異世界転生ルールブレイク

稲妻仔猫

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第一章

第16話 エフィリアの画策 その1

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 ミューとの試合から数か月が経ち。年が明けた。
 俺の数えでの15歳の年だ。つまり、俺の成人のお披露目が目の前に迫っていた。

「それにしても、父上も母上も、たかだかお披露目の準備にあんなに慌てなくても良いだろうに」
「そんなことありません。坊ちゃまの成人のお祝いは、旦那様や奥様にとっても、そして私にとっても一大事です。私も頑張ります」
「俺だけの一大事じゃないさ。俺が成人すれば、君は辺境伯家の家臣になる。貴族家の家臣ともなれば、一般の平民とは違い家名を持つことになる訳だからね。ミューの方がよっぽど一大事なのでは?」
「はうぅぅぅぅぅ……。私なんかが、大丈夫でしょうか……」

 緊張で、顔を真っ赤にするミュー。
 俺は、裏庭で、二人でお茶をしながら、そんな会話を交わしていた。

「あの、ところで、その……坊ちゃんは、宜しいのですか?」
「何が?」
「貴族のみなさまは、成人前までにご婚約者をお決めになるのが通例で御座います。でも坊ちゃんはかたくなにお決めになられない様子なので……その……」

 ミューはそう言うと、途中で口ごもった。
 俺はそれに対して、曖昧に「ははは」と笑うしか出来なかった。

 もうこの際である、正直に言おう。
 俺はミューが好きである。勿論女性として。そして一人の人間として。

 可愛く、美しく、頭も良く、努力家で、優しく、温かく、ずっと俺の傍にいてくれる。
 なんだよ! この世界、幼馴染系のラブコメディーコミックだったっけ!?

 死んでも俺を裏切らない女の子。

 そんな、前世にはありえない存在と長年過ごしてきて、それはもう俺の世界の一部といっても過言では無い。
 こんなの、好きにならない方がおかしいってもんだ。
 彼女の気持ちと同様に、俺も、死んでも彼女の味方でいてあげたいと、そう思っていた。

 しかし、この世界の常識に照らし合わせれば、貴族の嫡男が、使用人の女性を対等な人間として見ること自体が異常なことなのだろう。それは、この14年この世界で生きてきて痛いほどわかった。
 実際、ミューも、俺と親しく話してはいるが、そんな事が……つまり俺との対等な恋愛なんてものが実現するはずもない事を、当然のこととして受け止めていた。
 あわよくば、なんてそんなゲスな感情も湧いてすら来ない。
 それが常識なのだから。
 仮に俺がミューを抱きしめても、それは、ペットへのよしよしと大差ないのだ。

 しかし、その胸の内を、彼女が唯一、生涯で一回だけ漏らしたのが、あのプレゼントを買いに行った日に語った夢の話であった。

 『絶対に叶わない、叶いっこない、私なんかが考えてはならない大それた願いです。ここで申し上げても坊ちゃまを困らせるだけですので、生涯、私の胸の内にしまっておきたいと思います』

 あの時の彼女のこの言葉は、つまりはそういう事だ。

 ミューは俺の事を好いてくれている。もちろん一人の男性として。
 それは間違いない。

 日本ならば、「だから付き合って?」「だから結婚しよう!」となるはずだが、ミューの場合は、「だから、命を懸けて盾になる」「だから、どんな命令にも従う」となる。それがこの世界の常識なのだ。
 そして逆に、俺がミューの事を女の子として好きになったのも、日本人としての常識があるからなのだろう。

 好かれていても、一緒になれない世界。その選択肢が本人にすらない世界。

 であれば、大義名分を作ってやればいい。
 一緒になれる世界線まで、導いてやればいい。

 その抜け道を教えてくれたのはヒューリアだった。

 『この世界を救う』という、その使命は確かに帯びている。俺は地球の代表なのだから。でなければここにいる事は出来なかった。だから、その使命を忘れることは無い。しかし、かと言って、その使命の奴隷になるつもりもない。

