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トマといっしょに里帰りだよ!
きゅるる
「きゅるるるる」
涙目で、鼻をすすりながら双剣を掲げるキーアのお腹が、せつない悲鳴をあげている!
エネルギー切れだよ。もう晩ご飯の時間だよ。お腹減ったよう……!
そんなこと言ってる場合じゃないから!
「ふにゅにゅにゅにゅ……!」
襲う透夜の剣を双剣の鍔で止めた。
ギリギリ押しこまれて、ずるずる下がりそうになるのを必死で耐える。
足が下がるときにえぐれる土とか、漫画かと思ってたよ。ほんとにえぐれてるから! リアルだから!
涙と鼻で切なくなりながら、キーアは後ろ髪でぷるぷるしてる闇さまに呼びかける。
「闇さま、もう一回、お願いします!」
『わ、わかた!』
ぎゅ、とちっちゃい闇さまの手が、キーアの頭を抱きしめる。
「いっくよ──!」
タン
大地を蹴った。
気配を消す。
夕闇の降りてきた空を蹴る。
闇さまの力と闇の魔力を融合させて、双剣にまとわせる。
『いっけぇえええ──!』
渾身の力をこめて、突撃したキーアの双剣が
ガキィイイ──!
悲鳴をあげた。
これも止めるとかね。化け物だよね。
それでも!
「トマは、絶対、絶対、渡さない──!」
涙と鼻水と、きゅるるる鳴るお腹で叫んだキーアに、透夜は笑った。
「うん、よくわかった」
しゃっと何でもないみたいにキーアの渾身の一撃を払った透夜が、頭をなでなでしてくれる。
「よくがんばりました」
やさしい笑みに緊張が解けた瞬間
「……はにゃー……」
ずるずる崩れ落ちる身体を、飛んできたトマが抱きとめてくれた。
「キーアおぼっちゃま……!」
トマの顔が、真っ赤だ。
「トマ、俺、がんばったよ……!」
ぐしぐし鼻をすするキーアを、トマがぎゅうぎゅう抱きしめてくれる。
「俺、一生キーアおぼっちゃまに、ついていきます!」
真っ赤な頬で、涙のにじむ瞳で、笑ってくれた。
「ほっほっほ。相思相愛ということで、おゆるしいただけませんかの」
ヨニのとりなしに、透夜が眉をあげる。
「相思相愛とか、ゆるさないから」
おとうちゃん、きびしい。
「師匠!」
声をあげるトマに、透夜はふくれた。
「……だって、トマが相思相愛なんて、いや」
ふくれる透夜の頬が幼くて、キーアは瞬いた。
「……あれ、絶対めちゃくちゃ年上だと思ってたけど、もしかして透夜って同い年くらい?」
透夜の闇色の凛々しい眉があがる。
「14」
…………………………。
「………………は…………?」
「14くらい。たぶん」
………………えぇ…………? どう見たって20代……えぇえ……!?
ちょ、ま、14歳で、18歳なトマの、おとうちゃんなの!?
それよりだよ!
「はぁアァア──!? 年下じゃないかァア──!」
噴火するキーアに、透夜は鼻を鳴らした。
「だから?」
冷たい声に、キーアはしおしお、おとなしくなる。
何でもありません、すみませんでした。
よわい。
「せっかく転生仲間なんだから、なかよくしようよう。塩対応、せつないよう!」
キーアの懇願に、透夜は鼻を鳴らした。
「トマの愛を奪っておいて、よく言うな」
切れ長の瞳が、つりあがったら、2倍こわい。
「……もしかして、めちゃくちゃトマを愛してる?」
「あたりまえだろ!」
叫ぶ透夜を目がけて、ちっちゃな子どもが駆けてくる。
「とーや、また、うわきしてるー!」
ふわふわの藍の髪に、おっきな藍の瞳が愛くるしい、幼児だ。
5歳……6歳くらいかな?
「ロロァさま」
しゃっと、ちっちゃなロロァを抱きあげた透夜の顔が、とろけてる。
「トマが変な人をつけて帰ってきたので、駆除を」
ひどい!
「変な人じゃないもん──!」
涙目で叫ぶキーアに、ロロァはおおきな藍の瞳を瞬いた。
「トマ!? おかえり、トマ!」
とてとて駆けたロロァが、トマを抱っこする。
こっちには、あんまりやきもちやかないよ。かわいいよ。
「ただいま帰りました、ロロァさま」
胸に手をあてたトマが微笑む。
感動の再会を邪魔するみたいですが、大事なことなので!
「キーア・キピア、15歳です。ロデア大公国から来た、トマの家族です!
変な人じゃないよ!」
────────────────
ずっと読んでくださって、ありがとうございます!
ゼァルの動画を作ってみました!(笑)ちゅうできる?(笑)してみてください(笑)@siro0088
ストーリーズでもあげて、ハイライトでまとめるようにしようと思うので、プロフィールの丸いところをタップしてくださったら、きーちゃんと皆がお出迎えできるようになったらいいなと思って、これからがんばります!
今はゼァルだけ……(笑)
お話は、おとうちゃんに認めてもらえるように、キーア、がんばります!(笑)
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