45 / 155
こまるのです
一緒にお風呂に入って、一緒に出て、一緒に部屋に帰ってきて、髪を乾かしてあげるとか、伴侶最高──!
うっとりしながらヴィルの髪を
「ほわほわー」
魔法で乾かすノィユを
「魔法は、おっきく、なったら」
ヴィルが止めた。
「あ、そ、そうだった。ごめんなさい」
ぽふぽふタオルオフに変えたノィユが、ヴィルの真っ白な雪の髪をやさしく撫でる。
「髪、きれいね」
「ノィユ、短いほうが、すき?」
細くてやわらかい髪だからか、風が吹いたり時間が経ったりすると、すぐもしゃもしゃしてしまうらしいヴィルが首を傾げる。
お風呂上がりはさらさら揺れる雪の髪に、指をすべらせたノィユは、囁いた。
「僕だけに、かっこいーヴィルでいて欲しい気持ちと、めちゃくちゃかっこいーヴィルが僕の伴侶だって自慢したい気持ちと、どっちも、さもしい気持ちだから。
ヴィルは、どっちのほうが、すき?」
いつもはもしゃもしゃの髪の向こうに隠れてしまう藍の瞳が、伏せられる。
「髪と、髭がないと、人が来て、わあわあ言われる。それが、苦手で。受け答え、できない、し、巧く……話せない、から」
「じゃあこのままで」
微笑むノィユに、ヴィルの眉が下がる。
「……いや、じゃ、ない……? おじいちゃん、みたい、で……」
「ヴィルはとびきりかっよくて、とびきりかわいー!」
きゅ
抱きしめて、とろけて笑う。
「僕の、自慢の、伴侶です」
ふうわり朱くなったヴィルが、笑ってくれる。
「ノィユが、伴侶に、なってくれて、うれしい」
「僕も!」
おでこをくっつけて、ふたりで笑った。
願うと、互いの額に、互いの魔紋がきらめきはじめる。
「ヴィルの伴侶にしてくれて、ありがとう」
「ノィユの伴侶に、してくれて、ありがとう」
手を繋いで、瞳を重ねて、ふたりでそっと、目を閉じる。
かさなる唇が、やさしくて、あまくて、切なくて。
そっと、ヴィルのくちびるに、ふれる。
「……ヴィル……」
あなたを呼ぶ声が、あまく、あまく、つやめいて、かすれて、消える。
「ノィユ」
抱きしめて、やさしく背を、髪を撫でて、赤い頬で笑ってくれる。
それだけで、とろけてしまうほど、しあわせなのに
もっともっと、重ねたくて、困った。
もっともっと、繋がりたくて、困った。
ヴィルがエヴィを甘やかして可愛がる任務のため、王都にひと月滞在することになりました!
王都はネメド王国中の情報と産業が集まる地だ。
借金返済のヒントが、もしかしたらあるかもしれない。
「おかあさま、おとうさま、何としても借金を返さねばなりません。王都滞在を有益なものとするのです!」
拳を握るノィユに
「おー!」
両親も拳を掲げてくれる。
王都にいなければできないこと、と考えて、皆で王立図書館に通うことにしました。
トートが王陛下の側近として王宮にゆくついでに、王宮の近くの図書館まで馬車で送ってくれることになった。
やさしい!
「ありがとうございます、トートさま。この御恩をお返しできますよう、バチルタ家一同、奮闘します!」
胸に手をあてひざを折ったら、トートの意外にごつごつな掌が頭をなでなでしてくれた。
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令息の従者に転職しました
* ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も
『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!
表紙は、Pexelsさまより、Abdalrahman Zenoさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!
文章にはAIを使用しておりません。校正も自力です!(笑)
【完結】双子の兄が主人公で、困る
* ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……!
表紙は、Pexelsさまより、Julia Kuzenkovさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!
【完結】お義父さんが、だいすきです
* ゆるゆ
BL
闇の髪に闇の瞳で、悪魔の子と生まれてすぐ捨てられた僕を拾ってくれたのは、月の精霊でした。
種族が違っても、僕は、おとうさんが、だいすきです。
表紙は、Pexelsさまより、MAG Photographyさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!
文章にはAIを使用しておりません。校正も自力です!(笑)
【完結】転生した悪役令息は、お望み通り近付きません
カシナシ
BL
「お前など、愛す価値もない」
ディディア・ファントム侯爵令息が階段から落ちる時見たのは、婚約者が従兄弟を抱きしめている姿。
(これって、ディディアーーBLゲームの悪役令息じゃないか!)
妹の笑顔を見るためにやりこんでいたBLゲーム。引くほどレベルを上げた主人公のスキルが、なぜかディディアに転生してそのまま引き継いでいる。
スキルなしとして家族に『失敗作』と蔑まれていたのは、そのスキルのレベルが高すぎたかららしい。
スキルと自分を取り戻したディディアは、婚約者を追いかけまわすのを辞め、自立に向けて淡々と準備をする。
もちろん元婚約者と従兄弟には近付かないので、絡んでこないでいただけます?
十万文字程度。
3/7 完結しました!
※主人公:マイペース美人受け
※女性向けHOTランキング1位、ありがとうございました。完結までの12日間に渡り、ほとんど2〜5位と食い込めた作品となりました!あああありがとうございます……!。゚(゚´Д`゚)゚。
たくさんの閲覧、イイね、エール、感想は、作者の血肉になります……!(o´ω`o)ありがとうございます!(●′ω`人′ω`●)
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【完結】かわいい彼氏
* ゆるゆ
BL
いっしょに幼稚園に通っていた5歳のころからずっと、だいすきだけど、言えなくて。高校生になったら、またひとつ秘密ができた。それは──
ご感想がうれしくて、すぐ承認してしまいネタバレ配慮できないので、ご覧になるときはお気をつけください! 驚きとかが消滅します(笑)
表紙は、Pexelsさまより、suzukii xingfuさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!
文章にはAIを使用しておりません。校正も自力です!(笑)