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キョウ
奏でるのは銀の光
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「~♫」
夜遅くの住宅街の一角から聞こえる静かな歌。
誰も居ないコンクリートの上を奏でる歌声が歩いて通る。
どこから聞こえたその歌は。
少々窓が空いた近くのアパートの二階から。
その歌の出処を現在知るのはひとつだけ。
夜が照らす銀の太陽ただそれだけである。
それは夜空の中で一際輝く。
それは夜空で一番大きい。
そう、それは「月」である。
月の銀の道が照らすのは人影。
シルクハットのような帽子からひょこっと生えた細い触覚。
人影の細い指がちょうど楽器に手をかけていたところだった。
人影が手に取ったのはギター。
細い指がそっとギターの弦に触れる。
少々高い音と共に人影から歌が出てくる。
それを聞くものは居ない。
それを知る者もいない。
月はそれを知っている。
月は無情である。
だから人影に今日だけは。
月の光というスポットライトを当てる。
部屋の電気は無く。
月明かりのみで歌うステージに。
月というスポットライトは必要である。
必要であり、人影も知らない最初の観客なのである。
そうとも知らず、人影は歌い続ける。
別に誰も聞いているとは思っていないだろう。
それでも歌うのは人影が歌を好いているから。
人影は音楽という抽象的なものが好きだから。
「さて、これを聞いた人達は聞きにおいでよ」
人影が見るのは何も無い空を見る。
そこには本来何も無いはずである。
しかし。しかし今だけはあるのだ。
我らという人影の物語を読む人々の目は。
目はどの視点からでも人影を見ることができる。
今回、人影はその人達の中でそれを見た。
そこ人々は我らであり。
人影とはその視点を知るものであり。
我らを見る縦の目でもある。
「さて、驚いたかな?驚いてくれたかな?」
楽しそうに無へ話す人影はさながら子供のよう。
「実は僕も。そちら側の化け物なのさ」
月が雲に隠され部屋は暗闇に染る。
次に月が見えた時、人影は楽器を残して消えた。
静かな歌声の人影はさて、どこへ消えたのだろうか。
夜遅くの住宅街の一角から聞こえる静かな歌。
誰も居ないコンクリートの上を奏でる歌声が歩いて通る。
どこから聞こえたその歌は。
少々窓が空いた近くのアパートの二階から。
その歌の出処を現在知るのはひとつだけ。
夜が照らす銀の太陽ただそれだけである。
それは夜空の中で一際輝く。
それは夜空で一番大きい。
そう、それは「月」である。
月の銀の道が照らすのは人影。
シルクハットのような帽子からひょこっと生えた細い触覚。
人影の細い指がちょうど楽器に手をかけていたところだった。
人影が手に取ったのはギター。
細い指がそっとギターの弦に触れる。
少々高い音と共に人影から歌が出てくる。
それを聞くものは居ない。
それを知る者もいない。
月はそれを知っている。
月は無情である。
だから人影に今日だけは。
月の光というスポットライトを当てる。
部屋の電気は無く。
月明かりのみで歌うステージに。
月というスポットライトは必要である。
必要であり、人影も知らない最初の観客なのである。
そうとも知らず、人影は歌い続ける。
別に誰も聞いているとは思っていないだろう。
それでも歌うのは人影が歌を好いているから。
人影は音楽という抽象的なものが好きだから。
「さて、これを聞いた人達は聞きにおいでよ」
人影が見るのは何も無い空を見る。
そこには本来何も無いはずである。
しかし。しかし今だけはあるのだ。
我らという人影の物語を読む人々の目は。
目はどの視点からでも人影を見ることができる。
今回、人影はその人達の中でそれを見た。
そこ人々は我らであり。
人影とはその視点を知るものであり。
我らを見る縦の目でもある。
「さて、驚いたかな?驚いてくれたかな?」
楽しそうに無へ話す人影はさながら子供のよう。
「実は僕も。そちら側の化け物なのさ」
月が雲に隠され部屋は暗闇に染る。
次に月が見えた時、人影は楽器を残して消えた。
静かな歌声の人影はさて、どこへ消えたのだろうか。
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