105 / 165
紫蘭ママ
94.蛇の岩山
しおりを挟む
『蛇』それは足の無いロープのような長い動物。彼らは不死と再生の象徴である。
ある旅人の記した日記。それに蛇を操り、愛する女性がいたという文書がある。それを少し語っていこうと思う。
その旅人の日記によると高い高い岩山の上に満月の光で照らされた一人の女性がいたと言う。
その山は普通に三角錐のような山ではなく片方だけをえぐり取られたような穴が開いていたそうだ。それは何かな尻尾のような。
旅人は山を越えようと山に入ったがどうにも岩しかなく植物のひとつも生えていない。しかし虫はいるためそこまで深く考えなかった。
「こんな夜に旅の方?」
「え、あ、あぁ・・・」
少し声の低い女性?のような声が聞こえた。
旅人は声の聞こえた方を見たそうだ。
すると岩山の一番上にそれはいた。
大きな大きな大蛇を愛でながら、こちらを向く細く鋭い目が。
目を見てしまった旅人は蛇に睨まれた蛙のように身体が固まってしまった。指の一本も動かせない。
気がついたら彼女が乗っているやまだと思っていたものは尻尾であるということに気づいた。なぜなら遠くからでは分からなかったが針が付いている。
それはさそりのような。
それはサソリのような。
それは蠍のような。
彼はそこで消息を絶った。
じゃあこの日記は誰が書いたものなのだ。この日記を書いたのは彼女かもしれない。次は誰の元に岩山と共に現れるのだろう。
それを知るのは彼女だけである。
満月に照らされた岩山の上で蛇を愛でる彼女だけが。
ある旅人の記した日記。それに蛇を操り、愛する女性がいたという文書がある。それを少し語っていこうと思う。
その旅人の日記によると高い高い岩山の上に満月の光で照らされた一人の女性がいたと言う。
その山は普通に三角錐のような山ではなく片方だけをえぐり取られたような穴が開いていたそうだ。それは何かな尻尾のような。
旅人は山を越えようと山に入ったがどうにも岩しかなく植物のひとつも生えていない。しかし虫はいるためそこまで深く考えなかった。
「こんな夜に旅の方?」
「え、あ、あぁ・・・」
少し声の低い女性?のような声が聞こえた。
旅人は声の聞こえた方を見たそうだ。
すると岩山の一番上にそれはいた。
大きな大きな大蛇を愛でながら、こちらを向く細く鋭い目が。
目を見てしまった旅人は蛇に睨まれた蛙のように身体が固まってしまった。指の一本も動かせない。
気がついたら彼女が乗っているやまだと思っていたものは尻尾であるということに気づいた。なぜなら遠くからでは分からなかったが針が付いている。
それはさそりのような。
それはサソリのような。
それは蠍のような。
彼はそこで消息を絶った。
じゃあこの日記は誰が書いたものなのだ。この日記を書いたのは彼女かもしれない。次は誰の元に岩山と共に現れるのだろう。
それを知るのは彼女だけである。
満月に照らされた岩山の上で蛇を愛でる彼女だけが。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる