乙女ゲーに転生!?ある日公爵令嬢になった私の物語

ゆーかり

文字の大きさ
23 / 77
本編

21

しおりを挟む
考え事してる間にいつの間にかセレスちゃんとも別れて、気付いたら馬車の中でグレンと二人きりだった。向かい側でじっとグレンが私を見てた。夕焼けで金髪が真っ赤になってる。私の髪みたいだ。

「何がおかしい?」

私気付かないうちに笑ってたみたい。

「前ほどグレンのこと嫌いじゃないな、と思って」

「……好きでもないんだろ?」

「うん」

わ、グレンめっちゃ不機嫌なった。

「あんたってまさか私の事好きなの?」

「は!?何自惚れてんだ!?」

「まあそうだよねぇ。好きだったら馬鹿にしたり蔑んだりしないもんなぁ」

「……蔑んでなどいない。お前は良く頑張っていると思う」

文句言いながらもさ、グレンも結構マメに勉強とか見に来てくれてたんだよね。何だかんだいって私を気にかけてくれてるのは分かってる。少しは私の事認めてくれてたからなのかなって思うと、ちょっと……いやかなり嬉しい。

「グレンにそう言ってもらえるのは、正直嬉しいな」

珍しく素直になってみたら、グレン不機嫌そうにそっぽ向いちゃった。でもさ、耳がちょっと赤い気がするのは夕日のせい?それとも照れてる?何となく後者な気がしてグレン可愛いな、なんて思ってしまった。






「……」

「……」

さて、何が起きているかって?

家まで送ってくれたグレンを社交辞令でお茶に誘う私→しょーがねーなーって感じで受けるグレン(マジかよ……)→私を出迎えたアズとグレン初対面→応接室にて3人でお茶now

何この空気……重っ!何でこの二人初っ端からこんな険悪なの?

「アンジェリカ」

「は、はひっ!?」

ビックリしすぎて変な声出ちゃったよ。

「これは魔族だろ?」

「え、うんそうだけど……何かマズイの?」

「契約を結んでいるのか?」

契約って血舐められたやつだよね。

「うん」

途端にグレンの目の色が変わる。

「何をだ!何を対価に払った?」

「え、対価?」

「……そんなものはもらってませんよ。僕は純粋にアンジェリカ様の下僕です」

アズが不純物100%みたいに真っ黒い笑み浮かべてた。こ、怖っ!何か悪魔っぽい!

「魔族が対価もなしに?あり得ない」

「あなたに信じてもらえなくても結構です。アンジェリカ様、僕あなたに何か要求しましたっけ?」

「んーと、アズ以外の魔族を下僕にするなってだけかな?」

「ええ、そうでしたね。それが対価といえば対価ですね」

グレンが信じられないものでも見る様な目でアズを見てた。

「アンジェリカの何がお前を惹きつけるんだ?」

アズはふふふって小悪魔っぽく笑うだけで何も答えなかった。確か私の魔力が魅力的とか言ってたよね。神の気配がするとか何とか……そこんとこもカミサマに聞きたいのにアレっきり全然会えないんだよね。また会おうって言ってたのにさ。

「他所様には絶対迷惑かけるなって約束してるし、私の言うことよく聞いてくれるから問題はないと思ってるんだけど……グレン?」

険しい顔して考え込んじゃってるグレンに、私また軽率なことしちゃったんだなって悟ってちょっと反省……無知は罪とはいったものだ。

「済んでしまったことは仕方ない。何か問題が起こりそうだったらすぐ俺に知らせろ。起こってからでは遅いからな」

ガッツリ顎掴まれて至近距離で無理矢理視線を合わされる。う、怖い……

「はい、分かりました……」

ちょっと涙目の私が面白いのかグレンがふって笑った。

「いつもその位素直なら良いのにな」

そのまま頬っぺにチューされた。ほんの一瞬アズから凄い殺気を感じたけど、き、気のせいだよね。鳥肌立ってるのも気のせい気のせい。
グレンはアズを見て不敵に笑ってた。アズは──いつもの天使ちゃんなかわゆさなど微塵もない、仇でも見る様な目でグレンを見てた。
もうこの二人絶対合わせちゃダメだ。精神に特大のダメージを受けながら、固く心に刻む私だった。
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎ 倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。 栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。 「責任、取って?」 噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。 手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。 けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。 看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。 それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 【ご報告】 2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。 ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。 引き続きよろしくお願いいたします。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない

三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。

処理中です...