そこは夢の詰め合わせ

らい

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カナイ

38.疑と怨

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冥界の1つに彼女は居る。いつも薄暗く、お世辞にもいい所とは言えない冥界。そこで亡者の案内をしている鎌を背負った赤髪の女性がいた。

今日も彼女はだるそうに案内をする。それが仕事だからだ。喜怒哀楽がしっかりとしている彼女は、現世に逃げ出そうとする亡者には無表情となる。

「ハッはァ!俺はこんな陰気臭いところに居てられるか!現世に戻るぜぇ!」

魂の力が強ければ強いほど、冥界では速く、強くなる。それが冥界のルールである。しかし、そのルールを止めるのが彼女達である。

否、『

「残念ですが、亡者が現世に戻ることは許されません。お引き取りください。」

冥界と現世を繋ぐ冥界門の前に現れたのは赤い髪にオレンジのメッシュ、夕焼けの目が彼を見る。透き通るような目が彼を突きつける。

「黙れ!俺はまだ生きたいんだ!まだ遊べてねぇんだよォ!女も酒も暴力も!まだまだやり足りねぇ!」

「お引き取り頂けないのなら、こちらも実力行使でやらせて頂きます。」

「上等だ!お前からやってやるよ。」

男が赤髪の女性に殴りかかった刹那、彼は彼女に狩られた。首を刈り取った彼女の鎌は赤黒く輝いた。

死んでいるとはいえ亡者の命を絶った彼女の目はとても感情のある目では無かった。機械のような冷たい眼。それがあった。

「お、お前は案内人でもなんでもない・・・お前は死神だ・・・!」

無表情の彼女を見た一人の亡者が叫ぶ。案内人という人の皮を被った別物であると、そう彼は言っているのだ。それを聞いた彼女は亡者たちの前へと降りてくるとこう言った。

「君が、君たちが、そう思うのなら私は、きっとそうなのだろう。そう見えてしまうのなら・・・・」

顔の前で両手の指先だけを合わせ、口角を釣り上げた彼女は恐ろしい顔で言った。彼女の背負っている赤黒い鎌が薄く輝いた。
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