 この人生を充実させ、幸せに生きる。

 それは、前世でやり残した、俺のもう一つの使命だった。そしてそれは、ミュー無くしては叶わないと、俺はそう確信していた。

 魔王の復活後、ミューと共に戦い、領地を守りつつ、産まれて来た聖女とやらのパーティーに参加し、何としてでも俺が止めを刺す。そうすれば、この世界の救済は終わりだ。その後は彼女と幸せに暮らすのだ。
 これがざっくりとした俺の未来予想図である。

 ちなみに、実はぶっちゃけ、父上に先日、このことについて探りを入れていた。


 ――数日前のこと。

 俺は、父の書斎に赴き、書類仕事を手伝い終えたタイミングで切り出した。

「父上、この国には、過去に、平民と結婚した貴族はいるのでしょうか?」
「なんだ、まさかお前、ミューと結婚したいとか言い出すのではないだろうな?」

(おぷすっ!!)

 即バレだった。

 いや、まあ、確かに、こんな聞き方をしては、「好きな平民の子がいます」って言っているのと変わらない。そして、年頃で、俺に近しい平民の娘は、ミューだけである。こんなのはサルでも解ける推理だった。

 ちなみに、俺調べでは、貴族が平民と結婚した例はゼロである。それはもう知っている。
 しかし逆に、以前ヒューリアから聞いたように、平民を家臣、ゆくゆくは騎士爵に取り立てて結婚した、という例は、地方貴族、下級貴族においては枚挙にいとまがない。
 ……まぁ、伯爵位以上ではこちらもゼロであるのだけれど。

 では、何について父上に探りを入れようとしたかと言うと、「平民と結婚する貴族」というものに対して、父上がどれほどネガティブな印象を抱いているか、という事であった。
 「平民と結婚なんてしたら勘当する!」なんて言われたらさすがに即頓挫とんざだからな。

「そ、そうではありません! 父上は、以前にお教えくださいました。この大陸は、大昔は4つの国家によって成り立っていた、と。しかし、魔王が現れるようになり、国家はひとつに統一された、と」

 父上の、言葉の端に見えた若干ネガティブな雰囲気を察して、俺は慌てて、脳内から言い訳を紡ぎ出した。

「ん? ああ、確かにそう言ったな。それが、今の話とどう繋がるのかな?」

 父上は怪訝そうに聞き返した。まあ、そうだよな。

「はい、実際その時は、国同士の利害や同盟の為の、貴族同士の政略結婚は当たり前だったのだと思います。
 しかし、魔王という共通の敵を前に、国家が一つに統一され、人同士の大きな争いが無くなった今、その文化は当時、どうなったのかな、と、興味が湧いただけでございます。決して私事ではございません!」

 まくしたてた俺に、父上は、なるほど、と呟き、答えを返した。

「お前の着眼点はなかなか面白いな。そういう考え方もあるのか」

 どうやら、俺の意見は父上の思考の外の意見だったようだ。苦し紛れに無理やりそれっぽい事を言っただけだったが。

「しかし、まあ、なかなか難しいかもしれんな。
 貴族と言うのは、その肩書や権威が全てなのだ。私自身も、それらを振りかざすつもりはないが、貴族として、他の貴族に舐められるような事は慎まねばなるまい。それが、ひいては領民を守ることにつながるのだからな」

 父上の言葉に、俺は反論出来なかった。

 もっともである。

 もしも、平民と結婚すれば、「あそこの貴族は、平民の血が混じっている」なんて噂が立つだろう。子供が生まれればなおさらだ。
 半分平民の領主の息子、なんて言われれば、他の領主から舐められ、ぞんざいな扱いを受ける事請け合いである。それが回りに回って、王族がうちのお家に対してよからぬ感情を持たないとも限らない。

 父上の言っていることはそういうことなのだろう。

 『貴族は平民には手の届かない存在』という概念を維持するためにも、『平民には手の届かない存在同士で結婚する義務』がある、という事だ。

「それに、国同士の争いは無くなっても、よその領地との貿易や工事なんかの利害関係はあるからな。そういう意味では何も変わってないのかもしれんな」

 確かに、今は平和な世の中だ。
 しかし、依然として、俺を婚約者候補とした見合いの話が後を絶たない。俺が成人すれば、「行き遅れた辺境伯嫡男」への申し込みがもっと増えるだろう。

