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戦国筑後川合戦
和睦②
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島津家久が和睦条件に同意したという知らせはすぐに久留米にいる忠直に届いた。
「随分とあっさり引き受けたものじゃのう」
難色を示すだろうと思っていた松平忠直は拍子抜けしたように天井を見る。
「半年前と比較して肥後一国が増えるわけですから、島津家としては断る理由はないでしょう」
「ただ、兵糧に不安があるので一揆軍とすぐに対応するのは難しいと申しておる」
「筑後殿、どうにかなりませぬか?」
「いや、柳河も財政は火の車ではあるのですが…」
とは言っても、先日のこともある。田中忠政としては手伝わないわけにはいかない。忠政は城下町へと出て行った。
三刻後。
「何とか工面はつきそうです…」
消耗しきった様子で戻ってきた忠政が、がっくりと崩れ落ちながら言う。
「後は豊前の細川殿は兵をほとんど動かしていないので兵糧に余裕があるのではないでしょうか」
「毛利が攻めてくることは…なさそうということか」
「はい」
「細川というと、島津に肥後を渡すとなると、細川、黒田はどうしたらいいかのう」
鍋島家には肥前一国を与えるという形で加増することができるが、黒田家と細川家に与える土地はない。
「ついでに言うと、長宗我部殿にも渡す領土がなくなってしまう」
「九州が何とかなれば、中国の毛利に攻め入ることになりますので、そこで調整するしかないでしょう」
「周防・長門か。やむをえない。黒田殿と細川殿にはその旨の説明をするしかないな。わしが言うと角が立つかもしれぬから、信綱が戻ってきたらやらせよう」
島津の話はそれまでにして、天草や島原方面の地図を眺めていると、長宗我部盛親が到着したという知らせが届いた。
1500人の兵を引き連れ、豊後に入った長宗我部盛親は当地で細川忠興からの指示を受けて日田へと向かい、筑後川を経て、久留米にたどりついた。
「よく来てくれた、長宗我部殿」
「はい。遅れてしまいまして申し訳ありませんでした」
「いやいや、これから一揆軍と相対するに際して、長宗我部殿は頼りにしている。ただ、一つ問題があってな…」
「問題ですか?」
「うむ」
忠直は広間に通し、宗茂とともに島津が和睦をしてきたことで肥後を認めざるを得なくなった事情を説明する。
「火事場泥棒のような、武士の風上にも置けぬ態度ではあるのだが、現状の徳川を考えるに島津と決着をつけるまで時間をかけておられないのも事実。どうしても毛利なりの領土を取らぬことには難しそうなのだ」
「…やむをえませぬな」
「すまぬのう」
「ははは。忠弥もおりますし、我々もここまで来れば越前様に何とか天下を取ってもらうしかありませんからな」
「天下を取ることはないとは思うが、副将軍くらいにはなれと妻からも言われておる」
「拙者もそう期待しております」
「うむ。まずは熊本からの続報待ちの状態であるな」
その熊本。
家久が、信綱や幸村を酒肴でもてなしていた。
「しかし、島津殿。天草の一揆軍を撃滅するというのは簡単ではないように思うが、島津殿の様子を見ていると余裕そうに見えますな」
幸村が言う通り、家久は一揆と相対することに関して、さも当然という様子であり、そこに苦労するような考えが微塵もない。
(途中まで同行していたから、一揆軍のありかたが分かるからだろうか)
「ハハハハ、真田殿。一揆に対しては、実は簡単な手立てがあるのでござるよ」
「ほう?」
「ただ、簡単ではあるのだが、実行するのは難しいと言ってもいいのかもしれぬが」
「もし、差し仕えなければ教えていただけないだろうか?」
「構いませんよ。わしが直接説明するよりも、やりとりを任せている者についていくことでいかがか?」
「それでよろしいのであれば」
