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第二章 浄化の旅
3日目のディア
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さて。あの後結局二時間くらい寝てしまってご飯も食べないまま第二ラウンドに突入した。結果、真夜中まで付き合わされたわけですが。
いや、もう…いくら薬?飲ませてもらっても、流石にクタクタだよ…。だったら3人一緒に済ませてくれた方がまだ楽だったよ…。そう言ったら、それも含めてお仕置きー、とかしれっと言いやがるティエの肩に思いっきり噛みついてやった。スナオにマーキングされた、とか逆に喜ばれてドン引きだったけど。
そんなわけで朝寝ぼけながら、同じくまだ若干寝ぼけてふにゃふにゃしてるティエにいってらっしゃいのチューして見送って、二度寝して。
次に目が覚めたらディアのお綺麗な寝顔が目の前にありました。
うーん…毎回思うけど…イケメンだ。
外に出る仕事だけど、ディアも割りと色が白い。俺が色白なのはあれだ。基本インドアのモヤシだからだ。だけどディアのはそういう肌の色?なのかな?日に焼けたら火傷になっちゃいそう。
じっと顔を見つめる。
長い銀色の睫毛とすっ、とした鼻筋。いつも引き結ばれてる薄い唇が今は少しだけ緩んでて何か可愛い。
だけどやっぱり涎は垂れないんですよ。どうなってるんだイケメン補正。
穏やかな呼気が漏れる唇をツン、とつついたらいきなりディアの目がぱっちりと開いて俺はビックリして固まった。
しばらくアイスブルーの瞳に見つめられて、それから。
「おはよう」
「お、おはようございまーす…」
おぉぉぉぉ、だからぁ!寝起き一発目からそのキラキラエフェクトつきの微笑みと耳が孕みそうなイケボはやめろぉぉぉ!!!
しかも、する、と頬を撫で、流れるように額にキスされて。全身の血が沸騰したかと思った。
火照った頬を冷ましたくて起き上がれば、外は燦々と陽光がさしている。
「…また昼」
昨日は最中に迎えた昼だったけど、今日は良く寝て迎えた昼だ。
まだ怠い体で緩慢に動く俺と違い、寝起きとは思えないしっかりした動きで窓に向かうディアの背中をぼんやり眺める。窓の外に何かあるのかな?
と、思ってたけど、ディアはただ窓を開けて外気を入れてくれただけだった。
「パルティエータがお前に無理をさせて悪かった、と言っていた」
「えー。自分で謝ってから仕事いけばいいのに」
いや。無理か。今朝もふにゃふにゃしてたもんな。出勤するだけで精一杯だよな。
「…ティエはあの状態で仕事出来てるの…?」
「出勤する頃には普通だからな。遠征中は流石に寝ぼけたりしない」
それにあの状態でも殺気には敏感に反応するから大丈夫だ、って言われて流石と感心したらいいのか、毎朝ふにゃふにゃせずにちゃんと起きろと呆れたらいいのか反応に困ってしまう。
でもとりあえずふにゃふにゃな所を狙われて怪我したりしそうにないから、そこは安心だ。
外からふわ、と柔らかい風が入ってきて、さっきまで布団で暖められていた体が心地よさを感じつつも少し寒い。
「寒ければ着ていろ。部屋の空気が籠っているから、少し換気がしたい」
「うん」
渡されたクリーム色のカーディガンはディアが着てきた物。だから俺が着るとブカブカだ。
本当にこの世界の人ってみんなでかいよな…!というか、日本人の骨格がそうだからなんだろうか。最近は体格が良くて背の高い日本人も増えてるけどさ。バレー選手とかでも日本だとでかいのに、外国選手の前だと小さく見えたりするもんなー。ならきっと俺が小さいわけじゃなく、この世界の人がそういう骨格なんだ。体の作りが違うから仕方ないんだ。と、一人うんうん頷いて無理矢理納得してみる。…肩幅とか…ほんと…全然違うもんな…。もし女の子のいる世界だったら俺なんか番のみんなと比べたら道端の石ころ程度だろう。
うむむ、とパソコンにしか向かってこなかった自分の細い腕を眺めていると。
「どうした。痛むのか」
横に戻ってきたディアにその腕を撫でられた。
だからディアの腕を取って自分のと並べてみる。うん…。大木と小枝くらい違うわ…。色の白さはそんなに変わらないと思うんだけど。
「俺も鍛えたらみんなくらい筋肉つくかな」
「お前の体格なら私達程の筋肉はつかない」
「…ソウデスカ」
貧弱な体型が恨めしい。
そしたら何故か指を絡めて手を握って、くすり、と笑う。
「何?」
「私達を殺すために鍛えるのか?」
ディアが死んだら他の二人を殺して俺も死んでやる、と確かに言った。それは他の二人も同じだ。誰か一人欠けたら、残った二人を殺して俺も死ぬ。
…だけど、そんな日は来ないでいい。だからそんなものの為に鍛えたりなんてしない。
「バカ」
「安心しろ。お前は鍛えなくても充分強い。安全地帯で待つ選択肢を捨てて、私にあれだけ言えるんだからな」
「…バカ」
他に何て言えばいいのかわからないから、とりあえずバカ、と言っておいた。
「…ディアもお仕置きするの?」
あの時そう言ったのはディアだもんな。いや、本音ではご遠慮願いたいんですけどね?
