27 / 49
第1章 念願の国外追放
帰宅
しおりを挟む
威圧にやられて力の抜けた体をおじさんが抱えてくれてる。強すぎるグレアは発情には繋がらない。どっちかと言えばただの暴力に近いから僕みたいな不安定なSubにとっては恐怖でしかないんだ。
だから怖くて怖くてガタガタと震える体を包み込むように抱き締めてくれるおじさんの体温は暖かいけど、オーナーじゃないムチムチは何だか落ち着かなくて吐き気が込み上げてきた。
せっかく運んでくれてるのに申し訳なくて、でも口を開いたら何か出てきちゃいそうでぎゅっと手の平で口を押さえて耐える。
「喋らなくて良いからな」
失礼にならない程度の早足で出口に向かいながらそう言ってくれるおじさんは男前だ。
後ろから王太子が王様に詰め寄る声が聞こえるから早くここを出たい。
早くオーナーに会いたい。
オーナーにぎゅってして欲しい。
扉まで随分かかったような気がしたけど実際は全然そんな事なかったんだと思う。
でも重厚な扉が開いてその向こうにオーナーの顔が見えた瞬間僕はそっちに向かって手を伸ばしていた。
「お前、どうしたその格好」
驚いたオーナーがそう言いながら僕の体を抱き上げてくれてオーナーの匂いに安心した瞬間――ゲロッと吐いてしまった。
オーナーごめん。
◇
ギシ、とベッドが軋んでふ、と意識が浮上する。
目の前には首からタオルを下げて、まだ髪から雫を垂らしたままのオーナーがいる。
僕の頭の横に片腕をついて見下ろしてるオーナーの胸元まで開いた服からセクシーな胸筋がチラ見えしててちょっと鼻血が出そう。
夕焼けみたいな瞳が優しく瞬いてゴツゴツしたタコだらけの手が僕の頬を撫でたせいで鼻血どころか口から魂が出そうになった。
あれ、これ夢かな?セクシーオーナーなんて僕の妄想以外で見たことないんだけど!
「目が覚めたか」
頬を撫でてた手にふに、っと摘ままれて思わず胸の上で手を組んで目を閉じた。
「おい」
「いたた!この痛みは夢じゃない……!昇天もしてない!」
ふにふにするだけだった指に思いっきり摘ままれてやっと夢じゃないって確信する。しかも天に召されたわけでもなかったなんて!
だってこんな!こんなセクシーなオーナーを拝んでもいいの!?
髪の毛から滴った水が首筋を流れていったりしてますけど!!その水舐めても良いですか!!?
「オーナーがとってもエッチ……!!」
「お前はホントに……」
はぁ、と大きなため息をついたオーナーの服が最後に見た時と違うな、って思ってようやくここが家だと気付いた。
薄暗くてわかんなかったけどこの香りといいこの家具とその配置といい、間違いなくオーナーの家だ。
え、何で?
だって最後にいたのは王城で……あれれ??
体を起こそうとする僕の背中にオーナーの逞しい腕が添えられて流れるように起こされて見回すけどここは家で間違いない。
え、待って僕そんなに寝てた?
そんな僕の疑問が顔に出たんだろう。オーナーが答えをくれる。
「俺達だけ転移で帰ってきた。お前が吐いて寝てたのは、そうだな……1時間くらいか?」
ハッ!そうだった!僕思いっきりオーナーの服に吐き散らかしたんだったわ!!
「ご、ごめんねオーナー!我慢しようと思ったんだけど!」
慌てて首にかけてあるタオルを手にとってまだポタポタと雫を垂らしてる髪を拭く。
ふ、っと笑ったオーナーが背中を向けてくれたからこのまま拭いても良いって事だよね?
