【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ

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おまけのお話

たこ




「じゃあルゥイには、ともだち割引で、果実湯あげる!」

 にこにこするキーアに、ほんのり朱くなったルゥイの唇が、ちいさくとがる。

「……ともだち?」

「…………やだ?」

 しょんぼり落ちたキーアの肩に、そっとルゥイは吐息した。

「……やだ、けど。ともだちで、がまんする。今は」

「がまん……!」

 泣きそうになるキーアを守るように、トマが前に立ってくれる。

「ルゥイ殿下、キーアおぼっちゃまを傷つけるのを、やめてくださいませんか」

「いや、傷ついたのは僕だから……!」

 涙目なルゥイは、今日も、きらきらです。


「キーアおぼっちゃま、ともだち割引ばっかりしてたら、赤字です!」

 トマに、キーアも、しかられました。

「ま、まだ2つ目だから!」

「ほっほっほ、なかよし割引も、たまにはよいのでは?」

 ヨニが援護してくれて、なんとかルゥイの分はゆるしてもらいました。よかった……!

「今度からお金をもってきてくださいね」

 ルゥイにクギをさすトマが、つよつよです……!




 手をふって、ルゥイを見送ったら、ぴょこぴょこ夜の髪が駆けてくる。

「きーちゃん!」

 紫の瞳が輝いて、ぶんぶん小さな手を振ってくれた。

「ネィトが市場なんて、めずらしいな。どした?」

 手をふりかえしたキーアに、ネィトの頬が、ぷっくりふくれる。

「すっごい、かわいー子が、かわいーの売ってるって噂になってるって、市場に買い物に行ってくれた従僕さんが教えてくれたの。
 ぜったい、きーちゃんが、へんな男をくっつけてると思って、あわてて来たの!」

「くっつかないから。なに、その心配」

 ぽかんとするキーアに、ネィトは、ぷっくりだ。

「さっき、くっついてた!」

「ああ、やらしい目でお金を出してきたお兄さん? トマが光の速さで、ぽこってくれた」

「そ、そんなのも、くっつけてたの!? もぉおおお!」

 おこな伴侶(予定)が、かわいいです。


「トマどーなつを、心おきなく食べるために、果実湯屋さんやってるんだよ。ネィトも買ってって」

 おねだりしたら、ネィトのちいさな顔が朱くなる。

「う、うん! ぜんぶ買ってあげる!」

 ふるふる首をふる。

「それはだめ」

「きーちゃんに、へんな男がくっつくほうが、やだ!」

 ちょっと涙目なネィトに、びっくりする。

「くっつかないから! なにそれ!」

 なんとかホイホイみたいな?

 い、いやすぎる……!

「ぼ、僕が、かっこよく大人買いしたら、きーちゃん、僕にほれちゃう?」

「いや、とくに」

 ふるふる首をふる。

「ひ、ひどすぎる……! うわあん! きーちゃんが、僕をいじめる……!」

「いじめてないから!」

 あわあわネィトを抱っこした。

「ほら、いい子いい子。伴侶(予定)は、予定なんだから。
 ネィトはもう自由だ。
 すきに生きて、いいんだよ」

 ちいさな頭をなでなでしたら、涙目で、にらまれました。

「きーちゃんの、あんぽんたん……!」

 むにゅ!

 ほっぺたを、両手で挟まれました。

 タコの口になるから!
 はずかしいから!

 きゃ──!

 あわあわしてたら

「……さわがしいから何事かと思って来てみたら……キーアか」


 推しに、タコの口を見られてしまいました……

 ……えぇえ……

 な、泣いていいかな……?










 ────────────────


 ずっと読んでくださって、ほんとうにありがとうございます!

 新しいお話をはじめてみました!
 きーちゃんと皆といっしょに、楽しんでくださったら、とてもとてもうれしいです。

 きーちゃんと皆が『もふもふ獣人転生』のお気に入りと抜きつ抜かれつデッドヒートな(笑)お話になりました……!

 完結した後も、たくさんの方が見てくださって、お気に入りや、いいねやエールやご感想で応援してくださることに、感謝の気もちでいっぱいです。

 ずっと読んでくださるあなたさまに、心から、ありがとうございます!




感想 212

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