【本編完結】農民と浄化の神子を並べてはいけない

ナナメ(新作についてお知らせ)

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第三章 神子

もしかして

あれから一週間が経って、俺はようやくふらふらせずに自力で歩けるようになった。少し前から固形も食べられるようになったし、食欲もある。ただ沢山食べすぎると吐いちゃうから食べすぎ注意なんだけど。
俺のご飯はいつもローゼンが作ってくれるんだけど、他の人のはちゃんと料理人がいるんだって。俺はローゼンのご飯が好きだからありがたいんだけど、ローゼンの負担だったら他の人と一緒でも…って言ったら断固拒否された。まだパン粥しか食べられない俺に出来たてを食べて欲しくて一度オーマイアに頼んだことはあったけど、固形が食べられるようになった今俺にご飯を作るのは自分の役目だって言って譲ってくれなかった。ローゼンがここまで主張する事って少ないし、ありがたく今でも作ってもらってる。ティエが餌付けだ!って失礼な事言ってくるけど、ローゼンのご飯美味しいんだもん。独り占め出来て嬉しい。

今日は珍しく全員休みの日。今日も外は雪が降っててどこにも行けそうにない。あの日からコトネの事とかあの青年の夢とかは見ない。朝陽もあれから来てくれない。
今どうしてるの。本当に無事なの。どこにいるの。誰に連れて行かれたの。
訊きたい事は沢山あるのに。

「スナオ?」

「…ティエ…」

「ぼんやりしてどうしたの?具合悪い?」

「朝陽の事考えてた」

元気になってくると焦ってくる。
朝陽は人質だって言ってた。だから死んでない筈。だけど不安だ。眠ってるって言ってたけど、眠ってるだけなら食事なんてしてるわけない。

「焦ったっていい事ないわ。今は耐えて確実に助ける方法を考えましょ」

「…うん」

あの棺は明日ようやく開けてもらえる事になった。レイアゼシカだけではダメで、テューイリングが王命として神官を捩じ伏せてくれたんだ。くそ眼鏡亡き後神官長の座に就いた人は野心溢れるくそ眼鏡と違って随分信心深い人らしく、かなり渋ったみたいだけど。

よしよし、と頭を撫でてくれるティエに寄りかかってたらローゼンにも頬を撫でられた。

「大分顔色も良くなりましたね」

「ローゼンのご飯のおかげ」

もうここに来てから俺の体はローゼンのご飯で出来てるって言っても過言じゃないと思う。隣でティエがボソッとローが憎い…、俺も餌付けしたい、って呟いたけど聞かなかった事にしよう。餌付けってなんだ餌付けって。俺は野生動物か何かか。
最初は頼りになってオネエ口調なのにかっこよかったティエが結構子供っぽいって知れたのも嬉しいんだよね。かっこいいディアが赤ちゃんにびびる姿も新しくて良かった。

本当に帰ってこれて良かったなって思う。だから早く朝陽にもそう思ってもらいたいんだ。もう朝陽に今回は諦める、なんて思わせないように。




その夜。今日は俺の両隣にディアとローゼン、ローゼンの向こうにティエがいる。
この家の暖炉はディアが好きだから使ってるだけで、実はなくても空調は万全らしい。だから暖炉を消しても暖かいのか。

寝る前他愛もない話をしてる内に何だか体が熱い事に気が付いた。あれ、おかしいな。また熱が出てきたのかな?
そう思ってたんだけど…。

「…スナオ様?」

「ん…っ」

あれ。何でだろう。体が変だ。ゾクゾクする。

「やだ、なにコレ…!」

今そんな雰囲気欠片もなかったのに、下半身が急に疼いて…しかも何だか微妙に勃ってない!?何で!?
さらに皆の匂いが妙に濃く感じて、しかも3人分混ざり合った結果新たな匂いを生み出してしまってるし!ブレンドティーか!なんとも形容しがたい、でも調香師が作りましたか?ってくらいうまい具合に混ざったその香りで頭がクラクラする。

「…これは…」

「発情期か…?」

発情期…?
だって何の予兆もなかったんですけど…!え?あれ??もしかして予兆ってない物なの??こんな突然来るの??いや、でもホントにこれ、ヤバイ…!!

「あ…!」

体を起こしたローゼンの動きで布団が擦れただけでもびくり、と反応してしまう。
嘘だろ、これだけで完勃ちなんですけど…!!あと何か…気のせいだと思いたいんだけど、後孔がぬるぬるしてない?前も後ろもヤバいんだけど!!

「団長…スナオはまだ抑制剤ないですよね…?」

ティエが荒い息を吐きながら、すっげぇいい匂い、って呟いたけど俺はそれどころじゃない。ティエの地声は18禁だって言ったじゃん…!!声だけでイきそうになったよ!!

「緊急時の抑制剤がある筈だ。オーマイアに訊いて来よう」

「あ、や…、ディア…!」

行かないで、と思わずその手を掴む。早くめちゃくちゃにして欲しい。早く中に注いでほしい。みんなの子種、早く頂戴。一人でも欠けたら嫌だ___って欲望のままに強請りそうになってまだ微かに残る冷静な部分が口を噤ませる。
ダメだ、ディアは俺の為に抑制剤?を取りに行ってくれようとしてるんだから邪魔しちゃダメなんだ。
ああ、だけど、体が疼いて勝手に腰が揺れてしまう。

「やだ…、なにこれ、怖い…!!」

寝巻が擦れる感覚だけでもゾクゾクと快感に変わってしまって、ローゼンの大きな手が宥めるように頬を撫でただけで…イッてしまった。

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