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私もひっそり
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クモコウモリの群れも何とか退けて、私はとにかくその場を離れたくてポメリアの手を引っ張って先を急いだ。
ああもう! キモイキモイモイっ!!
「シェリスタ…痛い…」
ポメリアのそんな声でようやく我に返って、私は自分がものすごく息を切らして汗でびっしょりになってるのに気付いた。
「ご、ごめん…!」
慌てて掴んでた手を放して謝る。すると彼女はゆっくり首を横に振って、
「シェリスタ…悪くない……」
って言ってくれた。
ああ、なんて優しいの…!
ポメリアは優しいだけじゃなく、森の中に詳しかった。
「この蔓はものすごく水を溜め込む性質がある。切ると体を洗えるくらいは水が出てくる」
そう言いながら彼女の手首くらいある太い蔓を短剣で切って、その切り口から出る水を口に含んだ。
「少し甘くて美味しい。シェリスタも飲んでみて…」
言われるままにジャーっと流れ落ちる水を手で受けて飲んでみた。
『あ、美味しい…!』
ポメリアの言うことは本当だったと知らされる。
そうして喉を潤して、他にもあった蔓を切ってその水で体を洗って、服も洗って、それからポメリアがまた採ってきてくれた野苺で食事にした。
「この蔓の根っこは<ヤマイモ>って言って、煮て摩り下ろしたら精のつく料理になる。でも今は煮る為の鍋もない…残念……」
って言ったのを聞いて、私の頭に閃くものがあった。
そして私は地面を掘ってそこに水を溜めて、剣で枯れ枝をこすって火を起こして、近くの石をそれで焼いてる間に蔓の根元を掘り起こしてヤマイモを採って、水たまりに焼けた石とヤマイモを放り込んだのだった。
ジュワーッ!と焼けた石が音を立ててみるみる水をボコボコ沸騰させていく。それからも焼いた石を次々放り込んで、ヤマイモはすっかり煮えていた。
「本当はオロシガネで磨るともっと美味しいんだけど……」
そう言うポメリアと一緒に、皮を剥いたヤマイモを短剣で細かく切りながら口へと運んだ。
噛むと、シャクっという歯応えの後に身が蕩けて口の中になんとも言えない優しい味が広がっていくのが分かった。
「美味しい!」
私も思わず声を上げる。
今まで食べたことはなかったけど、確かに美味しかった。聞けば、あまりたくさん採るとすぐになくなってしまうから、王族とか一部の貴族だけがこっそり楽しむものだったらしい。
う~ん、ズルい……。
でもこうして私もひっそり楽しんだんだから、あんまり言えないか。
ほとんど肌着だけの格好で焚き火を囲み、その火で服を乾かし、思いがけない珍味に舌鼓を打ち、私はようやく、自分がホッとするのを感じてたのだった。
ああもう! キモイキモイモイっ!!
「シェリスタ…痛い…」
ポメリアのそんな声でようやく我に返って、私は自分がものすごく息を切らして汗でびっしょりになってるのに気付いた。
「ご、ごめん…!」
慌てて掴んでた手を放して謝る。すると彼女はゆっくり首を横に振って、
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ああ、なんて優しいの…!
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「この蔓はものすごく水を溜め込む性質がある。切ると体を洗えるくらいは水が出てくる」
そう言いながら彼女の手首くらいある太い蔓を短剣で切って、その切り口から出る水を口に含んだ。
「少し甘くて美味しい。シェリスタも飲んでみて…」
言われるままにジャーっと流れ落ちる水を手で受けて飲んでみた。
『あ、美味しい…!』
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「この蔓の根っこは<ヤマイモ>って言って、煮て摩り下ろしたら精のつく料理になる。でも今は煮る為の鍋もない…残念……」
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ジュワーッ!と焼けた石が音を立ててみるみる水をボコボコ沸騰させていく。それからも焼いた石を次々放り込んで、ヤマイモはすっかり煮えていた。
「本当はオロシガネで磨るともっと美味しいんだけど……」
そう言うポメリアと一緒に、皮を剥いたヤマイモを短剣で細かく切りながら口へと運んだ。
噛むと、シャクっという歯応えの後に身が蕩けて口の中になんとも言えない優しい味が広がっていくのが分かった。
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