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血の代償
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この男、ヒッグスの問答に意味はない。わたしにとってはただの敵。そして、親や親戚の仇でもある。だから、その血で贖ってもらう。
「もう目障りです、ヒッグス。わたしの目の前から消えて下さい」
「ローズ、おまえええ!!」
ヒッグスも馬鹿ではなかった。
腰に携えていた剣を抜き、わたしのハルバードを払った。……まさか剣を使うだなんて、ならこちらも剣には剣でいく。
リリーが飾っている上級騎士の剣を拝借し、わたしは構えた。
「残酷に殺して差し上げます」
「……この冷血女め。婚約破棄して正解だったよ。お前のようなバケモノと一生と共にするだなんてゾッとする」
「そうですか」
剣が向かってくる。しかしそれは、わたしにとっては、あまりに遅く――子供を相手にしているようだった。横に払ってくる刃を屈んで回避し、わたしはヒッグスの両足を切りつけた。
「ぐあぁぁぁ!!」
ガタンと倒れ、悶えるヒッグス。これでもうまともに動けはしない。次にわたしは彼の両腕を切断。
「ひぃぃぃぉぉぉぉおおおおえおええええ、俺の、俺の腕がああああああああああ…………!!!」
両親やわたしの受けた痛み、屈辱はこんなものではない。まだ足りない。次に膝に刃を差し込み、完全に動けなくした。
「これは両親の分です」
「……が、ががが! ゆ、許してくれ、ローズ。俺が悪かった……」
「許せ? 今更何をおっしゃるのですか。もう貴方の言葉など耳に入らないし、心にも響かない。ヒッグス、貴方にはこのまま死んでいただきます」
「ま……まて。俺を殺しても我が組織・レッドスネークは壊滅しないぞ!! 永遠なのだだよ! この帝国が存在する限りなァ!!」
「それは良い事を聞きました。ならば、わたしは『黒薔薇の騎士』として組織を滅ぼすまで。この戦いは、ここからが“はじまり”なのです」
そうだ。これからのわたしもう『復讐』に囚われない。帝国の為に身を捧げ、民の声に耳を傾ける正義の使者。悪を打ち滅ぼす存在、黒薔薇の騎士になる。
だから、今だけは彼を殺意だけをもって息の根を止める。
「もう目障りです、ヒッグス。わたしの目の前から消えて下さい」
「ローズ、おまえええ!!」
ヒッグスも馬鹿ではなかった。
腰に携えていた剣を抜き、わたしのハルバードを払った。……まさか剣を使うだなんて、ならこちらも剣には剣でいく。
リリーが飾っている上級騎士の剣を拝借し、わたしは構えた。
「残酷に殺して差し上げます」
「……この冷血女め。婚約破棄して正解だったよ。お前のようなバケモノと一生と共にするだなんてゾッとする」
「そうですか」
剣が向かってくる。しかしそれは、わたしにとっては、あまりに遅く――子供を相手にしているようだった。横に払ってくる刃を屈んで回避し、わたしはヒッグスの両足を切りつけた。
「ぐあぁぁぁ!!」
ガタンと倒れ、悶えるヒッグス。これでもうまともに動けはしない。次にわたしは彼の両腕を切断。
「ひぃぃぃぉぉぉぉおおおおえおええええ、俺の、俺の腕がああああああああああ…………!!!」
両親やわたしの受けた痛み、屈辱はこんなものではない。まだ足りない。次に膝に刃を差し込み、完全に動けなくした。
「これは両親の分です」
「……が、ががが! ゆ、許してくれ、ローズ。俺が悪かった……」
「許せ? 今更何をおっしゃるのですか。もう貴方の言葉など耳に入らないし、心にも響かない。ヒッグス、貴方にはこのまま死んでいただきます」
「ま……まて。俺を殺しても我が組織・レッドスネークは壊滅しないぞ!! 永遠なのだだよ! この帝国が存在する限りなァ!!」
「それは良い事を聞きました。ならば、わたしは『黒薔薇の騎士』として組織を滅ぼすまで。この戦いは、ここからが“はじまり”なのです」
そうだ。これからのわたしもう『復讐』に囚われない。帝国の為に身を捧げ、民の声に耳を傾ける正義の使者。悪を打ち滅ぼす存在、黒薔薇の騎士になる。
だから、今だけは彼を殺意だけをもって息の根を止める。
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