27 / 35
第3章
☆保護者、弱点を突かれる
しおりを挟む
ミアを連れて帰ったあとは、なかなか大変な時間だった。
というか、ギルドが半壊した。
ギルマス強いじゃないですか、焦りましたよ。
そんな大騒動も、10年も経てば終わるもので、今は、リリアやミアと共に、強くなりすぎちゃった魔物を間引きしております。
魔力の消費と再生のサイクルを加速させておりますので、私は無限に魔法が撃てます。
どんな敵も余裕ですね。
無限に撃てますからね。
「君か、この世界の魔王というのは、随分と可愛らしい子供だとは思わなかったが、仕方ない、死ぬといい」
振り下ろされるは、刀ですね。
そんな棒を振るように使っても切れませんよ。
なんてことを思いつつ必死に避けますが、ええ、当たったら死にます。
「なんで避けるの?」
とリリアに確認を取っているミアに安心しつつ、避け続けます。
さすがは傍観者の神。
私の弱点をよく知っております。
唯一、私が好きに扱えない循環が、体内を巡る血液の循環です。
これに関してだけ、私は瞬時に循環させてしまう。
例えば毒物を摂取したなら、その場で全身に回る。
例えば怪我をしたなら、その後に訪れる変化の最後が瞬時に訪れる。
例えば、今みたいに、腕を切り落とされれば、そこから失う血液の最大量が一瞬でなくなる。
つまり、即死する。
「あっ」
そんな言葉と共に私即死です。
やってしまいましたね、ちょっと油断してしまいました。
「良いのか? お主が望むなら、あやつらは生き返るが」
私が死んだあと、あっさりとリリアとミアは殺されました。
まぁ、あれだけ慌てていれば、そうなることでしょう。
高々、1人やられた程度で取り乱すとはいけませんね。
そして今、私は威厳のある老人のような声を出す神と呼ばれる存在に救い上げられております。
「なぜ生き返らせる必要が? あの子たちは、死んだ。それだけです」
あの場を逃げさえすれば、死なずに済んだのを自ら台無しにしただけである。
「人の心が宿ったとばかり思っておったのだがな」
「リリアの母である自覚はありますし、そのように生きてきましたが、私はスキルです。それによって生まれた意思ある存在なだけ、こうして、神の真似事ができる程度には稀有な存在ではあるのでしょうが、それだけなのです」
私はできることをした、そのために全力を尽くした、心とやらを尽くした。
その結果なら、曲げてはならない。
「神にはならんのか?」
「嫌ですよ、面倒です。私はリリィとしてこれからも存在するだけです」
スキルとして、リリィとして、願わくば冒険者のような生活を永遠と続けていきたい。
「そうか、ならばある世界を攻略してくるとよかろう。作ったはいいが、管理もできずゴミ箱のようになっておるでな」
「面白そうですね、さっそく向かいます」
循環は神の権能になっているそうなので、預けていくことにする。
「ところでなのだが、なぜ年端もいかぬ少女の姿をとるのだ? 元となったリリーシャとやらは、もう少し女性らしい姿であったと記憶しておるが?」
「この姿の女を伴侶にしたがる物好きはいないでしょう? 欲情する変態はいるかもしれませんが、愛し、共に生きることを望む阿呆はいないはずです。母にも妻にもなるつもりはありませんからね、庇護対象となりやすい姿の方が好都合です」
番だと選ばれてしまえば見た目など些細なものであるのだがな。
とこの時、言われていたそうですが、聞こえていなかった私は、向かう世界で面倒なことになって頭を抱えることになったのでした。
というか、ギルドが半壊した。
ギルマス強いじゃないですか、焦りましたよ。
そんな大騒動も、10年も経てば終わるもので、今は、リリアやミアと共に、強くなりすぎちゃった魔物を間引きしております。
魔力の消費と再生のサイクルを加速させておりますので、私は無限に魔法が撃てます。
どんな敵も余裕ですね。
無限に撃てますからね。
「君か、この世界の魔王というのは、随分と可愛らしい子供だとは思わなかったが、仕方ない、死ぬといい」
振り下ろされるは、刀ですね。
そんな棒を振るように使っても切れませんよ。
なんてことを思いつつ必死に避けますが、ええ、当たったら死にます。
「なんで避けるの?」
とリリアに確認を取っているミアに安心しつつ、避け続けます。
さすがは傍観者の神。
私の弱点をよく知っております。
唯一、私が好きに扱えない循環が、体内を巡る血液の循環です。
これに関してだけ、私は瞬時に循環させてしまう。
例えば毒物を摂取したなら、その場で全身に回る。
例えば怪我をしたなら、その後に訪れる変化の最後が瞬時に訪れる。
例えば、今みたいに、腕を切り落とされれば、そこから失う血液の最大量が一瞬でなくなる。
つまり、即死する。
「あっ」
そんな言葉と共に私即死です。
やってしまいましたね、ちょっと油断してしまいました。
「良いのか? お主が望むなら、あやつらは生き返るが」
私が死んだあと、あっさりとリリアとミアは殺されました。
まぁ、あれだけ慌てていれば、そうなることでしょう。
高々、1人やられた程度で取り乱すとはいけませんね。
そして今、私は威厳のある老人のような声を出す神と呼ばれる存在に救い上げられております。
「なぜ生き返らせる必要が? あの子たちは、死んだ。それだけです」
あの場を逃げさえすれば、死なずに済んだのを自ら台無しにしただけである。
「人の心が宿ったとばかり思っておったのだがな」
「リリアの母である自覚はありますし、そのように生きてきましたが、私はスキルです。それによって生まれた意思ある存在なだけ、こうして、神の真似事ができる程度には稀有な存在ではあるのでしょうが、それだけなのです」
私はできることをした、そのために全力を尽くした、心とやらを尽くした。
その結果なら、曲げてはならない。
「神にはならんのか?」
「嫌ですよ、面倒です。私はリリィとしてこれからも存在するだけです」
スキルとして、リリィとして、願わくば冒険者のような生活を永遠と続けていきたい。
「そうか、ならばある世界を攻略してくるとよかろう。作ったはいいが、管理もできずゴミ箱のようになっておるでな」
「面白そうですね、さっそく向かいます」
循環は神の権能になっているそうなので、預けていくことにする。
「ところでなのだが、なぜ年端もいかぬ少女の姿をとるのだ? 元となったリリーシャとやらは、もう少し女性らしい姿であったと記憶しておるが?」
「この姿の女を伴侶にしたがる物好きはいないでしょう? 欲情する変態はいるかもしれませんが、愛し、共に生きることを望む阿呆はいないはずです。母にも妻にもなるつもりはありませんからね、庇護対象となりやすい姿の方が好都合です」
番だと選ばれてしまえば見た目など些細なものであるのだがな。
とこの時、言われていたそうですが、聞こえていなかった私は、向かう世界で面倒なことになって頭を抱えることになったのでした。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる