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おまけのお話
たこ
「じゃあルゥイには、ともだち割引で、果実湯あげる!」
にこにこするキーアに、ほんのり朱くなったルゥイの唇が、ちいさくとがる。
「……ともだち?」
「…………やだ?」
しょんぼり落ちたキーアの肩に、そっとルゥイは吐息した。
「……やだ、けど。ともだちで、がまんする。今は」
「がまん……!」
泣きそうになるキーアを守るように、トマが前に立ってくれる。
「ルゥイ殿下、キーアおぼっちゃまを傷つけるのを、やめてくださいませんか」
「いや、傷ついたのは僕だから……!」
涙目なルゥイは、今日も、きらきらです。
「キーアおぼっちゃま、ともだち割引ばっかりしてたら、赤字です!」
トマに、キーアも、しかられました。
「ま、まだ2つ目だから!」
「ほっほっほ、なかよし割引も、たまにはよいのでは?」
ヨニが援護してくれて、なんとかルゥイの分はゆるしてもらいました。よかった……!
「今度からお金をもってきてくださいね」
ルゥイにクギをさすトマが、つよつよです……!
手をふって、ルゥイを見送ったら、ぴょこぴょこ夜の髪が駆けてくる。
「きーちゃん!」
紫の瞳が輝いて、ぶんぶん小さな手を振ってくれた。
「ネィトが市場なんて、めずらしいな。どした?」
手をふりかえしたキーアに、ネィトの頬が、ぷっくりふくれる。
「すっごい、かわいー子が、かわいーの売ってるって噂になってるって、市場に買い物に行ってくれた従僕さんが教えてくれたの。
ぜったい、きーちゃんが、へんな男をくっつけてると思って、あわてて来たの!」
「くっつかないから。なに、その心配」
ぽかんとするキーアに、ネィトは、ぷっくりだ。
「さっき、くっついてた!」
「ああ、やらしい目でお金を出してきたお兄さん? トマが光の速さで、ぽこってくれた」
「そ、そんなのも、くっつけてたの!? もぉおおお!」
おこな伴侶(予定)が、かわいいです。
「トマどーなつを、心おきなく食べるために、果実湯屋さんやってるんだよ。ネィトも買ってって」
おねだりしたら、ネィトのちいさな顔が朱くなる。
「う、うん! ぜんぶ買ってあげる!」
ふるふる首をふる。
「それはだめ」
「きーちゃんに、へんな男がくっつくほうが、やだ!」
ちょっと涙目なネィトに、びっくりする。
「くっつかないから! なにそれ!」
なんとかホイホイみたいな?
い、いやすぎる……!
「ぼ、僕が、かっこよく大人買いしたら、きーちゃん、僕にほれちゃう?」
「いや、とくに」
ふるふる首をふる。
「ひ、ひどすぎる……! うわあん! きーちゃんが、僕をいじめる……!」
「いじめてないから!」
あわあわネィトを抱っこした。
「ほら、いい子いい子。伴侶(予定)は、予定なんだから。
ネィトはもう自由だ。
すきに生きて、いいんだよ」
ちいさな頭をなでなでしたら、涙目で、にらまれました。
「きーちゃんの、あんぽんたん……!」
むにゅ!
ほっぺたを、両手で挟まれました。
タコの口になるから!
はずかしいから!
きゃ──!
あわあわしてたら
「……さわがしいから何事かと思って来てみたら……キーアか」
推しに、タコの口を見られてしまいました……
……えぇえ……
な、泣いていいかな……?
────────────────
ずっと読んでくださって、ほんとうにありがとうございます!
新しいお話をはじめてみました!
きーちゃんと皆といっしょに、楽しんでくださったら、とてもとてもうれしいです。
きーちゃんと皆が『もふもふ獣人転生』のお気に入りと抜きつ抜かれつデッドヒートな(笑)お話になりました……!
完結した後も、たくさんの方が見てくださって、お気に入りや、いいねやエールやご感想で応援してくださることに、感謝の気もちでいっぱいです。
ずっと読んでくださるあなたさまに、心から、ありがとうございます!
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