そこは夢の詰め合わせ

らい

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ポロ

12.睡家の日常

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今日も家族はバラバラと家を出ていく。
青い髪の雨睡おとは1番朝早く出ていく。
紫の髪の紫睡ポロは欠伸をしながら出ていく。
藍色髪の巳睡ユエは車にエンジンをかける。
みんなが出ていった後にオレンジ色の髪をした緋睡咲月が帰ってくる。

そんなごく普通の家族。
普通じゃないと言えば全員でいる時間が少ないのにとても仲が良いと言うところだろう。

そんな家族で珍しく休みが被った日。
それは雪がしんしんと降る寒い日だった。
四人はリビングにあるこたつで固まっていた。

「ねぇ~誰か~みかん取ってきてぇ~」

ポロが肩までこたつに潜りながら天井に向かって言う。誰もこたつから出ようとはしない。だって寒いもの。

「自分で行きなよー」

「そうだそうだー」

「人任せはダメやぞポロ」

「みんなひどくなぁい?」

仕方ない。とこたつから出ていったポロに今がチャンスとでも言うように三人から注文が入る。

「ポロ~ジュース取ってぇ~」

「ポロ~俺の分のみかんも~」

「あ、俺もみかん~」

「自分で行けやぁ!」

仲良いい所以はここなのだろうか。
全員で集まることは少ないはずなのに、これだけ仲良いいのは居心地がいいからなのだろうか。兄妹という線では現せない何かで繋がっているように見えた。

外は暗くなる。雪も朝より積もってきた。
明日はみんな休みだから外で雪を見てみようか。それともみんなでワイワイ遊ぼうか。

暗くなった夜に明るい電気が付いている。
いつも楽しそうな声が聞こえるその家は、今日、今日だけ、より一層楽しそうだった。
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