「では、明日、後醍院喜兵衛(宗重)というものに呼びに行かせますので。そのまま宇土から大矢野の方で一揆軍の大将と話ができるはずです」
「左様でござるか」
幸村は信綱を見た。ついてくるかという意思確認である。
信綱も頷いた。
翌日、家久が言った通りに朝から後醍院宗重が迎えに来た。
「本日はよろしくお願いします」
「うむ。大矢野の方に向かうと聞いているが」
「はい。そこで益田甚兵衛と定期的に話をすることになっております」
「一揆軍と定期的に話をしていたのですか」
幸村も信綱も目を見張る。
家久は「自分達は一揆とは関わり合いがないから和睦がしたい」という風に言っていたにもかかわらず、配下がそれを真っ向から否定しているのである。
「はい。これが島津のやり方でございます。相手との間で建前をきちんと持つは持ちますが、本音を隠すような真似はいたしません。関ケ原の時も恭順の意を示してはおりましたが、徳川家がそのつもりであれば一戦辞さぬ覚悟でもおりましたし」
「なるほど…。本音を隠して後で発覚するよりも、こういう本音があるが、この建前で和睦することもできるというわけでござるか」
「ですので、一揆軍と協力していたことに関しても、全く隠すつもりはありませぬ。文句があるなら、破談でも一向かまわぬというのが島津の立場でございますれば」
宗重の力強い物言いに、幸村と信綱は視線を交わし、お互い肩をすくめる。
「あの民家でござる。真田殿はかまわぬが、松平殿は少し隠れていただけないだろうか? いつも一対一であるから、三人も連れて行くと相手が警戒する」
「分かりました」
信綱は若いだけあって動きも機敏である。さっと物陰に隠れて、物陰沿いに近づいてくる。
民家にはいかにも切支丹らしい男が座っていた。
「あの男が、益田甚兵衛好次と申しまして、一揆軍の指導者です」
「なるほど…」
好次は、幸村に気づいたようでけげんな視線を向ける。
「この者は?」
「今回はちと話が込み入っていての。一人、補佐の者を連れてきた」
「田中三十郎と申します」
いきなり振られたので偽名も用意しておらず、慌てて田中忠政と、信綱の通称を借りてやりすごす。
「込み入っているというのは?」
「うむ。実はの、殿は徳川と和睦をすることになった」
「何!?」
好次が驚いて立ち上がる。
無理もないと幸村も思った。今まで共同で徳川方と戦っていたはずなのに、いきなり片方が降りてしまったのであるから。
「まあ、慌てるな。一応だ、徳川方との交渉で、わしらが肥後を領有することは認められた。天草も含めてな」
「それでは、今後はわしらは島津に従えということか?」
「そうなる?」
「冗談ではないぞ。わしらは島津の下につくために戦っていたわけではない」
「それは分かっておる。では、何のために戦っておったのだ?」
宗重の言葉に、好次が一瞬詰まる。
「何のため…、それは…」
「寺沢家による苛斂誅求によって、多くの者が生きるも死ぬもままならぬ状態になった。それを何とかしたいためであろう?」
「……」
「島津も余裕があるわけではないが、寺沢家のようなことはせん。殿もそなた達の力は買っておる。今回は時勢が変わったので徳川と和睦することになったが、また歯向かうかもしれぬからのう」
「禁教令はどうなる?」
「禁教令についてはのう、ある程度は認めてやりたいが、今後変わってくるやもしれぬ。そうなった場合には、奄美でかくまうことについてはやぶさかではない」
「それでは話にならぬ」
「左様か? しかし、天草の者で従う者も少なくないとは思うが…。殿が天草に布令を出せばいかがする? 従うなら通常の暮らし、切支丹信仰を続けたいなら奄美に行けばいい。これでも半分くらいは従うのではないか? 僅かな手勢で意地のためだけに戦うのか?」
「……」
甚兵衛はがっくりと肩を落とした。宗重の言う通りになると理解したのであろう。
「まあ、今すぐにどうこうせよという話ではない。ただ、力ずくでどうこうしたいというのであれば、わしも殿にその旨は伝えねばならぬ。また、来る」