「…パルティエータからは私にも仕置きが必要だと言われた」
ふ、と苦笑しながらまだ絡めたままの俺の指にキスする。それから。
「私はお前を危険にさらした」
「俺が連れていけ、って言ったんだよ」
「それでも。私はお前に仕置きする資格はない。だから」
お前が無事だった事を実感させてくれ、と耳元で囁かれたら。はい、以外に言える言葉はなかった。
■■
復活致しましたー!お待たせ致しましたm(__)m
いや、もう…いくら薬?飲ませてもらっても、流石にクタクタだよ…。だったら3人一緒に済ませてくれた方がまだ楽だったよ…。そう言ったら、それも含めてお仕置きー、とかしれっと言いやがるティエの肩に思いっきり噛みついてやった。スナオにマーキングされた、とか逆に喜ばれてドン引きだったけど。
そんなわけで朝寝ぼけながら、同じくまだ若干寝ぼけてふにゃふにゃしてるティエにいってらっしゃいのチューして見送って、二度寝して。
次に目が覚めたらディアのお綺麗な寝顔が目の前にありました。
うーん…毎回思うけど…イケメンだ。
外に出る仕事だけど、ディアも割りと色が白い。俺が色白なのはあれだ。基本インドアのモヤシだからだ。だけどディアのはそういう肌の色?なのかな?日に焼けたら火傷になっちゃいそう。
じっと顔を見つめる。
長い銀色の睫毛とすっ、とした鼻筋。いつも引き結ばれてる薄い唇が今は少しだけ緩んでて何か可愛い。
だけどやっぱり涎は垂れないんですよ。どうなってるんだイケメン補正。
穏やかな呼気が漏れる唇をツン、とつついたらいきなりディアの目がぱっちりと開いて俺はビックリして固まった。
しばらくアイスブルーの瞳に見つめられて、それから。
「おはよう」
「お、おはようございまーす…」
おぉぉぉぉ、だからぁ!寝起き一発目からそのキラキラエフェクトつきの微笑みと耳が孕みそうなイケボはやめろぉぉぉ!!!
しかも、する、と頬を撫で、流れるように額にキスされて。全身の血が沸騰したかと思った。
火照った頬を冷ましたくて起き上がれば、外は燦々と陽光がさしている。
「…また昼」
昨日は最中に迎えた昼だったけど、今日は良く寝て迎えた昼だ。
まだ怠い体で緩慢に動く俺と違い、寝起きとは思えないしっかりした動きで窓に向かうディアの背中をぼんやり眺める。窓の外に何かあるのかな?
と、思ってたけど、ディアはただ窓を開けて外気を入れてくれただけだった。
「パルティエータがお前に無理をさせて悪かった、と言っていた」
「えー。自分で謝ってから仕事いけばいいのに」
いや。無理か。今朝もふにゃふにゃしてたもんな。出勤するだけで精一杯だよな。
「…ティエはあの状態で仕事出来てるの…?」
「出勤する頃には普通だからな。遠征中は流石に寝ぼけたりしない」
それにあの状態でも殺気には敏感に反応するから大丈夫だ、って言われて流石と感心したらいいのか、毎朝ふにゃふにゃせずにちゃんと起きろと呆れたらいいのか反応に困ってしまう。
でもとりあえずふにゃふにゃな所を狙われて怪我したりしそうにないから、そこは安心だ。
外からふわ、と柔らかい風が入ってきて、さっきまで布団で暖められていた体が心地よさを感じつつも少し寒い。
「寒ければ着ていろ。部屋の空気が籠っているから、少し換気がしたい」
「うん」
渡されたクリーム色のカーディガンはディアが着てきた物。だから俺が着るとブカブカだ。
本当にこの世界の人ってみんなでかいよな…!というか、日本人の骨格がそうだからなんだろうか。最近は体格が良くて背の高い日本人も増えてるけどさ。バレー選手とかでも日本だとでかいのに、外国選手の前だと小さく見えたりするもんなー。ならきっと俺が小さいわけじゃなく、この世界の人がそういう骨格なんだ。体の作りが違うから仕方ないんだ。と、一人うんうん頷いて無理矢理納得してみる。…肩幅とか…ほんと…全然違うもんな…。もし女の子のいる世界だったら俺なんか番のみんなと比べたら道端の石ころ程度だろう。
うむむ、とパソコンにしか向かってこなかった自分の細い腕を眺めていると。
「どうした。痛むのか」
横に戻ってきたディアにその腕を撫でられた。
だからディアの腕を取って自分のと並べてみる。うん…。大木と小枝くらい違うわ…。色の白さはそんなに変わらないと思うんだけど。
「俺も鍛えたらみんなくらい筋肉つくかな」
「お前の体格なら私達程の筋肉はつかない」
「…ソウデスカ」
貧弱な体型が恨めしい。
そしたら何故か指を絡めて手を握って、くすり、と笑う。
「何?」
「私達を殺すために鍛えるのか?」
ディアが死んだら他の二人を殺して俺も死んでやる、と確かに言った。それは他の二人も同じだ。誰か一人欠けたら、残った二人を殺して俺も死ぬ。
…だけど、そんな日は来ないでいい。だからそんなものの為に鍛えたりなんてしない。
「バカ」
「安心しろ。お前は鍛えなくても充分強い。安全地帯で待つ選択肢を捨てて、私にあれだけ言えるんだからな」
「…バカ」
他に何て言えばいいのかわからないから、とりあえずバカ、と言っておいた。
「…ディアもお仕置きするの?」
あの時そう言ったのはディアだもんな。いや、本音ではご遠慮願いたいんですけどね?
「…パルティエータからは私にも仕置きが必要だと言われた」
ふ、と苦笑しながらまだ絡めたままの俺の指にキスする。それから。
「私はお前を危険にさらした」
「俺が連れていけ、って言ったんだよ」
「それでも。私はお前に仕置きする資格はない。だから」
お前が無事だった事を実感させてくれ、と耳元で囁かれたら。はい、以外に言える言葉はなかった。
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復活致しましたー!お待たせ致しましたm(__)m
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