赤ずきんちゃんとオオカミさん

矢野 零時

文字の大きさ
9 / 14

9絵本

しおりを挟む
 赤ずきんちゃんは、絵本を読むことが大好きです。
 ときどき声をだして絵本を読みます。
 その時には、赤ずきんちゃんは、ちいさなライオンさんをいつも前にすわらせて聞かせていました。
 ちいさなライオンさんは、いつも真剣に聞いていました。
 でも、赤ずきんちゃんが絵本「みにくいアヒルの子」を読みあげた時には、必ずちいさなライオンさんは泣いてしまうのでした。
 そのお話は主人公がアヒルでみにくくて、まわりの動物たちから、いじめられてきらわれている話です。そこまで聞いていただけで、ちいさなライオンさんは、泣き出していました。
 動物園にいた時には、ちいさなライオンさんは、仲間のライオンたちや飼育員から、相手にされなかったことを思い出してしまうからです。
 また、この話は、アヒルはきれいな白鳥になることができ、やってきた白鳥の仲間たちに温かく迎えてもらうことで終わります。
 でも、ちいさなライオンさんは、いまのままで変わることはできませんし、ちいさなライオンさんを動物園にいる他のライオンたちが迎えにきてくれることもありません。
 あまりの違いに、ちいさなライオンさんは、さらに泣き続けていました。
 そんなことが分からない赤ずきんちゃんは、少しのあいだ首をかしげていました。
「私の絵本の読み方、きっとよかったのね」と言って、赤ずきんちゃんはちいさなライオンをだきしめてあげました。
 
 






















しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ナナの初めてのお料理

いぬぬっこ
児童書・童話
ナナは七歳の女の子。 ある日、ナナはお母さんが仕事から帰ってくるのを待っていました。 けれど、お母さんが帰ってくる前に、ナナのお腹はペコペコになってしまいました。 もう我慢できそうにありません。 だというのに、冷蔵庫の中には、すぐ食べれるものがありません。 ーーそうだ、お母さんのマネをして、自分で作ろう! ナナは、初めて自分一人で料理をすることを決めたのでした。 これは、ある日のナナのお留守番の様子です。

童話短編集

木野もくば
児童書・童話
一話完結の物語をまとめています。

まぼろしのミッドナイトスクール

木野もくば
児童書・童話
深夜0時ちょうどに突然あらわれる不思議な学校。そこには、不思議な先生と生徒たちがいました。飼い猫との最後に後悔がある青年……。深い森の中で道に迷う少女……。人間に恋をした水の神さま……。それぞれの道に迷い、そして誰かと誰かの想いがつながったとき、暗闇の空に光る星くずの方から学校のチャイムが鳴り響いてくるのでした。

イチの道楽

山碕田鶴
児童書・童話
山の奥深くに住む若者イチ。「この世を知りたい」という道楽的好奇心が、人と繋がり世界を広げていく、わらしべ長者的なお話です。

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

ぼくのだいじなヒーラー

もちっぱち
絵本
台所でお母さんと喧嘩した。 遊んでほしくて駄々をこねただけなのに 怖い顔で怒っていたお母さん。 そんな時、不思議な空間に包まれてふわりと気持ちが軽くなった。 癒される謎の生き物に会えたゆうくんは楽しくなった。 お子様向けの作品です ひらがな表記です。 ぜひ読んでみてください。 イラスト:ChatGPT(OpenAI)生成

不幸でしあわせな子どもたち 「しあわせのふうせん」

山口かずなり
絵本
小説 不幸でしあわせな子どもたち スピンオフ作品 ・ ウルが友だちのメロウからもらったのは、 緑色のふうせん だけどウルにとっては、いらないもの いらないものは、誰かにとっては、 ほしいもの。 だけど、気づいて ふうせんの正体に‥。

【総集編】アリとキリギリスパロディ集

Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。 1分で読める! 各話読切 アリとキリギリスのパロディ集

処理中です...