宗重はそう言って、民家を後にする。
幸村と信綱もそれに続こうとした。
「随分とあっさり引き受けたものじゃのう」
難色を示すだろうと思っていた松平忠直は拍子抜けしたように天井を見る。
「半年前と比較して肥後一国が増えるわけですから、島津家としては断る理由はないでしょう」
「ただ、兵糧に不安があるので一揆軍とすぐに対応するのは難しいと申しておる」
「筑後殿、どうにかなりませぬか?」
「いや、柳河も財政は火の車ではあるのですが…」
とは言っても、先日のこともある。田中忠政としては手伝わないわけにはいかない。忠政は城下町へと出て行った。
三刻後。
「何とか工面はつきそうです…」
消耗しきった様子で戻ってきた忠政が、がっくりと崩れ落ちながら言う。
「後は豊前の細川殿は兵をほとんど動かしていないので兵糧に余裕があるのではないでしょうか」
「毛利が攻めてくることは…なさそうということか」
「はい」
「細川というと、島津に肥後を渡すとなると、細川、黒田はどうしたらいいかのう」
鍋島家には肥前一国を与えるという形で加増することができるが、黒田家と細川家に与える土地はない。
「ついでに言うと、長宗我部殿にも渡す領土がなくなってしまう」
「九州が何とかなれば、中国の毛利に攻め入ることになりますので、そこで調整するしかないでしょう」
「周防・長門か。やむをえない。黒田殿と細川殿にはその旨の説明をするしかないな。わしが言うと角が立つかもしれぬから、信綱が戻ってきたらやらせよう」
島津の話はそれまでにして、天草や島原方面の地図を眺めていると、長宗我部盛親が到着したという知らせが届いた。
1500人の兵を引き連れ、豊後に入った長宗我部盛親は当地で細川忠興からの指示を受けて日田へと向かい、筑後川を経て、久留米にたどりついた。
「よく来てくれた、長宗我部殿」
「はい。遅れてしまいまして申し訳ありませんでした」
「いやいや、これから一揆軍と相対するに際して、長宗我部殿は頼りにしている。ただ、一つ問題があってな…」
「問題ですか?」
「うむ」
忠直は広間に通し、宗茂とともに島津が和睦をしてきたことで肥後を認めざるを得なくなった事情を説明する。
「火事場泥棒のような、武士の風上にも置けぬ態度ではあるのだが、現状の徳川を考えるに島津と決着をつけるまで時間をかけておられないのも事実。どうしても毛利なりの領土を取らぬことには難しそうなのだ」
「…やむをえませぬな」
「すまぬのう」
「ははは。忠弥もおりますし、我々もここまで来れば越前様に何とか天下を取ってもらうしかありませんからな」
「天下を取ることはないとは思うが、副将軍くらいにはなれと妻からも言われておる」
「拙者もそう期待しております」
「うむ。まずは熊本からの続報待ちの状態であるな」
その熊本。
家久が、信綱や幸村を酒肴でもてなしていた。
「しかし、島津殿。天草の一揆軍を撃滅するというのは簡単ではないように思うが、島津殿の様子を見ていると余裕そうに見えますな」
幸村が言う通り、家久は一揆と相対することに関して、さも当然という様子であり、そこに苦労するような考えが微塵もない。
(途中まで同行していたから、一揆軍のありかたが分かるからだろうか)
「ハハハハ、真田殿。一揆に対しては、実は簡単な手立てがあるのでござるよ」
「ほう?」
「ただ、簡単ではあるのだが、実行するのは難しいと言ってもいいのかもしれぬが」
「もし、差し仕えなければ教えていただけないだろうか?」
「構いませんよ。わしが直接説明するよりも、やりとりを任せている者についていくことでいかがか?」
「それでよろしいのであれば」
「では、明日、後醍院喜兵衛(宗重)というものに呼びに行かせますので。そのまま宇土から大矢野の方で一揆軍の大将と話ができるはずです」
「左様でござるか」
幸村は信綱を見た。ついてくるかという意思確認である。
