【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ

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おまけのお話

18歳だよ




 18歳になったら言ってみたかった台詞No.1!

 バチルタ家領のバチルタ邸の隣にちょこんと建てた新居に帰ってきてくれたヴィルの首に抱きついたノィユは、熱い頬でささやいた。

「おかえりなさい。ごはんにする? おふろにする? ぼくにする?」

 ヴィルの藍の瞳が、まるくなる。

 18歳になったノィユと一緒に歳を重ねたヴィルは、凛々しさと威厳と、年齢からするとびっくりの瑞々しさと、いまだ健在だなんて至宝な初々しさまで湛えた、世界でいちばんの可愛くてかっこよくて愛しくてたまらない伴侶だ。

 ふわふわ紅くなった頬で、ノィユの腰に腕を回してくれる。

「ノィユ」

 ちゅ

 ふれるくちびるが、あまく、やさしくとろけてく。




 18歳になったら、世界は変わると思ってた。

 前世は確か未経験だったから、えちえちは幻想で、3歳の時からずっと手の届かない幻だったのに、現実にしていいと言われても、夢みたいでふわふわする。

 ずっと清らかにヴィルを慕ってきたから、15年も降り積もったら、ぴゅあぴゅあなヴィルを穢してしまうようで、恐ろしくなった。

 でも、あいしてる人と身体をつなげたいと思うのは、汚れた思いなんかじゃなくて。


 ただ、口づけたい

 ただ、抱きしめたい

 ただ、手をつなぎたいのとおんなじように


 ただ、愛しくてたまらないあなたを、この身に刻みたいだけ



 つながる指が、いとしい。
 かさなる唇が、いとしい。

 あなたの瞳に映るのは、僕だけ。


 それがどんなにしあわせか、ヴィルはわかってくれるかな。


 ヴィルに逢ってからずっと、夢みたいにしあわせで。
 15年もあいしてるのに、ちっとも薄れないどころか、降り積もるあいしてるが、とろけてく。


 ヴィルが腕枕で眠ってくれるのが、毎日だなんて!
 毎日、ヴィルの胸に顔をうずめて眠れるだなんて!

 抱っこしほうだい!
 ちゅうしほうだい!
 えちえちまでしほうだい!


 鼻血で死んじゃうと思うな。

 思っていたけど、今日もノィユは、つやつやです。




 夜ご飯は、ノィユになりました。
 朝ご飯は食べよう、と思うのに、ヴィルがいいです。

 そんなわけで、最近一緒にいないお昼くらいしかご飯を食べていない気がする……!


 デトックスじゃない。
 ダイエットでもない。

 ただあなたで、いっぱいなだけ。



「最近、ヴィルを食べ過ぎて、ごはんを食べてない」

 胸がヴィルでいっぱい!

「つくる?」

 聞いてくれるヴィルの雪の髪がほわほわ揺れて、くしゃくしゃ撫でたノィユが笑う。

「ヴィルは僕をあまやかしすぎだよ」

「……もっと、あまやかし、たい」

 ぎゅう

 抱っこしてくれるヴィルが、天使だ。

 ちゅ

 口づけたら、ヴィルの頬がふわふわ紅くなる。


「僕だって、ヴィルをあまやかしたいんだからね」

 おでこをくっつけて笑ったら

 ちゅ

 くちびるが、かさなった。




 目があったら、ちゅうしてしまう。

 いつも、手をつなぎたくて。

 いつも、傍にいたくて。

 3歳のときも、18歳になっても、何にも変わらない。



 ただヴィルが、だいすきで、だいすきで


 ずっとヴィルの傍にいてもいいなんて

 ずっとヴィルを愛してもいいなんて


 夢のような伴侶の約束











────────────

 はじめましての方も、ずっと読んでくださる方も、おまけまで見てくださって、心からありがとうございます!

  虎太郎様のリクエストで、18才になったノィユとヴィルの幸せなお話でした!

 もうちゅっちゅが止まらない(笑)激甘生活です(笑)



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