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しばらく見とこうよ
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「かーっ!」
「シャーッ!!
屋根の上で、オウは羽を広げ、フカは大きな口をさらに大きく開けて牙を光らせ、お互いを威嚇します。
「あいつら、ミコナちゃんの友達が来てるのに……!」
ウルが厳しい表情で言うけれど、ミコナはやっぱり、
「大丈夫、大丈夫。しばらく見とこうよ」
ニッコリと笑顔で言うのです。
それを受けてティーさんも、
「まあ、ミコナはんがこう言ってるんや。ワイらも高みの見物といきまひょ。って、<高み>やのうて下からでっけど」
尻尾をふりふり、ちょっと呆れたような様子も見せながら言いました。
その上で、
「ああいう奴らは、結局、自分でぶつかってみて肌で実感せんと納得できまへんのや」
とも付け加えます。
「むむむ、確かにそうかもしれないが……」
ウルとしては、子供の前でああやって暴力的な様子を見せるというのがそもそも問題だと思っていたのです。事実、ルイネとエンファは怯えたような困ったような様子を見せています。
ただ、ミコナだけはぜんぜん平気そうでした。それこそ、子供同士の<ケンカごっこ>でも見てるかのように。
ミコナがそうやって落ち着いてるから、ルイネとエンファもまだ怖がらずにいられてるというのもあるのかもしれません。
それでも、せっかく<かくれんぼ>で遊んでいい感じに親しくなれたのに、同じ<かぷせるあにまる>がそうやって険悪なのは、仮にもリーダーを買って出た者としては申し訳ないとも思ってしまうのです。
けれど、ミコナが『大丈夫』と言うのであれば、今のところは彼女の言うとおりにしてみてもいいのかもとも思いました。
こうしてみんなが見守る中、オウとフカが、お互いにビシッと跳ねて、空中で交錯します。そして場所を入れ替えてまた屋根の上に降り立ち、再び睨み合ったのでした。
「シャーッ!!
屋根の上で、オウは羽を広げ、フカは大きな口をさらに大きく開けて牙を光らせ、お互いを威嚇します。
「あいつら、ミコナちゃんの友達が来てるのに……!」
ウルが厳しい表情で言うけれど、ミコナはやっぱり、
「大丈夫、大丈夫。しばらく見とこうよ」
ニッコリと笑顔で言うのです。
それを受けてティーさんも、
「まあ、ミコナはんがこう言ってるんや。ワイらも高みの見物といきまひょ。って、<高み>やのうて下からでっけど」
尻尾をふりふり、ちょっと呆れたような様子も見せながら言いました。
その上で、
「ああいう奴らは、結局、自分でぶつかってみて肌で実感せんと納得できまへんのや」
とも付け加えます。
「むむむ、確かにそうかもしれないが……」
ウルとしては、子供の前でああやって暴力的な様子を見せるというのがそもそも問題だと思っていたのです。事実、ルイネとエンファは怯えたような困ったような様子を見せています。
ただ、ミコナだけはぜんぜん平気そうでした。それこそ、子供同士の<ケンカごっこ>でも見てるかのように。
ミコナがそうやって落ち着いてるから、ルイネとエンファもまだ怖がらずにいられてるというのもあるのかもしれません。
それでも、せっかく<かくれんぼ>で遊んでいい感じに親しくなれたのに、同じ<かぷせるあにまる>がそうやって険悪なのは、仮にもリーダーを買って出た者としては申し訳ないとも思ってしまうのです。
けれど、ミコナが『大丈夫』と言うのであれば、今のところは彼女の言うとおりにしてみてもいいのかもとも思いました。
こうしてみんなが見守る中、オウとフカが、お互いにビシッと跳ねて、空中で交錯します。そして場所を入れ替えてまた屋根の上に降り立ち、再び睨み合ったのでした。
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