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1周年、ありあと、ござまし!
きゅうけい?
しおりを挟む「かわいい顔して優秀だな──!」
仰け反ってくれるカィトがやさしくて、ふるふる僕は首をふる。
「優秀、なの、セバしゃん、でしあ!」
お茶の効能は、帝国ではあまり一般的に知られていない。
ゲォルグのために猛勉強したというセバだからこそ網羅している知識だ。
そのおこぼれを、もらっただけなのでし。
「リトが、がんばっておぼえたんだ」
頭をなでなでしてくれるジゼしゃまが、あまやかし大王でし。
でも耳もしっぽも、うれしくて、ぽふぽふしちゃう……!
真っ赤になった皆が、胸を押さえてる。
「みなの気分をわるくしてすまなかった。
明るくするためにも、リト、茶を淹れてくれ」
ルァルが微笑んでくれる。
「かしこま、ましあ!」
ぴょこんと跳ねるしっぽと一緒に胸に手をあてた僕は、お疲れな皆のために、心をこめてお茶を淹れる。
『おちゅかれしゃまでし』
思いながら淹れると、伝わる気がする。
『だいしゅきでしあ』
想いながら淹れると、あなたが笑ってくれる。
「最高においしい、リト」
とろける微笑みで、やさしい指で、頭をなでなでしてくれたら
あなたが、だいすき
降り積もってゆくのです。
「うわ、おいしー!」
ノァも
「なんだこれ!」
カィトも
「リト、毎日、茶を淹れにこないか?」
ルァル殿下も、喜んでくれたみたいです。
よかった!
帝宮のお茶会と、むずかしいお話が終わりそうになったら、ジゼの帰還です。
『そろそろ帰るよー』という雰囲気が出たら、ぽしぽし歩いて、帝城前まで戻る。
馬をなでなでしながら馬車と一緒に待機してくれている御者のソゾにお知らせするのが、僕の任務です。
「ソゾしゃん、ジゼしゃま、そろそろお帰り、でしあ! 馬車、ぉ願い、しまし」
「おお、伝達できるようになったなあ。えらいえらい」
わしゃわしゃソゾが、おっきなごつごつの手で頭をなでなでしてくれる。
「えへへへへ」
ついつい、しっぽが、ぽふぽふしちゃうのでし。
ぽしぽしジゼのところに戻ったら、ちょうどお帰りの時間だ。
「ではまた。気をつけて。リトも」
微笑んでくれるルァルに、膝を折る。
「ぁりが、たき、ぉ言葉、恭悦、至極に、存じ、まし」
ちょっとよろめいてしまう最敬礼を、もう慣れた仕草でジゼが支えてくれる。
「ジゼしゃま、ありあと、ござまし」
ぽふぽふしっぽで見あげたら
ぎゅ
抱きしめてくれる。
「リト、かわいい……!」
月の髪からのぞく、ジゼの耳が、ふうわり紅い。
「わかったから、帰ってやれ」
ルァル殿下が、つかれてる……!
「かわいー!」
「かっこいー!」
「きゃー♡」
アオが警護してくれる馬車は、街の人から大人気だ。
耳もしっぽも、しゃんとしてる! アオ、えらい!
「お疲れさまで、ございやしたあ!」
ほとんど揺れないソゾの馬車でジェディス邸に帰ったら、ジゼの剣術の鍛錬がはじまります。
僕は、応援でし!
「ジゼしゃま、かこいー!」
「ジゼしゃま、しゅごぃ!」
「ジゼしゃま、しゃいこー!」
ぱふぱふ拍手と、ぽふぽふしっぽで、応援でし!
「……あぁ、うん、リト、ジゼさまの鍛錬の時間じゃなくなるから、ちょっとセバ殿のところで勉強していなさい」
剣術の教士に、追い払われてしまいました……!
「ふぇ……ジゼしゃま……」
ぺしょぺしょの耳としっぽで見あげたら、耳まで真っ赤なジゼが、うずくまってた。
鍛錬は、ちょっと休憩みたいです……?
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