そう解釈してモソモソと布団から抜けて膝立ちになってからオーナーの髪から丁寧に水分をとっていく。
太陽みたいな赤。手触りはちょっと固くて、だからと言ってごわごわしてるわけじゃない髪からは僕の作ったベルガモット入りシャンプーの爽やかな香りがする。
「……転移で帰ってきて大丈夫だったの?」
転移の魔術陣は一度行った場所ならどこでも行ける。オーナーはわからないけどおじさんなら王城に行ったことがあっただろうから本当なら簡単に転移出来たんだ。
でも行きは護衛の騎士さん達もいたし僕達が使うような小規模な魔術陣だと全員一気に行けなかったから馬車と大きな魔術陣を併用したんだけど、僕達2人だけなら帰るのはあっという間だ。
一応王様の僕に対する疑惑は晴れたみたいだけど転移でとっとと帰ったら何だかちょっと怪しまれるんじゃないかとか少しだけ不安になる。
なんせ本当は魔王(予定)ですからね。王太子が何であんなに確信を持って僕が魔王だって言い張るのかは知らないけど、ある意味誰より真実を語ってるのは王太子だ。
まあ魔王になるつもりなんてないから王太子の確信を現実にする気はないんだけど。
「Subドロップ寸前だったんだ。何かあってもバルドがうまくやるさ」
「……王様のグレア凄かったね」
今まで感じた中で一番の威圧感だった。
同じDomの王子達も息を飲んだ位のグレアは流石一国の主だな、って感じだった。
あれと同じだけの威圧感をあの王太子が出せるかどうか、ちょっと微妙だな~なんて思ってしまう。
そして勿論僕の良く知るあのバカ殿下になんか出せそうにもないレベルだ。
オーナーでもちょっと無理かな?
……いや、オーナーにはあんな暴力みたいなグレアじゃなく、いつもの僕を夢中にさせちゃうようなグレアを出して欲しいな。
支配して、命令して、従わせて、だけどドロドロに甘やかして褒めて欲しい、そんな気分になるグレアを。
今突然威圧されたらそれはそれでびっくりするから困るけど。
なんて考えてたら不意に腕を引かれた。
「わ……!?」
両手を前に引かれたからそのままオーナーの背中に張り付くみたいな形になってしまう。
わわわ、オーナーの顔が近いんですけどーーー!!でも役得!ついでに抱きついてもいいかな!?いやでもオーナーが腕掴んで離してくれないから抱きつけない!
「中で何があった?」
どうやって抱きつこう、とか邪な事考えてたらくるん、って視界が回っていつの間にかオーナーが目の前にいる。
しかも僕の頭の下にはふかふか枕。
背中にはふかふか布団。
目の前にはオーナー。
僕の両手は顔の横でオーナーの両手と絡み合ったまま動けなくなってる。
……あれぇ!?いつの間にか押し倒されたみたいになってるんですけど!!すごい早業!!
「中からあのグレアを感じた時の俺の気持ちがわかるか?」
「んー……びっくりした?」
とりあえず僕はびっくりしたし怖かったよ。
答えた途端、オーナーのおでこが僕のおでこにごつん、と当たる。
近すぎて一瞬無になってしまった。
「お前に何かあったのかと思って怖かった」
唇が触れてしまいそうな距離で囁かれて頭の中で警報が鳴り響いてる。
何の警報かって?オーナーのお色気で頭がパーンってなりそうな予感の警報だよ!
何々!何なの!?セクシー風呂上がりの次は至近距離お色気攻撃なの!?
ハッ!この距離で喋って口臭とか大丈夫かな!?ミントの葉っぱでも噛んでおけば良かった!
「しかもあんな格好で出てくるし」
おじさんの上着でくるんでくれてたとは言え上半身ほぼ裸だったもんね。外にいたオーナーにしてみたら僕がとんだ痴態を晒したんじゃないかって心配になるよね。
「王太子殿下に何か仕込んでるって疑われて……」
ちょっと身ぐるみ剥がされそうな勢いだったからあれもあれで怖かったな~。下まで脱がされなくて良かったよ。謁見の間でほぼ全裸とか完全な変態じゃん。周りの騎士さん達に逮捕されちゃうよ。
いやあの場合僕の意思丸無視で脱がせたのは王太子だから僕関係ないと思うんだけど、王族が平民に何しても問題にならないしね。王族の前で卑猥なもの見せた僕の方が捕まるやつだよね。理不尽!
ただ騎士さん達ドン引きだったから助かったけど。
「でも首輪も掴まれたけどバレなかったよ」
「掴まれた……?」
いや、ところでどうして僕達はこんな至近距離で鼻先突き合わせながら囁きあってるんでしょう?
って思ってたらオーナーが体を起こしてしまってほんの少し寂しくなる。
(寂しい?)
何で?
1人首を傾げてたらオーナーの指が僕の首をつつつ、って撫でるから
「ひょわーー!?」
なんて変な声が出てしまった。
「お、オーナー!?」
「少し擦れてる」
「へ、あ、思いっきり引っ張られたからかも……!?」
つ~、っと滑っていく指はくすぐったくて、でもなんかちょっとこう……いやらしい感じで。
待って待って!なんで今日そんなにお色気満載なの!?
