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江戸と福岡
老臣
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井伊直孝は、大久保忠隣の来訪を聞いて驚いた。
「大久保殿がここまで!?」
慌てて、入口まで駆け足で向かう。
そこに確かに大久保忠隣がいた。老齢にさしかかったとはいえ、考えを悟らせないような無表情な様子が印象的である。
井伊家三十万石の当主と、改易された無役の老人、しかし、老人は徳川家康の若い頃からの股肱の家臣である。直孝は無下に扱うことはしない。
「要請があれば、迎えを出したものを」
「馬鹿を言うな。わしは改易された身。用があればわしの方から出向くのが筋よ」
「それはそうでございますが…、して、突然江戸まで来たのはどうしたわけで?」
直孝の問いかけに、忠隣は厳しい視線を向ける。
「復帰せいと言うていたのは井伊殿であろうが。その答えをもってきたのに、どうしたわけで? というのは、いかに老人相手といえどもふざけておるのではないか?」
「あっ、も、申し訳ございません」
直孝は慌てて応接間へと案内する。上座に座らせようとしたが、忠隣は強く拒否したので、向かい合う。
「…ということは、復帰するつもりであるということでよろしいでしょうか?」
「結論を急ぐな。若い者はせっかちでいかん。少し老人の話も聞け。面倒な話も多いが、多少はまともな話もある」
「は、はあ…」
「ここに来るまでに、玉縄に寄ってきた」
「玉縄に?」
直孝が目を見開いた。
相模・玉縄城の中で、本多正信は長らく寝たきりになっていた。
かつて辣腕と知られた面影は薄れている。自らを「友」と呼んでくれた家康の死に加えて、息子・正純の戦死が正信を一気に老けさせていた。次男の政重は前田家にいるため、三男の忠純を跡取りとして立ててはいた。しかし、忠純は粗暴なところがあり、とても本多正信の跡をつげるような人間ではなかった。
そうしたことも踏まえて、正信は、自分は既に終わった人間だと考え、急激に老けていた。そんなところに忠隣が訪ねてきた。
「大久保忠隣が?」
訪問の報告を聞いた時、正信は信じられなかった。
大久保忠隣と本多正信は犬猿の関係にあり、忠隣の失脚そのものも正信と正純が仕掛けたものであったからである。その当人のところに、身一つで来るなど理解ができない。
とはいえ、老いたとはいえ、正信も三河武士である。
「分かった。部屋まで連れてきてくれ」
と指示を出すと、病み衰えた身体に鞭を打ち、着替えを始めた。
応接間にいた大久保忠隣は、それほど変わる様子はなかった。
正面に腰かけるが、さすがに身が重い。片手を支えないと座るのも苦しい。一方、正面の忠隣はそんな様子もなく背筋を伸ばして座っていた。
「壮健なようで何よりじゃ」
正信の言葉に、忠隣が不愉快そうな視線を向ける。ただ、ややあって笑みを浮かべた。
「フッ、お主のおかげで気ままに生きておられる、というわけか」
「わざわざ、わしの醜く老いさらばえた姿を見に来たのか?」
「自由気ままではあるが、お主の顔などわざわざ見たくもないわ」
「では、何をしに来た?」
「今、江戸や他がどうなっているか、お主も知っておろう」
「知っておるが、今更わしに何ができると言うのだ? 豊臣は復活した。越前様の意図は我々のものとは違うし、わしらがしゃしゃり出るようなことをしても、かえって邪魔なだけだろう」
「本当にそう思っているのか? そうだとすると、わしは本多正信という男を見損なっていたことになるのう。家康様もこんな情けない男を『友』と呼んでいたのかと今頃嘆いておろう」
「おい、待て」
正信が思わず半身を起こす。
「貴様、わしの立場を馬鹿にするだけなら許せるが、わしと家康様の関係を腐す気か? わしに刀を振り下ろす力がないと馬鹿にしておるのか?」
「力があるのかどうかは知らんが、腐すとも」
「ぬう…!」
さすがに刀に手をかけ、忠隣を斬ることはできない。
ならば誰かを呼ぼうかと考えた、その時、忠隣が次の言葉を吐く。
「そもそも、家康様とはどういったお人だったのだ?」
「…何?」
正信は言葉の意味が分からず、一旦腰かけた。
「わしの知る家康様は、三方ヶ原の大敗から立ち直り、本能寺の変に際して伊賀を超えて何とか逃げ延び、関東に移されたら江戸という町を作られた。挫折がある度に、苦労をして立ち直ったお方だ」
「ああ、その通りだ…」
「確かに家康様は亡くなられた。しかし、仮に亡くなられていなかった場合、今のお主のように不貞腐れて『うまくいかぬものじゃ』と嘆いておったのだろうか?」
