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はじまり29
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~時間~
キール王子の別荘から帰ると、もう夕飯近くになっていました。
「ソウ、大丈夫?」
疲れたような顔をしているソウの顔をのぞきこみます。
なにも知らないクローディアは、ただの形式的なお呼ばれだと思っています。
「なんでもありませんよ」
クローディアにキール王子との婚姻をそれとなく伝えてほしいと、
ヨウメイに頼まれていました。
まだ確定はしていないものの、まわりが動き始めているから、
クローディアに伝わるのも時間の問題だというのです。
『口さがない連中から伝わるより、ソウ王子から伝えてほしい』
決まってしまえば、否応なく王と王妃から伝わり、
そのまま一気に結婚式となるだろうからと話しました。
自分を心配するクローディアの顔を見ます。
この少女の肩に、この国の王妃という重責が知らぬ間にのっかっているのです。
ソウも心の整理が必要でした。自然と己の将来がかかってきます。
「少し疲れたので、今日は休みます」
「そうね、その方がいいわ」
心配そうにうなづいて、クローディアも自分の部屋で休むと言ってでていきました。
クローディアを見送ってから、ソファに深く腰かけて大きくため息をつきます。
「式は、成人の儀と同時かもしれませんね」
もうそれほど時間が残されていないことに、少し寂しい気持ちになりました。
少なくとも、この一週間は、クローディアが何も考えずに楽しめればと思うのでした。
つづく
キール王子の別荘から帰ると、もう夕飯近くになっていました。
「ソウ、大丈夫?」
疲れたような顔をしているソウの顔をのぞきこみます。
なにも知らないクローディアは、ただの形式的なお呼ばれだと思っています。
「なんでもありませんよ」
クローディアにキール王子との婚姻をそれとなく伝えてほしいと、
ヨウメイに頼まれていました。
まだ確定はしていないものの、まわりが動き始めているから、
クローディアに伝わるのも時間の問題だというのです。
『口さがない連中から伝わるより、ソウ王子から伝えてほしい』
決まってしまえば、否応なく王と王妃から伝わり、
そのまま一気に結婚式となるだろうからと話しました。
自分を心配するクローディアの顔を見ます。
この少女の肩に、この国の王妃という重責が知らぬ間にのっかっているのです。
ソウも心の整理が必要でした。自然と己の将来がかかってきます。
「少し疲れたので、今日は休みます」
「そうね、その方がいいわ」
心配そうにうなづいて、クローディアも自分の部屋で休むと言ってでていきました。
クローディアを見送ってから、ソファに深く腰かけて大きくため息をつきます。
「式は、成人の儀と同時かもしれませんね」
もうそれほど時間が残されていないことに、少し寂しい気持ちになりました。
少なくとも、この一週間は、クローディアが何も考えずに楽しめればと思うのでした。
つづく
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