あれ!?これってやっぱり夢だった!?
オーナーの指が当たるところがチリチリ痛むからうっすら傷になってるんだろう。本当に思いっきり引っ張られたもんな。
いやそんな事より今の方が心臓やら息の根やら止まっちゃいそうなんですけど!!
「そういえばご褒美が欲しいんだったか……?」
メーデー!メーデー!メーデー!!
オーナーが大変エッチです!!助けてください!!
だから怖くて怖くてガタガタと震える体を包み込むように抱き締めてくれるおじさんの体温は暖かいけど、オーナーじゃないムチムチは何だか落ち着かなくて吐き気が込み上げてきた。
せっかく運んでくれてるのに申し訳なくて、でも口を開いたら何か出てきちゃいそうでぎゅっと手の平で口を押さえて耐える。
「喋らなくて良いからな」
失礼にならない程度の早足で出口に向かいながらそう言ってくれるおじさんは男前だ。
後ろから王太子が王様に詰め寄る声が聞こえるから早くここを出たい。
早くオーナーに会いたい。
オーナーにぎゅってして欲しい。
扉まで随分かかったような気がしたけど実際は全然そんな事なかったんだと思う。
でも重厚な扉が開いてその向こうにオーナーの顔が見えた瞬間僕はそっちに向かって手を伸ばしていた。
「お前、どうしたその格好」
驚いたオーナーがそう言いながら僕の体を抱き上げてくれてオーナーの匂いに安心した瞬間――ゲロッと吐いてしまった。
オーナーごめん。
◇
ギシ、とベッドが軋んでふ、と意識が浮上する。
目の前には首からタオルを下げて、まだ髪から雫を垂らしたままのオーナーがいる。
僕の頭の横に片腕をついて見下ろしてるオーナーの胸元まで開いた服からセクシーな胸筋がチラ見えしててちょっと鼻血が出そう。
夕焼けみたいな瞳が優しく瞬いてゴツゴツしたタコだらけの手が僕の頬を撫でたせいで鼻血どころか口から魂が出そうになった。
あれ、これ夢かな?セクシーオーナーなんて僕の妄想以外で見たことないんだけど!
「目が覚めたか」
頬を撫でてた手にふに、っと摘ままれて思わず胸の上で手を組んで目を閉じた。
「おい」
「いたた!この痛みは夢じゃない……!昇天もしてない!」
ふにふにするだけだった指に思いっきり摘ままれてやっと夢じゃないって確信する。しかも天に召されたわけでもなかったなんて!
だってこんな!こんなセクシーなオーナーを拝んでもいいの!?
髪の毛から滴った水が首筋を流れていったりしてますけど!!その水舐めても良いですか!!?
「オーナーがとってもエッチ……!!」
「お前はホントに……」
はぁ、と大きなため息をついたオーナーの服が最後に見た時と違うな、って思ってようやくここが家だと気付いた。
薄暗くてわかんなかったけどこの香りといいこの家具とその配置といい、間違いなくオーナーの家だ。
え、何で?
だって最後にいたのは王城で……あれれ??
体を起こそうとする僕の背中にオーナーの逞しい腕が添えられて流れるように起こされて見回すけどここは家で間違いない。
え、待って僕そんなに寝てた?
そんな僕の疑問が顔に出たんだろう。オーナーが答えをくれる。
「俺達だけ転移で帰ってきた。お前が吐いて寝てたのは、そうだな……1時間くらいか?」
ハッ!そうだった!僕思いっきりオーナーの服に吐き散らかしたんだったわ!!
「ご、ごめんねオーナー!我慢しようと思ったんだけど!」
慌てて首にかけてあるタオルを手にとってまだポタポタと雫を垂らしてる髪を拭く。
ふ、っと笑ったオーナーが背中を向けてくれたからこのまま拭いても良いって事だよね?
