【完結】可愛そうなアリンコ聖女に可哀そうなキラキラ侯爵様が離縁したくないと泣きついてきたんだけど⁉ 【番外編あり】

水星 とも

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13 レオンハルト様って何者!? 【私が結婚してから③】

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曲がりなりにも私は、リヒター侯爵家の女主人だ。
レオンハルト様が留守の間、屋敷と使用人たちを守る義務がある!

「レオンハルト様がいらっしゃらない今、この屋敷で全ての権限があるのは、女主人たる公爵夫人の私よ!貴女の勝手は許さないわ!」

そうビアンカに告げるが彼女は鼻で笑い

「この小娘を部屋に閉じ込めて!」と使用人に命令すると、
彼らは「すいません」と言いながらも彼女の命令に従う。
非力な私に孤立無援の状態だ。




この状況は、本当にレオンハルト様の指示なんだろうか。
私の食事を運んできたマリアに質問すると、困惑した返事が返ってくる。

「クルト様が旦那様に何度もお手紙を送っておられるんですが、返事がなくて……」

そうだ! 家令のクルトと専属侍女のベティは大丈夫なの?

「二人は……ベティは無事なの?」

「はい、下級使用人とされてしまいましたが、お元気です」

良かった!
特に私と仲が良かった二人は、ひどい事をされていないか本当に心配だった。

とにかくレオンハルト様に、一度確かめなくっちゃ。
ご令嬢と懇意にしているという、噂についても……!


「ねぇマリア。レオンハルト様に手紙を書くから休みの日にでもこっそり王宮に届けてくれない?」

「……すいません。それはできないんです」

「え?」

「このリヒター侯爵家の使用人は、勝手にこの屋敷から出ることはできないんです」

「ええ? どうして?」

絶句した。


「詳しいことはお伝えできないのですが、使用人全員、侯爵様の許可なくして屋敷の外には出れないんです」

「え? レオンハルト様の許可がない屋敷から出れない? それはどういうこと?」

正面玄関は衛兵が立っているけど、使用人用や業者用の出入口とかあるはずよね。

「そのままの意味です。この屋敷全体にレオンハルト様が結界を張られていて、許可なく中のものは外に出れませんし、外の者は侵入することができません」


結界? 
人の出入りを制限するそんなものが、実際にあるの?

「しかも旦那様がいない今、その結界の権限をビアンカ様が上書きされたので、私たち使用人はビアンカ様の許可なく屋敷を出ることはできないのです」


結界って! 冗談きついわぁ。
マリアは本気で言ってる訳はないよね? 断る理由にしては説得力ないわよ?

しかもその結界をレオンハルト様が張ってるって? この屋敷全体に?
さらにそれをビアンカが上書きするとか……


聖女に神聖力があるなら、そんな力があっても、おかしくはないかもしれないけれど……
そんな大きな魔法? 超能力? なんて、もはやおとぎ話の力だわ。
それともそんなことができる機械でも、発明されたのかしら。


ともかく、使用人たちにお願いはできないらしく、私はあきらめるしかなかった。
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