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おみまいだよ!
ちょっと僕、がんばりすぎたみたい?
でもでも、皆が力を貸してくれたから、セゼァおばあちゃんの、ちょこっとしたすり傷を治せて、とってもうれしいのです!
でも倒れちゃった僕は、よい子で、しばらくお休みです。
カイと僕の家族が、デロデロに僕をあまやかしてくれるのを、セゥスが止めてくれました。
「皆、ユィリにお菓子を与えすぎ!」
「ほえ?」
両手にお菓子をもって、もっちもっちの頬で、もぐもぐする僕を、かばうようにカイが前に出てくれる。
「ユィリおぼっちゃまが、さらに、もっちもっちになられて、すばらしいのではないでしょうか」
カイが、うむうむしてる。
「そうだよ、セゥスくん! ゆりちゃんは、もっちもっちしていないと!」
「輝く、もっちもっち!」
「もっとお食べー、ゆりちゃん!」
「今日も、ぷにぷにだねー! もっちもっちの、ほっぺ!」
ロドお兄ちゃんに、サザお兄ちゃんに、おかあさんに、おとうさんに、ほっぺを、もっちもっちされちゃった!
「こんな食事をしてたら、ユィリまで、おばあさまみたいな病気になっちゃう!」
セゥスを泣かせちゃった!
「もっちもっちは、かわいーけど……いや、お菓子しか食ってないのは、やばいだろ、ゆり……」
僕のほっぺを、むにむにした海くんが、眉をさげる。
「セゥスくん、きびしい!」
家族の抗議に、セゥスは凛々しい眉をつりあげる。
「ユィリのためを思って言っているんです!
こりゃ! ユィリ! 僕の目を盗んで食べない!」
「ふえ!」
きびしくて、やさしいセゥスが抱っこしてくれたら、お菓子もがまんできる……かも?
ちょっと目が泳ぐ僕に、元気な声が降る。
「もっちもっち、おみまい、なのー!」
くーちゃんが、遊びに来てくれたよ!
「ゆーり、具合、どう?」
のーすちゃんも、おみまいに来てくれました!
「おかし、もって、きたの! もっちもっち! おにーたまと、つくったのー!」
赤いほっぺで、かわいく包んだお菓子をかかげてくれる、くーちゃんが、天使だ。
「わあ、ありがとう!」
喜んで寝台から出ようとする僕を、セゥスの腕が止める。
「ユィリは休むの。最近ちょっとユィリがお菓子を食べ過ぎてて……」
眉をさげるセゥスに、ノゥスが笑う。
「そっか、じゃあこれは兄貴とカイ、ゆーりのご家族に?」
ぴょこんと僕は跳びあがる。
「やだ! くーちゃんと、のーすちゃんが作ってくれたんだから、僕が食べるぅう!」
だだっこみたいになっちゃった!
「えへへ。もっちもっち、あーん♡」
天使なくーちゃんが、満面の笑顔で、僕に『あーん』してくれました。
これは食べる!
「あーん……わー! さっくさっく! おいしー!」
素朴な焼き菓子なのに、びっくりのおいしさだよ!
「親父直伝。セゼァさま、ネヤさま、セァナさまにも出したよ。喜んでくれた」
照れくさそうに笑ったノゥスが、僕の手をにぎる。
「ありがとう、ユィリ。……親父が、泣いて喜んでた」
「いや、自分で言うから! 先に言わないで!」
はずかしそうな涙目のノクさまも、お見舞いに来てくれたよ!
「もっちもっちが倒れたと聞いて。ノクと一緒に菓子を焼いたんだ」
陛下までお見舞いに……!
しかも、手づくりのお菓子を持って!
きゃ──!
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