二次創作小説

らい

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毬乃

貴方は私の招待者

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手紙で招待された。
手紙に使われていた物はとても高価で。
行かざるを得ない何かを感じた。

太陽が輝く中俺は、同封された真っ赤な仮面をつけて俺は招待に応じるんだ。
その仮面は血塗れたような赤く。暗い何かがあるように見えた。

会場は仮面をつけた人達で溢れていた。
青、緑、黒、銀、金。
色とりどりの仮面をつけている。
しかし赤色は俺一人のようだ。

「あれ・・・赤色だ・・・」

「赤色の人が来た!おもてなしだ!」

ヒソヒソ声が響く。
俺は何も分からず通された奥の部屋へ。
最初に感じたのは煙の匂い。
煙草の煙で充満した部屋。

次に見たのはピアスが凄い女性。
何十個と身体に打ち込まれているピアスが光に反射する。

「よく来たね。赤い仮面の招待者」

何か俺は感じた。ここに居てはいけないと。
走って扉を開け、外へ外へと走った。
外は入った時とは大違いの大雨。

「傘を差す時間は与えない。道を塞ごう」

傘立てにあった傘を引っつかみ差そうとした時に僕は後ろから殴られ周りを囲まれてしまった。

「僕は貴方を招待したこの辺の女王さ」

1mほどある細い何かから出る煙を吸う女性。
白衣を着ており、多くのピアスが光る女性。
それを取り囲むように黒いスーツの人たちが構えている。

逃げられない。そう俺は悟った。
それでも、自分の身を守ろうとはする。

「僕の煙に巻かれて、沼ってね」

ふぅと吐き出した白い煙は少し甘い匂いがした。
俺の意識はそこで途絶えた。

「赤色の仮面は取っておいて。次の獲物を探すよ」

照明に照らされ、怪しく輝くピアスが彼女の耳で揺れた。
軋む扉が閉められ、部屋には彼の身体のみが残った。
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