 勿論「婚約者」では無く、「結婚相手」と名前を変えて。
 それこそ「行き遅れそうな令嬢」から、山のように。

 この世界の成人年齢が若い理由が分かった気がする。どこの家も、自分の家の為に、優良物件の獲得に必死なのだ。

(やはり、ミューと一緒になるのは難しい望みなのだろうか……)

 しかし、苦虫を噛みつぶした表情をしている俺をみて、明後日の方を向きながら、父上は最後にこう付け加えた。

「まあ、しかし……奇跡的にも、その平民が、貴族家の家臣となり、領民からの信頼も厚く、満場一致で騎士爵でも授爵されれば、話は変わってくるかもしれんがな」

 父上の表情は読めなかった。

 どういう意味で言ったのかは分からない。
 一般論を述べただけかもしれない。
 全てを分かっている上での、エールのつもりかもしれない。

 だが、なんにせよ、だ。その言質が取れた以上、俺が目指すべきことはひとつだった。



「はぁ……」

 ミューから貰った飲み物で一息ついた俺は、ため息を漏らした。その横で、ミューはにこにこと微笑みながら言った。

「何かお悩み事ですか?」
「ああ、実はそうなんだ」

 心配する素振りなど全く見せずに、明るい声で聞いてくる彼女に、俺は、目いっぱい声のトーンを落として返してみた。しかし、それでも、ミューはにこにこと笑う表情を崩さなかった。

「その悩みの種、気にならないのかい?」

 さすがに、俺もそう切り出してみる。

「気にならないと言っては嘘になりますけど、坊ちゃんは、私に話すべきこと、話していい事、そして話したいことは、必ず仰ってくださいます。それに、きっと、それほど、深刻になるような悩みでは無いのだろうな、と、お察し致しましたので」
「そんな事が分かるのかい?」
「はい。悩んでいらっしゃった坊ちゃんの表情で、なんとなく」
「……そうか」

 一緒にいればいるほど、こういう会話をすればするほど、俺は、ミューがかけがえのない存在なのだと再認識させられる。それが手に取るように分かった。


 しかしなぁ、彼女を辺境伯家の家臣にするところまではこぎつけたものの、この後はどうしたものやら……。




 ――その日の夜。

 俺は、突然、ある人物に呼び出され、その人物の部屋に居た。

「どうしたんだ、こんな時間に」

 窓辺に立ち、俺のその言葉を背中で受け止めていたその人物は、ゆっくりとドレスの裾を翻し、俺の方に向き直った。もしも背もたれの高い椅子に座ってたら、マフィアのボスのように、くるーりと回転して振り返ったに違いない。
 そう言えば、後は寝るだけだというのに、着替えないのだろうか。ああ、そうか、俺を呼び出したから着替えられなかったのか。

「兄上様。私は悲しいです」
「え? おいおい、なんの事だ?」

 いかん。11歳になり、ますます天使に磨きがかかった我が愛する妹、エフィリアの目じりに、少し涙がたまっている。
 もちろん、彼女が俺を呼び出した人物その人である。いや、でも、ということは、俺の先ほどの表現が間違えていたか。『俺は、一人のエンジェルに呼び出された』と言うべきだった。

「私は、今日、この窓から、兄上様の様子をずっと見ておりました」

 昼間の裏庭の事か?
 しかし、これでは、一体何が悲しいのか、全く要領を得ない。

「う、うん、それで?」
「それで私は、やはり確信しました。兄上様の、ミューを見るそのお顔は、愛しい人を見るお顔でした」

 うぐっ!
 完全に見破られている。

 しかもこの物言い、恐らく結構前から当たりをつけられているようだ。いや、まあ、さすがにそうではないかとは思っていたけれど。でも、こうも直接言ってくるとは思いもしなかった。
 しかし、そんなに俺は、劣情を抱いた表情をしていたのだろうか。それとも、エフィリアが人一倍過敏に分かるのだろうか。いずれにせよ、恥ずかしすぎる!