そう解釈してモソモソと布団から抜けて膝立ちになってからオーナーの髪から丁寧に水分をとっていく。
太陽みたいな赤。手触りはちょっと固くて、だからと言ってごわごわしてるわけじゃない髪からは僕の作ったベルガモット入りシャンプーの爽やかな香りがする。
「……転移で帰ってきて大丈夫だったの?」
転移の魔術陣は一度行った場所ならどこでも行ける。オーナーはわからないけどおじさんなら王城に行ったことがあっただろうから本当なら簡単に転移出来たんだ。
でも行きは護衛の騎士さん達もいたし僕達が使うような小規模な魔術陣だと全員一気に行けなかったから馬車と大きな魔術陣を併用したんだけど、僕達2人だけなら帰るのはあっという間だ。
一応王様の僕に対する疑惑は晴れたみたいだけど転移でとっとと帰ったら何だかちょっと怪しまれるんじゃないかとか少しだけ不安になる。
なんせ本当は魔王(予定)ですからね。王太子が何であんなに確信を持って僕が魔王だって言い張るのかは知らないけど、ある意味誰より真実を語ってるのは王太子だ。
まあ魔王になるつもりなんてないから王太子の確信を現実にする気はないんだけど。
「Subドロップ寸前だったんだ。何かあってもバルドがうまくやるさ」
「……王様のグレア凄かったね」
今まで感じた中で一番の威圧感だった。
同じDomの王子達も息を飲んだ位のグレアは流石一国の主だな、って感じだった。
あれと同じだけの威圧感をあの王太子が出せるかどうか、ちょっと微妙だな~なんて思ってしまう。
そして勿論僕の良く知るあのバカ殿下になんか出せそうにもないレベルだ。
オーナーでもちょっと無理かな?
……いや、オーナーにはあんな暴力みたいなグレアじゃなく、いつもの僕を夢中にさせちゃうようなグレアを出して欲しいな。
支配して、命令して、従わせて、だけどドロドロに甘やかして褒めて欲しい、そんな気分になるグレアを。
今突然威圧されたらそれはそれでびっくりするから困るけど。
なんて考えてたら不意に腕を引かれた。
「わ……!?」
両手を前に引かれたからそのままオーナーの背中に張り付くみたいな形になってしまう。
わわわ、オーナーの顔が近いんですけどーーー!!でも役得!ついでに抱きついてもいいかな!?いやでもオーナーが腕掴んで離してくれないから抱きつけない!
「中で何があった?」
どうやって抱きつこう、とか邪な事考えてたらくるん、って視界が回っていつの間にかオーナーが目の前にいる。
しかも僕の頭の下にはふかふか枕。
背中にはふかふか布団。
目の前にはオーナー。
僕の両手は顔の横でオーナーの両手と絡み合ったまま動けなくなってる。
……あれぇ!?いつの間にか押し倒されたみたいになってるんですけど!!すごい早業!!
「中からあのグレアを感じた時の俺の気持ちがわかるか?」
「んー……びっくりした?」
とりあえず僕はびっくりしたし怖かったよ。
答えた途端、オーナーのおでこが僕のおでこにごつん、と当たる。
近すぎて一瞬無になってしまった。
「お前に何かあったのかと思って怖かった」
唇が触れてしまいそうな距離で囁かれて頭の中で警報が鳴り響いてる。
何の警報かって?オーナーのお色気で頭がパーンってなりそうな予感の警報だよ!
何々!何なの!?セクシー風呂上がりの次は至近距離お色気攻撃なの!?
ハッ!この距離で喋って口臭とか大丈夫かな!?ミントの葉っぱでも噛んでおけば良かった!
「しかもあんな格好で出てくるし」
おじさんの上着でくるんでくれてたとは言え上半身ほぼ裸だったもんね。外にいたオーナーにしてみたら僕がとんだ痴態を晒したんじゃないかって心配になるよね。
「王太子殿下に何か仕込んでるって疑われて……」
ちょっと身ぐるみ剥がされそうな勢いだったからあれもあれで怖かったな~。下まで脱がされなくて良かったよ。謁見の間でほぼ全裸とか完全な変態じゃん。周りの騎士さん達に逮捕されちゃうよ。
いやあの場合僕の意思丸無視で脱がせたのは王太子だから僕関係ないと思うんだけど、王族が平民に何しても問題にならないしね。王族の前で卑猥なもの見せた僕の方が捕まるやつだよね。理不尽!
ただ騎士さん達ドン引きだったから助かったけど。
「でも首輪も掴まれたけどバレなかったよ」
「掴まれた……?」
いや、ところでどうして僕達はこんな至近距離で鼻先突き合わせながら囁きあってるんでしょう?
って思ってたらオーナーが体を起こしてしまってほんの少し寂しくなる。
(寂しい?)
何で?
