職のはず。その眼鏡の男は端整な顔を歪めるとチッ、と小さく舌打ちした。
 この世界の神職の方は随分と乱暴なんですね……?

しおりを挟む
感想 91

あなたにおすすめの小説

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果

ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。 そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。 2023/04/06 後日談追加

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。

猫宮乾
BL
 異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新! Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

処理中です...