二次創作小説

らい

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くもり

日常の楽譜

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(女)「ん?君はどこから来たの?」

※二、三秒待つ

(女)「そうか。分からないのか。」



(女)「ならここは安全だろう。何故なら私がここで生きているからだ。」



(女)「まぁいつか帰れるだろう。と言ってももう夜だ。君はまだ幼そうだし。寝れるかい?」



(女)「まぁ知らないところでいきなり寝れる方がすごいか。」



(女)「そうだなぁ・・・そう!こういう時は昔話や絵本を読むといいらしいな。少し昔話に付き合ってくれるかい?」



(女)「そうか。それは良かった。もし眠くなったらその時点で寝てもいいからね。」



(女)「じゃあ話すね。」


これはとても昔の話。
私がカラスという動物に、そして妖怪や化け物に興味を持ったきっかけの話。

あぁ、言ってなかったね。
私はここで妖怪や化け物など民間伝承に残る怪物達を調べているんだ。
言うのが遅れてごめんね。

さぁ、昔話だよ。


(女)「ここのパートむずくない?」
(ため息を長めに)

(女)「いくらソロパートとはいえこんなに詰め込まないで欲しいなあ・・・」

私は高校生で吹奏楽部に所属しているただの一般トランペッターです。

二年生に上がってすぐのコンクールでソロパートを任された責任重大のトランペットだったんだよ。

(女)「もうこんな時間!帰らなきゃ」

この時の私は習い事、部活、勉強におわれる毎日でね。とても趣味に回せる時間はなかったようなものだ。

(暗めに)
(女)「学生も楽じゃないなあ・・・」


部活に勉強、塾に終われる日々は辛いね
よよよ・・・と一人で悲しんでみたり
一人の帰り道に水を差すのは真っ黒カラス
カァカァ鳴くのはいいけど凄い時と場合を選んでほしかったなー?


(女)「電線に結構止まってる・・・」

見上げたらなんとそこにはカラスがちらほら電線に止まる様子があったんだ。
電線に止まるカラスはさながら五線譜に乗った音符みたい。

(女)「ド、ファ、レ、ド、ミ」

電線を五線譜に、カラスを音符へ

(女)「すごーい!楽譜に見える!」

そう私がカラス達を見て笑った時だ。
音符達はこちらを見るなり乗っていた五線譜から別の五線譜へ。

降りる、跳ぶ、ズレる。

(女)「ミ、ファ、レ、ド、ラ」

またまたズレてどんどん楽譜が出来上がる。
私はそれをずっと見つめる変な奴だっただろう。

しかし、それから目を逸らすともう二度と見れないと分かっていたんだ。
そしたら音符達は数回の楽譜を作った後、飛びさって行ってしまった。

ただ、ずっとこの音符達の事が頭から離れないのだ。
習い事でも、勉強中でも、部活中でも。

だから全てのことを辞め、無我夢中でカラスというものを調べるようになった。
そこでジンカンという妖怪のなり損ないというものに出会った。

やはりあそこで私に夢を見せてくれた音符達はジンカンという生物だったのではないか。
私は気が狂いそうになっていたよ。

次はカラスが出てくる妖怪や伝承について調べた。

烏天狗などが有名だろうか。
伝承があった場所へ出向き探した。

カラス達は決まって私を見ているのだ。
どんなに海へ行こうと、山の中に行こうと。
洞窟に行こうと、家の中に居ようと。

『五、六秒時間をおく』

(女)「どうだったかい?カラス達は」

※二、三秒待つ

(女)「ん?何か結局分かったこと?カラス達のことかい?」



(女)「あぁ、あまり分かってないよ。でも諦めないさ。私はカラス達の正体がみたいだけなのさ。」



(女)「もうこんな時間だ。あそこの扉から外に出れるはずだ。ちゃんと自分の家を想って出るんだぞ。」

(女)「そうか。ありがとう。またどこかで会えるといいな。少年」


(少年)「ずっと僕が見守っていてあげるね・・・お姉さん」

そう言って少年は扉を閉めた。
私は何が何だか分からなかったよ。


『四、五秒待つ』


どうだったかい?
昔話は。え?ここに少年?元から居ないよ?
言っただろう。昔話と。

迷い込んだのは君じゃないか。
さて、君は少年のように私を見ててくれるかい?
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