1人首を傾げてたらオーナーの指が僕の首をつつつ、って撫でるから
「ひょわーー!?」
なんて変な声が出てしまった。
「お、オーナー!?」
「少し擦れてる」
「へ、あ、思いっきり引っ張られたからかも……!?」
つ~、っと滑っていく指はくすぐったくて、でもなんかちょっとこう……いやらしい感じで。
待って待って!なんで今日そんなにお色気満載なの!?
あれ!?これってやっぱり夢だった!?
オーナーの指が当たるところがチリチリ痛むからうっすら傷になってるんだろう。本当に思いっきり引っ張られたもんな。
いやそんな事より今の方が心臓やら息の根やら止まっちゃいそうなんですけど!!
「そういえばご褒美が欲しいんだったか……?」
メーデー!メーデー!メーデー!!
オーナーが大変エッチです!!助けてください!!
98
お気に入りに追加
2,623
あなたにおすすめの小説
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

冷血宰相の秘密は、ただひとりの少年だけが知っている
春夜夢
BL
「――誰にも言うな。これは、お前だけが知っていればいい」
王国最年少で宰相に就任した男、ゼフィルス=ル=レイグラン。
冷血無慈悲、感情を持たない政の化け物として恐れられる彼は、
なぜか、貧民街の少年リクを城へと引き取る。
誰に対しても一切の温情を見せないその男が、
唯一リクにだけは、優しく微笑む――
その裏に隠された、王政を揺るがす“とある秘密”とは。
孤児の少年が踏み入れたのは、
権謀術数渦巻く宰相の世界と、
その胸に秘められた「決して触れてはならない過去」。
これは、孤独なふたりが出会い、
やがて世界を変えていく、
静かで、甘くて、痛いほど愛しい恋の物語。

娼館で死んだΩですが、竜帝の溺愛皇妃やってます
めがねあざらし
BL
死に場所は、薄暗い娼館の片隅だった。奪われ、弄ばれ、捨てられた運命の果て。けれど目覚めたのは、まだ“すべてが起きる前”の過去だった。
王国の檻に囚われながらも、静かに抗い続けた日々。その中で出会った“彼”が、冷え切った運命に、初めて温もりを灯す。
運命を塗り替えるために歩み始めた、険しくも孤独な道の先。そこで待っていたのは、金の瞳を持つ竜帝——
「お前を、誰にも渡すつもりはない」
溺愛、独占、そしてトラヴィスの宮廷に渦巻く陰謀と政敵たち。死に戻ったΩは、今度こそ自分自身を救うため、皇妃として“未来”を手繰り寄せる。
愛され、試され、それでも生き抜くために——第二章、ここに開幕。

『アルファ拒食症』のオメガですが、運命の番に出会いました
小池 月
BL
大学一年の半田壱兎は男性オメガ。壱兎は生涯ひとりを貫くことを決めた『アルファ拒食症』のバース性診断をうけている。
壱兎は過去に、オメガであるために男子の輪に入れず、女子からは異端として避けられ、孤独を経験している。
加えてベータ男子からの性的からかいを受けて不登校も経験した。そんな経緯から徹底してオメガ性を抑えベータとして生きる『アルファ拒食症』の道を選んだ。
大学に入り壱兎は初めてアルファと出会う。
そのアルファ男性が、壱兎とは違う学部の相川弘夢だった。壱兎と弘夢はすぐに仲良くなるが、弘夢のアルファフェロモンの影響で壱兎に発情期が来てしまう。そこから壱兎のオメガ性との向き合い、弘夢との関係への向き合いが始まるーー。
☆BLです。全年齢対応作品です☆

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
【Amazonベストセラー入りしました】僕の処刑はいつですか?欲しがり義弟に王位を追われ身代わりの花嫁になったら溺愛王が待っていました。
美咲アリス
BL
「国王陛下!僕は偽者の花嫁です!どうぞ、どうぞ僕を、処刑してください!!」「とりあえず、落ち着こうか?(笑)」意地悪な義母の策略で義弟の代わりに辺境国へ嫁いだオメガ王子のフウル。正直な性格のせいで嘘をつくことができずに命を捨てる覚悟で夫となる国王に真実を告げる。だが美貌の国王リオ・ナバはなぜかにっこりと微笑んだ。そしてフウルを甘々にもてなしてくれる。「きっとこれは処刑前の罠?」不幸生活が身についたフウルはビクビクしながら城で暮らすが、実は国王にはある考えがあって⋯⋯?(Amazonベストセラー入りしました。1位。1/24,2024)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる