IRIAMクエスト

らい

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戻ってきた夜

10、取り戻した夜

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「ふーとりあえず何とか不意打ちで倒せたね・・・。まこちごめんね。うちのらいが。さくまっちも・・・。」

「ううん大丈夫。それよりもらいくんは大丈夫なの?」

「さぁどうだろう。信長とか広く知られている伝説を身に宿すのはとても危険だからね。とりあえず今は生きてるかなってとこだね。」

武装を解いた三人は大通りのど真ん中で話し合っている。だ。しかし、聞き覚えのある声がどこからか聞こえた。

「まこさん~。パパ~。ちょっと~。」

「「!?」」

呼ばれた二人が周囲を見渡す。しかし、誰の姿もない。しかし、声は確かに聞こえたのだ。の声が。

「篭手?ガントレット?にいるから姿は見えないよ~。ちょっとお願いがあるんやけどさぁ~。」

らいの右腕につけられている篭手ガントレット?から声がする。それは紛れもないりくのものだった。

「りく、あんたそんなとこに居たの?
なんで?死んだんじゃないの?」

「いや、なんか死んだと思ってたんだけどらいが来たときに、遺代機器ストーリーに意識?が移った感じなんだけど、とりあえずお願い聞いてくれない?」

「まぁできるならね。」

「そこに信長が使ってた刀があるでしょ?」

「あるね。」

「それに意識を移してくれない?多分パパの能力なら行けるでしょ?」

「いやまぁ多分できるけども。それでいいの?」

「いいからはやくー」

「はぁ・・・」

魔王は次空間から長杖ロッドを召喚した。魔王は溜息を着くと能力の詠唱を始めた。

「法則を作り替え、我の思い描いた通りとなれ。我が描く法則が、現実が全てである。
法則を書き換えよ!『描還ノ天エガイタトオリニ』!」

魔王が魔王たる所以はここである。能力は彼女が思い描いた通りの世界へと切り替わる能力である。しかし、その反動も大きく、もし死んだ人を蘇らせようとした場合何かの生き物を一人生贄にしたりしなければならないか。今回は意識を移すだけなので代償はそこまで酷いものでは無い。

「パパすまん、ありがとう。」

虚無ノ神ノーデンスからりくの声がするようになった。黒と青の刀から見知った人の声がするのはなんとも言い表せないものであるが、周りも見えるらしいし大丈夫であろう。
そんな騒動から1か月夜の街も、夜店も戻ってきて、活気のある街へと戻った。しかし、らいはその期間、目を覚ますことは無かった。







「さて、今日もクエスト~って・・・まだ飲んでんの犬!?」

「あぁ~?あぁアフロね。お前も飲むか?」

「やだよ、クエスト行けよ犬、相方どうしたよ?行ってやれよ・・・じゃまたな犬。」

「一人でどうせクエスト行ってるやろ・・・みなみ~酒~。」

これはある冒険者たちの話。
犬の獣人「茶ふぃ」、蜘蛛の虫人バグマン「あむ」の話である。なぜこのふたりがパーティを組んでいるのか、それはまだ今よりもしっかり茶ふぃがクエストに行っていた時のこと、ひとり、翼火竜ワイバーンと戦う、ダガーの少女を発見した。しかし、翼火竜ワイバーンは群れで行動する。多勢に無勢である。それを見過ごせなかった茶ふぃが助けたことで弟子入り?としてパーティに入っているのである。しかし、ある時、茶ふぃはぱったりとクエストに行かなくなった。元々茶ふぃはあむの他に三人の冒険者とパーティを組んでいた。一人目、弓使いアーチャー蕃茄夏希ばんかなつき二人目、剣士の、三人目、双剣士(剣士)の稚空ちあきこの三人と元々組んでいた。しかし、ある一件でパーティを解散し全員バラバラになった。一人は店を開き、一人は冒険者をソロで続け、一人は行方知れずだ。そんな騒動があってから茶ふぃさんはずっとここで飲んだくれている。しかし、そんな彼がようやく腰をあげた事件が起こる。

『パーティメンバーは預かった。返して欲しくば入口まで来い。』

そんな手紙が家の玄関に刺さっていた。
彼は酔いが覚めるかのように目を見開き、武器をとり、森へと走る。ずっと飲んだくれていたため体力も落ちている、息がきれる、足が重い。空気が、酸素が入ってこない、しかし彼は森へと走る。は一度訪れた人にはある印が付けられる。それが目の下に付く、赤い印である。それは耳元から目の下までに付く。その印が付いている人は妖怪の森へ自由に入る事ができる。茶ふぃが妖怪の森の入口へと着いた時、声がする。
パーティメンバーのあむの声と、声がした。

「久々だなぁ犬。 」

「蕃茄・・・。お前がやったのか・・・。」

「まぁやったといえばそうだな。しかし、それはお前を呼び寄せるためだよ。この人は解放するよ。」

そう言った彼は指を鳴らすと、彼女を縛っていたロープが解け、解放される。

「さて、話を聞いてくれるかい?茶ふぃさん。いや、最強の傭兵パンツァー茶ふぃ。」

「その名を呼ぶということは・・・まさか・・・か!?」

「そのまさかだよ・・・行方知れずだった彼の尻尾を掴んだ。彼はこの街を、ライトを自分のものにしようとしている。ほかの冒険者に言ったところで信じてはくれないだろう?だから精鋭の元冒険者達が必要なのさ。
機械仕掛アンドロイドのみなみ、人形遊びドールワンドの梓、眠れる魔導スリーピングマジックの本好、この辺りの精鋭が欲しい。でなければおそらくあいつには勝てない。間違いなく勝てない。だからまずお前に声をかけたんだ。」

「なるほど・・・わかったよ。みなみと梓には声をかけとこう。本好さんは・・・任せた。あの人の横にいるスライムがなんか睨んでくるから嫌いなんだよなぁあそこ行くの。」

軽口を叩く茶ふぃの目には生気が宿っていた。もう飲んだくれの彼は居ない。それは最強の傭兵パンツァーに恥じない目だった。
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