「いやいや、待て待て、急に何の話だエファ。確かに、ミューの事は家族のように大切に思ってはいるが。それに俺たちは貴族と使用人だぞ」

 何とか誤魔化そうと必死にまくしたててみる。
 しかし、そんな俺をみて、エフィリアは少し伏目がちになり、寂しそうな声色で話し始めた。

「兄上様まで、ご自身の気持ちに嘘をついてまで、そんな風に仰るのですね。
 貴族とか、メイドとか。そんなことで、兄上様がミューを想う気持ちを、そしてミューが兄上様を想う気持ちを、ないがしろになさるのは嫌です。私は、ミューがお姉さまになってくれるのは嬉しいです」

 凛としたエフィリアの口調と瞳に、俺は言い返すことが出来なかった。

「兄上様のミューへのお気持ちは、もう既に分かっていた事です。そして兄上様が、最近ため息が多いのは、ミューとどのようにして結ばれるか。その大義名分を考えていらっしゃるのでしょう?
 私には分かります。
 愚痴くらい仰って下さい、兄上様。こういうことに力になれるのは、私しかいないではありませんか」

 どうやら、誤魔化すのは無理の様だ。それくらい、エフィリアの口調は、使命感と確信に満ち溢れていた。

「分かったよ」

 俺は覚悟を決めて、話し出した。

「エファの言う通り、俺はミューが好きだ。将来、結ばれたいとも思っている。だがエファ……」
「分かっております。父上様、母上様は勿論、屋敷の誰にも、そしてミュー本人にも明かしません」

 先手を打って被せてくる。全くこの世界の少女は、どれだけ成長が早いんだ。地球で言えば、まだ小学校5、6年生だろうに。

「ちなみにどれくらい前から気づいていたんだ」
「物心ついた時からです」

 いや、いくらエフィリアでも、さすがにそれは言い過ぎだって!

「というのはさすがに言い過ぎですが、それくらい前から、兄上様のお気持ちは分かっておりました」

 まるで俺の心を読んだかのように訂正して来る。

 それにしても、ロヴェルとヒューリアの件といい、うちの妹は、天使は天使でも、キューピッドのようである。これはもう、兄としては、将来、きちんと素敵な婚約者を見つけてやらねばなるまいて。

「して、兄上様、ミューにはいつ伝えるおつもりですか?」

 して、とか言うな。天使なんだから。

 ってええ!? 告白しろって事か? いや、さすがにそれは。

「ミューもあれだけの器量なのです。先手を打って兄上様が抑えておかなくては、街の商人の息子とか、他にも、屋敷の若い男性に取られてしまいかねません。
 お互いの気持ちを確認し合ったうえで、二人だけの、いやさ、三人だけの秘密にしておけばよいではありませんか」

 いやさ、とか言うな。天使なんだから。

 しかし、エフィリアの言うことも一理ある。

 正直、エフィリアに明かしたのは、俺の中でも、前に進みたいという気持ちがあったからに相違ない。
 それに、お互いがお互いの気持ちを知った上で秘密にしておけば、俺の脳のメモリは、ミューを迎え入れるその口実、というか、大義名分を考える方にくことが出来る。

 とはいえ、告白か。

 前世でも、こういったことは本当に疎かったからなあ。どういうシチュエーションですればいいか、全くわからん。
 悩んでいる俺のそんな気持ちを察してか、再び、エフィリアが口を開いた。

「ふふ、お任せください、兄上様。私が、告白までの流れを完璧に考えてあります。実はこれは、一度しか使えない技ですので、こうして今日お呼びした次第なのです」

 だから、技、とか言うな。天使なんだから。

 こうして、俺は、エフィリア考案の「告白作戦」に乗っかったのだった。

 そう、全ては、ミューと結ばれるために。



(第17話『エフィリアの画策 その2』へつづく)
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