71 / 203
第二章 浄化の旅
モンスターがいっぱい
あれから4日。
ツンデレパーピュアが付きっきりで教えてくれて、何とか無意識下でイメージ出来るようになった。
というか段々濃くなっていく瘴気で覚えざるを得なかった、とも言える。初日はデレが発揮されたのか優しかったのに、2日目からは獅子の子落としか、というくらいスパルタで限界まで放置されたんですよ。怖いよね。内臓全部口から出て死ぬんじゃないかと思ったよ。
そんなわけで文字通り死ぬ気でガード方法を覚えて、何とか物に出来たのでした。
そして今俺は周りを番3人に守られながら、森の中を歩いております。流石に馬車は中まで入れないから徒歩なんだけど、めちゃくちゃ怖い。
パーピュアに俺が気持ち悪いと思う方向に向かえって言われたんだよね。探してみたら森の奥から…何て言えば良いんだろう。煤?みたいな黒いのがブワッて漂ってきてたんだ。それが気持ち悪い感じがして、それで今その方向に向かっているわけなんですが。
進むにつれて段々と森の木々が枯れて腐り落ちていく光景は異様だ。しかも。
「グルルルルル……」
ハッ!?ほらまた来た!!!
カサッ、と落ち葉を踏む音がたくさん聞こえて騎士団全員戦闘態勢に入る。
さっきから少し進むたびに目を赤く光らせた明らかに尋常じゃない様子のモンスターがたくさん襲ってくるんだよー!!
あっという間に辺りは混戦状態だ。
戦えない俺はただの足手まとい。モンスターの目に留まらないよう、ただひたすら息を殺して固まるしかない。
と、同時に魔術師のみんながどうやって戦ってるのかの観察をして、見ながら覚えようと思って。このままずっと足手まといでいるの、嫌だもんな。それにいざという時に自分の身1つ守れないようではこの先やっていけないだろう。
何せ煤の量が増えていくにつれてモンスターも増えていくんだ。ここら辺はまだ弱いモンスターしかいない、って言ってたのにこの状態だ。もしこの先強いモンスターがいる所でもこんな団体様で来られたら皆俺を守るどころじゃないだろうし、何より俺を守って怪我をするなんて絶対嫌だ。
だからじっ、とみんなの戦いを見届ける。
パーピュアはかまいたちみたいな風の魔法でモンスターを切り裂いて、そばまで近寄られそうになったら鞭で辺りを一掃し、また一定距離から魔法で攻撃してる。
メイディは大型の攻撃魔法が得意だからなのか小さな炎でけん制しながら、体の周りに浮かせたナイフで次々と眉間を貫いていってる。
侍従ちゃんズもそれぞれ得意な魔法と、弓やフラフープに刃がついたような不思議な武器やらブーメラン状の武器でしっかり応戦してる。
第三騎士団の出向騎士さん達は第一騎士団のみんなを魔法で補佐しながら戦ってて、流石騎士と言うべきか彼らの近くまで近寄れるモンスターはいないようだ。
うーん……俺……あのレベルにまでいけるかな……。
不安になったけどロープレだってレベル一桁から始まるもんな!この世界にレベルなんて定義があるかは知らんけど、何事も経験と努力が必要だ!
でもひとまず今は無理だから大人しくここで地蔵と化していようと思います。叫びたいけど!めちゃくちゃ怖いから叫びたいけど!!声を出したら注目集めちゃうもんな!
俺の側に寄ってくるモンスターを斬り伏せてくれてるティエにこれ以上苦労をかけるわけにはいかない。
俺は地蔵。俺は地蔵……と、唱える俺の視界の横からぬぅ、と現れるのは
「またお前かーッ!!」
馬車にも張り付いてきた枯れ木みたいなモンスターだ。
思わず突っ込んでしまったじゃないか!そんな場合じゃないけどな!!
「スナオ!?」
俺の声に驚いて振り返ったティエが直ぐ様枯れ木モンスターを斬り捨ててくれた。
「ティエ!後ろ!!」
でもすぐまたティエの後ろから狼みたいなヤツが飛びかかってきて、振り向き様に斬り捨てられる。
今度は左右からだ。それも鮮やかな動きでばっさり斬り捨てると、カサカサーっと寄ってきて炎を吐こうとしてた魔法トカゲを上下に切り裂いた。
おぉぉぉ……ティエ強ーーーい!!動き早ーーーい!!!格好いい!!
その向こうでもディアやローゼンが次々モンスターを斬り伏せていってる。俺の側まで来るモンスターが少ないのはあの二人が大半を倒してくれてるからだ。
ディアは見た目普通なのに脱いだら腹筋とかバッキバキに割れててね……。まぁティエもなんだけど、ティエはしなやかな筋肉って感じで……ディアはがっちりした筋肉って感じ……。ローゼンみたいなムチムチじゃないんだけど、ローゼン寄りの腹筋してた。
だからかな?ティエは踊るみたいに軽やかにモンスターを斬ってて、ディアは一撃一撃が重たい感じ。
そしてローゼンはあのムッチムチな体に似合わない素早い動きと、体に見合った大きな剣で周りを薙ぎ払ってる。あれはもはやブルドーザーだよ。強すぎる。
最後の一体がシュワワ~っと溶けて消えると、辺りはシン、と静まり返った。
全員しばらく警戒態勢で待ち構え、それ以上何も来ないのを確認してそれぞれの武器をしまいながらまた元の魔術師を中心にした陣形に戻って歩き出した。
――そして、見つけた。
ツンデレパーピュアが付きっきりで教えてくれて、何とか無意識下でイメージ出来るようになった。
というか段々濃くなっていく瘴気で覚えざるを得なかった、とも言える。初日はデレが発揮されたのか優しかったのに、2日目からは獅子の子落としか、というくらいスパルタで限界まで放置されたんですよ。怖いよね。内臓全部口から出て死ぬんじゃないかと思ったよ。
そんなわけで文字通り死ぬ気でガード方法を覚えて、何とか物に出来たのでした。
そして今俺は周りを番3人に守られながら、森の中を歩いております。流石に馬車は中まで入れないから徒歩なんだけど、めちゃくちゃ怖い。
パーピュアに俺が気持ち悪いと思う方向に向かえって言われたんだよね。探してみたら森の奥から…何て言えば良いんだろう。煤?みたいな黒いのがブワッて漂ってきてたんだ。それが気持ち悪い感じがして、それで今その方向に向かっているわけなんですが。
進むにつれて段々と森の木々が枯れて腐り落ちていく光景は異様だ。しかも。
「グルルルルル……」
ハッ!?ほらまた来た!!!
