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はぁあ~♡
「ノィユの背中、流して、あげる」
ほんのり赤い頬で、ヴィルが笑ってくれる。
「きゃ──♡」
燃える頬でもだもだしたノィユは、エヴィにラリアットされそうであわあわ大人しくなった。
「お、おおおお願いします!」
「うん」
うれしそうに、照れくさそうに笑ったヴィルが、ノィユのちいさな背中を、やさしく、やさしく洗ってくれる。
「ふへへへへ……♡」
よだれが垂れそうなノィユに
「きぃいいイイイ──!」
エヴィがハンカチを噛みたそうな、すんごい顔になってる。
「……エヴィのも、洗う?」
ヴィルが首をかしげて
「あ、ありがとうございます、お兄さま──!」
真っ赤なエヴィが悶えてる。
トートがさみしそうな顔をしてるので
「じゃあ、トートさまのお背なは、僕が!」
しゃっと手を挙げたノィユに、殺人光線が突き刺さる。
「はぁあァアァア──!?」
すんごい顔のエヴィに叫ばれた。
「ご、ごめんなさい、トートさまのお背なは、エヴィさまのものでしたね!」
あわあわ控えたノィユに
「べ、べべべべべ別に──!」
耳まで真っ赤なエヴィがぷいと横を向いて
「エヴィ──!」
とろける顔で、トートがエヴィに抱きついてる。
やっぱり、仲良し伴侶です。
おっきなお風呂に皆でつかると
「はぁあ~~♡」
エヴィの唇から、いい声がこぼれて、皆で笑った。
「な、なんだよ! お風呂にはいったら『はー』だろ!」
「うんうん、そうだね、エヴィはとびきり可愛いよ」
トートが、にやけ崩れてる。
ヴィルが笑って、ノィユも笑った。
「お義兄さまのことは心配だったから、僕はノィユが伴侶になって、よかったと思ってる。借金はひどいけど、15年の猶予があるからエヴィもちょっと落ちついてくれるかもしれないし」
笑うトートに、ノィユは申しわけなく頭を下げる。
「借金は死ぬ気で何とかします」
「援助はしないけど、知恵なら貸してもいいかな。まあほんとうにどうしようもなくなったら、頼っていいよ」
トートが意外にたくましい胸を叩いてくれる。
「大丈夫。ヴァデルザでも、何とか」
ヴィルの言葉に、ノィユはぶんぶん首を振る。
「僕と両親で、絶対に何とかします! ヴィルにもヴァデルザ家にもネァルガ家にもご迷惑は決してお掛けしません!」
拳を握るノィユに、トートは微笑んだ。
「その心意気をうれしく思うよ。でも聞いてるとバチルタ家って借金を寄せ集める才能があるんじゃない? 酷いことになった時の保険にね」
不吉な予言にカタカタしてしまうノィユの背を、ヴィルが抱きしめてくれる。
「ノィユが、がんばるの、応援する」
「ありがとう、ヴィル。トートさま、エヴィさま」
「僕は何にも言ってないよ」
ふんと鼻を鳴らすエヴィに、微笑む。
「反対しないでくださったから。トートさまのお言葉を許してくださるということでしょう?」
ちょっと赤くなったエヴィが叫ぶ。
「援助はしないからな!」
「はい! 両親と一緒に、がんばります!」
どうやって借金を返すのかとかまだ全然ノープランなんだけど、気持ちだけは、死ぬ気でがんばるよ!
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