「…むっ」
「お主が見ておるのは、家康様がここ15年造り上げてきたものとその続きだけよ。それまでに至る数十年の家康様を忘れておる。今こそ、お主が思い出すべきだろう。本当に家康様の『友』と呼ばれた男ならば」
「…忠隣」
「わしは家康様ならこうしただろうという思いを伝えに行く。おまえはどうする? 寝ていたいなら止めはせん。だが」
忠隣の目が力強く光る。
「仮にわしなら、江戸城で死のうとも、家康様がなすであろう行いを伝えてから死ぬだろうが、な」
「……忠隣、お主、何故わしにそれを伝える?」
正信の言葉に、忠隣は虚空を見上げた。
「さて、何故かのう。正直、わしにもよく分からん。強いて言えば、わしを改易した男にはそれ相応のものであってほしいという願いかもしれん。わしはわし以外の何物でもないが、こんな小物に改易されたのかと思うと、やはり情けない思いになるかもしれんからのう」
「…戻れば良いではないか?」
「戻る?」
「井伊殿をはじめ、何人かの者がお主の赦免を願っているのだろう。戻って奉公すればよいではないか」
「正信よ。やはり、そなた老いたのう?」
「どういうことだ?」
「お主の手回しがあったとはいえ、改易を最終的に命じられたのは家康様じゃ。ならば、わしはその立場でできることをするべきだ。復帰など考えるは不忠よ」
「……」
「…というような会話を正信としてきた。あやつのことだ、江戸にもう一度来て、家康様がなしただろうことを伝えて、その場で死ぬだろう」
「……」
忠隣の発言を、直孝も信綱も無言のまま聞いている。
「あやつがその場で言うだろう、家康様の考えというのは、仮に家康様が生き延びられていたら実際に考えたことだろう。悔しいが、あやつと家康様の絆は本物であったからのう」
「家康様の考え、ですか…」
「それがお前たちにとっていいことか、あるいは悪いことかは分からん。しかし、今、江戸を預かっているお前たちに参考として知ってもらいたいものである。家康様ならこうしただろうということはな」
「…承知いたしました」
「わしの答えはそういうことじゃ。復帰はいらん。そんなことをせずとも、わしの家康様への忠節は変わらんし、できる範囲のことはする。ま、これ以上することはないだろうが」
そう言って、忠隣は立ち上がった。
「さて、それではまた彦根の方に住まわせてもらうとするかのう。大変だと思うが、皆が背負ってきたものだ。頑張ってくれ」
そう言い残すと、忠隣はそのまま出て行った。
「大久保殿がここまで!?」
慌てて、入口まで駆け足で向かう。
そこに確かに大久保忠隣がいた。老齢にさしかかったとはいえ、考えを悟らせないような無表情な様子が印象的である。
井伊家三十万石の当主と、改易された無役の老人、しかし、老人は徳川家康の若い頃からの股肱の家臣である。直孝は無下に扱うことはしない。
「要請があれば、迎えを出したものを」
「馬鹿を言うな。わしは改易された身。用があればわしの方から出向くのが筋よ」
「それはそうでございますが…、して、突然江戸まで来たのはどうしたわけで?」
直孝の問いかけに、忠隣は厳しい視線を向ける。
「復帰せいと言うていたのは井伊殿であろうが。その答えをもってきたのに、どうしたわけで? というのは、いかに老人相手といえどもふざけておるのではないか?」
「あっ、も、申し訳ございません」
直孝は慌てて応接間へと案内する。上座に座らせようとしたが、忠隣は強く拒否したので、向かい合う。
「…ということは、復帰するつもりであるということでよろしいでしょうか?」
「結論を急ぐな。若い者はせっかちでいかん。少し老人の話も聞け。面倒な話も多いが、多少はまともな話もある」
「は、はあ…」
「ここに来るまでに、玉縄に寄ってきた」
「玉縄に?」
直孝が目を見開いた。
相模・玉縄城の中で、本多正信は長らく寝たきりになっていた。
かつて辣腕と知られた面影は薄れている。自らを「友」と呼んでくれた家康の死に加えて、息子・正純の戦死が正信を一気に老けさせていた。次男の政重は前田家にいるため、三男の忠純を跡取りとして立ててはいた。しかし、忠純は粗暴なところがあり、とても本多正信の跡をつげるような人間ではなかった。
そうしたことも踏まえて、正信は、自分は既に終わった人間だと考え、急激に老けていた。そんなところに忠隣が訪ねてきた。
「大久保忠隣が?」
訪問の報告を聞いた時、正信は信じられなかった。
大久保忠隣と本多正信は犬猿の関係にあり、忠隣の失脚そのものも正信と正純が仕掛けたものであったからである。その当人のところに、身一つで来るなど理解ができない。