信綱も頷いた。
翌日、家久が言った通りに朝から後醍院宗重が迎えに来た。
「本日はよろしくお願いします」
「うむ。大矢野の方に向かうと聞いているが」
「はい。そこで益田甚兵衛と定期的に話をすることになっております」
「一揆軍と定期的に話をしていたのですか」
幸村も信綱も目を見張る。
家久は「自分達は一揆とは関わり合いがないから和睦がしたい」という風に言っていたにもかかわらず、配下がそれを真っ向から否定しているのである。
「はい。これが島津のやり方でございます。相手との間で建前をきちんと持つは持ちますが、本音を隠すような真似はいたしません。関ケ原の時も恭順の意を示してはおりましたが、徳川家がそのつもりであれば一戦辞さぬ覚悟でもおりましたし」
「なるほど…。本音を隠して後で発覚するよりも、こういう本音があるが、この建前で和睦することもできるというわけでござるか」
「ですので、一揆軍と協力していたことに関しても、全く隠すつもりはありませぬ。文句があるなら、破談でも一向かまわぬというのが島津の立場でございますれば」
宗重の力強い物言いに、幸村と信綱は視線を交わし、お互い肩をすくめる。
「あの民家でござる。真田殿はかまわぬが、松平殿は少し隠れていただけないだろうか? いつも一対一であるから、三人も連れて行くと相手が警戒する」
「分かりました」
信綱は若いだけあって動きも機敏である。さっと物陰に隠れて、物陰沿いに近づいてくる。
民家にはいかにも切支丹らしい男が座っていた。
「あの男が、益田甚兵衛好次と申しまして、一揆軍の指導者です」
「なるほど…」
好次は、幸村に気づいたようでけげんな視線を向ける。
「この者は?」
「今回はちと話が込み入っていての。一人、補佐の者を連れてきた」
「田中三十郎と申します」
いきなり振られたので偽名も用意しておらず、慌てて田中忠政と、信綱の通称を借りてやりすごす。
「込み入っているというのは?」
「うむ。実はの、殿は徳川と和睦をすることになった」
「何!?」
好次が驚いて立ち上がる。
無理もないと幸村も思った。今まで共同で徳川方と戦っていたはずなのに、いきなり片方が降りてしまったのであるから。
「まあ、慌てるな。一応だ、徳川方との交渉で、わしらが肥後を領有することは認められた。天草も含めてな」
「それでは、今後はわしらは島津に従えということか?」
「そうなる?」
「冗談ではないぞ。わしらは島津の下につくために戦っていたわけではない」
「それは分かっておる。では、何のために戦っておったのだ?」
宗重の言葉に、好次が一瞬詰まる。
「何のため…、それは…」
「寺沢家による苛斂誅求によって、多くの者が生きるも死ぬもままならぬ状態になった。それを何とかしたいためであろう?」
「……」
「島津も余裕があるわけではないが、寺沢家のようなことはせん。殿もそなた達の力は買っておる。今回は時勢が変わったので徳川と和睦することになったが、また歯向かうかもしれぬからのう」
「禁教令はどうなる?」
「禁教令についてはのう、ある程度は認めてやりたいが、今後変わってくるやもしれぬ。そうなった場合には、奄美でかくまうことについてはやぶさかではない」
「それでは話にならぬ」
「左様か? しかし、天草の者で従う者も少なくないとは思うが…。殿が天草に布令を出せばいかがする? 従うなら通常の暮らし、切支丹信仰を続けたいなら奄美に行けばいい。これでも半分くらいは従うのではないか? 僅かな手勢で意地のためだけに戦うのか?」
「……」
甚兵衛はがっくりと肩を落とした。宗重の言う通りになると理解したのであろう。
「まあ、今すぐにどうこうせよという話ではない。ただ、力ずくでどうこうしたいというのであれば、わしも殿にその旨は伝えねばならぬ。また、来る」
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