カサッ、と落ち葉を踏む音がたくさん聞こえて騎士団全員戦闘態勢に入る。
さっきから少し進むたびに目を赤く光らせた明らかに尋常じゃない様子のモンスターがたくさん襲ってくるんだよー!!
あっという間に辺りは混戦状態だ。
戦えない俺はただの足手まとい。モンスターの目に留まらないよう、ただひたすら息を殺して固まるしかない。
と、同時に魔術師のみんながどうやって戦ってるのかの観察をして、見ながら覚えようと思って。このままずっと足手まといでいるの、嫌だもんな。それにいざという時に自分の身1つ守れないようではこの先やっていけないだろう。
何せ煤の量が増えていくにつれてモンスターも増えていくんだ。ここら辺はまだ弱いモンスターしかいない、って言ってたのにこの状態だ。もしこの先強いモンスターがいる所でもこんな団体様で来られたら皆俺を守るどころじゃないだろうし、何より俺を守って怪我をするなんて絶対嫌だ。
だからじっ、とみんなの戦いを見届ける。
パーピュアはかまいたちみたいな風の魔法でモンスターを切り裂いて、そばまで近寄られそうになったら鞭で辺りを一掃し、また一定距離から魔法で攻撃してる。
メイディは大型の攻撃魔法が得意だからなのか小さな炎でけん制しながら、体の周りに浮かせたナイフで次々と眉間を貫いていってる。
侍従ちゃんズもそれぞれ得意な魔法と、弓やフラフープに刃がついたような不思議な武器やらブーメラン状の武器でしっかり応戦してる。
第三騎士団の出向騎士さん達は第一騎士団のみんなを魔法で補佐しながら戦ってて、流石騎士と言うべきか彼らの近くまで近寄れるモンスターはいないようだ。
うーん……俺……あのレベルにまでいけるかな……。
不安になったけどロープレだってレベル一桁から始まるもんな!この世界にレベルなんて定義があるかは知らんけど、何事も経験と努力が必要だ!
でもひとまず今は無理だから大人しくここで地蔵と化していようと思います。叫びたいけど!めちゃくちゃ怖いから叫びたいけど!!声を出したら注目集めちゃうもんな!
俺の側に寄ってくるモンスターを斬り伏せてくれてるティエにこれ以上苦労をかけるわけにはいかない。
俺は地蔵。俺は地蔵……と、唱える俺の視界の横からぬぅ、と現れるのは
「またお前かーッ!!」
馬車にも張り付いてきた枯れ木みたいなモンスターだ。
思わず突っ込んでしまったじゃないか!そんな場合じゃないけどな!!
「スナオ!?」
俺の声に驚いて振り返ったティエが直ぐ様枯れ木モンスターを斬り捨ててくれた。
「ティエ!後ろ!!」
でもすぐまたティエの後ろから狼みたいなヤツが飛びかかってきて、振り向き様に斬り捨てられる。
今度は左右からだ。それも鮮やかな動きでばっさり斬り捨てると、カサカサーっと寄ってきて炎を吐こうとしてた魔法トカゲを上下に切り裂いた。
おぉぉぉ……ティエ強ーーーい!!動き早ーーーい!!!格好いい!!
その向こうでもディアやローゼンが次々モンスターを斬り伏せていってる。俺の側まで来るモンスターが少ないのはあの二人が大半を倒してくれてるからだ。
ディアは見た目普通なのに脱いだら腹筋とかバッキバキに割れててね……。まぁティエもなんだけど、ティエはしなやかな筋肉って感じで……ディアはがっちりした筋肉って感じ……。ローゼンみたいなムチムチじゃないんだけど、ローゼン寄りの腹筋してた。
だからかな?ティエは踊るみたいに軽やかにモンスターを斬ってて、ディアは一撃一撃が重たい感じ。
そしてローゼンはあのムッチムチな体に似合わない素早い動きと、体に見合った大きな剣で周りを薙ぎ払ってる。あれはもはやブルドーザーだよ。強すぎる。
最後の一体がシュワワ~っと溶けて消えると、辺りはシン、と静まり返った。
全員しばらく警戒態勢で待ち構え、それ以上何も来ないのを確認してそれぞれの武器をしまいながらまた元の魔術師を中心にした陣形に戻って歩き出した。
――そして、見つけた。
あなたにおすすめの小説
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…
こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』
ある日、教室中に響いた声だ。
……この言い方には語弊があった。
正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。
テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。
問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。
*当作品はカクヨム様でも掲載しております。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。