とはいえ、老いたとはいえ、正信も三河武士である。
「分かった。部屋まで連れてきてくれ」
と指示を出すと、病み衰えた身体に鞭を打ち、着替えを始めた。
応接間にいた大久保忠隣は、それほど変わる様子はなかった。
正面に腰かけるが、さすがに身が重い。片手を支えないと座るのも苦しい。一方、正面の忠隣はそんな様子もなく背筋を伸ばして座っていた。
「壮健なようで何よりじゃ」
正信の言葉に、忠隣が不愉快そうな視線を向ける。ただ、ややあって笑みを浮かべた。
「フッ、お主のおかげで気ままに生きておられる、というわけか」
「わざわざ、わしの醜く老いさらばえた姿を見に来たのか?」
「自由気ままではあるが、お主の顔などわざわざ見たくもないわ」
「では、何をしに来た?」
「今、江戸や他がどうなっているか、お主も知っておろう」
「知っておるが、今更わしに何ができると言うのだ? 豊臣は復活した。越前様の意図は我々のものとは違うし、わしらがしゃしゃり出るようなことをしても、かえって邪魔なだけだろう」
「本当にそう思っているのか? そうだとすると、わしは本多正信という男を見損なっていたことになるのう。家康様もこんな情けない男を『友』と呼んでいたのかと今頃嘆いておろう」
「おい、待て」
正信が思わず半身を起こす。
「貴様、わしの立場を馬鹿にするだけなら許せるが、わしと家康様の関係を腐す気か? わしに刀を振り下ろす力がないと馬鹿にしておるのか?」
「力があるのかどうかは知らんが、腐すとも」
「ぬう…!」
さすがに刀に手をかけ、忠隣を斬ることはできない。
ならば誰かを呼ぼうかと考えた、その時、忠隣が次の言葉を吐く。
「そもそも、家康様とはどういったお人だったのだ?」
「…何?」
正信は言葉の意味が分からず、一旦腰かけた。
「わしの知る家康様は、三方ヶ原の大敗から立ち直り、本能寺の変に際して伊賀を超えて何とか逃げ延び、関東に移されたら江戸という町を作られた。挫折がある度に、苦労をして立ち直ったお方だ」
「ああ、その通りだ…」
「確かに家康様は亡くなられた。しかし、仮に亡くなられていなかった場合、今のお主のように不貞腐れて『うまくいかぬものじゃ』と嘆いておったのだろうか?」
「…むっ」
「お主が見ておるのは、家康様がここ15年造り上げてきたものとその続きだけよ。それまでに至る数十年の家康様を忘れておる。今こそ、お主が思い出すべきだろう。本当に家康様の『友』と呼ばれた男ならば」
「…忠隣」
「わしは家康様ならこうしただろうという思いを伝えに行く。おまえはどうする? 寝ていたいなら止めはせん。だが」
忠隣の目が力強く光る。
「仮にわしなら、江戸城で死のうとも、家康様がなすであろう行いを伝えてから死ぬだろうが、な」
「……忠隣、お主、何故わしにそれを伝える?」
正信の言葉に、忠隣は虚空を見上げた。
「さて、何故かのう。正直、わしにもよく分からん。強いて言えば、わしを改易した男にはそれ相応のものであってほしいという願いかもしれん。わしはわし以外の何物でもないが、こんな小物に改易されたのかと思うと、やはり情けない思いになるかもしれんからのう」
「…戻れば良いではないか?」
「戻る?」
「井伊殿をはじめ、何人かの者がお主の赦免を願っているのだろう。戻って奉公すればよいではないか」
「正信よ。やはり、そなた老いたのう?」
「どういうことだ?」
「お主の手回しがあったとはいえ、改易を最終的に命じられたのは家康様じゃ。ならば、わしはその立場でできることをするべきだ。復帰など考えるは不忠よ」
「……」
「…というような会話を正信としてきた。あやつのことだ、江戸にもう一度来て、家康様がなしただろうことを伝えて、その場で死ぬだろう」
「……」
忠隣の発言を、直孝も信綱も無言のまま聞いている。
「あやつがその場で言うだろう、家康様の考えというのは、仮に家康様が生き延びられていたら実際に考えたことだろう。悔しいが、あやつと家康様の絆は本物であったからのう」
「家康様の考え、ですか…」
「それがお前たちにとっていいことか、あるいは悪いことかは分からん。しかし、今、江戸を預かっているお前たちに参考として知ってもらいたいものである。家康様ならこうしただろうということはな」
「…承知いたしました」
「わしの答えはそういうことじゃ。復帰はいらん。そんなことをせずとも、わしの家康様への忠節は変わらんし、できる範囲のことはする。ま、これ以上することはないだろうが」
そう言って、忠隣は立ち上がった。
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