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Rainbow〜幸せの国編〜そらの大冒険 ②
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僕は見つからないようにこっそり家を抜け出した。満天の星空がとても綺麗だ。だか、それとは裏腹に、昼間見える景色とは違う夜の世界は僕を怯えさせた。眩しいライトや音のする乗り物が近くにくる度、僕は怖くて身動きすら出来ず、ひたすら通り過ぎるのを待ったし、何度も家に帰ろうと思った。でもサラちゃんやママの事を考えると奥歯を噛み締めて弱音を飲み込んだ。
そして、ようやくあの池の畔にやってきた。空には月と星が瞬き、何処か遠くでフクロウの鳴く声が聞こえた。月明かりの中、街灯を頼りに4つ葉のクローバーを探すのだが、中々見つからない。やっと見つけた時は、ぼくは嬉しくて本当に四つ葉のクローバーなのか何度も何度も確かめた。
(やった!お家に帰ろう!)
僕は四つ葉のクローバーをそっとちぎった。その時、偶然夜空に流れ星が流れた。初めて観る流れ星に
(サラちゃんとお喋り出来ますように。ママが元気になりますように。)
と何故かそう願ってしまった。
すると、怪しげに光る青と金色に輝く瞳が闇夜に浮かんで見えた。よく目を凝らしてみると首にビンをぶら下げたピンク色の猫がいた。
『君は誰?』
僕は怪訝そうに尋ねた。
『私はミッシェルよ。貴方は?』
そう言いながら、ミッシェルはブルブルと水を払い、濡れた体を舐めていた。
以前猫に引っかかれそうになってから僕は猫が大嫌いだった。しかもピンク色の猫なんて見た事が無い。僕は無視してくるりと向きを変え家に帰ろうとした。すると、いつの間にかミッシェルが直ぐ傍にやって来て言った。
『自分から尋ねておいて名乗らないなんて、貴方はなんて失礼なのかしら』
いつの間にか、ミッシェルが直ぐ近くに擦り寄って来た。近くて見るミッシェルの瞳はまるで宝石のように美しく輝いている。何故か僕は目を逸らす事が出来なくなり、次第にぼんやりし始めた。
『僕はそら』
僕の気持ちとは裏腹に勝手に口が動く。すると、ミッシェルはニッコリ笑って言った。
『お願いがあるの。貴方は何か色を塗れるものを持っていない?。』
サラちゃんのお絵描きセットが脳裏に浮かぶ。クレヨンや、絵の具、筆、パレット・・・
『有るよ。唯、今手元には無いから家に取りに帰って構わなければ、持ってくる事が出来るよ』
『勿論!構わないわ!ありがとう』
そう言うと、ミッシェルは僕にキスをした。僕は心臓が飛び出でる程ドキドキして、フラフラと歩き出した。
(この時、ミッシェルが不思議な力で僕に魔法を掛けてたんじゃないかと思うんだ。
だって、あんなに怖かった夜道を何の迷いも無く家に帰れた事も変だったし、そのままサラちゃんと一緒に温かいお布団で眠る事も出来た。それなのに、出しっぱなしのクレヨンをわざわざお絵描きセットに戻したんだ!更に、あんなに苦労して見つけた四つ葉のクローバーを布団の上に落とした事に気付かないなんて!全くおかしい事だらけだ。
なのに、僕はなんだかワクワクドキドキしている!)
これから始まる大冒険の始まりとも知らず、僕は池に向かって一目散に走り始めた。
そして、ようやくあの池の畔にやってきた。空には月と星が瞬き、何処か遠くでフクロウの鳴く声が聞こえた。月明かりの中、街灯を頼りに4つ葉のクローバーを探すのだが、中々見つからない。やっと見つけた時は、ぼくは嬉しくて本当に四つ葉のクローバーなのか何度も何度も確かめた。
(やった!お家に帰ろう!)
僕は四つ葉のクローバーをそっとちぎった。その時、偶然夜空に流れ星が流れた。初めて観る流れ星に
(サラちゃんとお喋り出来ますように。ママが元気になりますように。)
と何故かそう願ってしまった。
すると、怪しげに光る青と金色に輝く瞳が闇夜に浮かんで見えた。よく目を凝らしてみると首にビンをぶら下げたピンク色の猫がいた。
『君は誰?』
僕は怪訝そうに尋ねた。
『私はミッシェルよ。貴方は?』
そう言いながら、ミッシェルはブルブルと水を払い、濡れた体を舐めていた。
以前猫に引っかかれそうになってから僕は猫が大嫌いだった。しかもピンク色の猫なんて見た事が無い。僕は無視してくるりと向きを変え家に帰ろうとした。すると、いつの間にかミッシェルが直ぐ傍にやって来て言った。
『自分から尋ねておいて名乗らないなんて、貴方はなんて失礼なのかしら』
いつの間にか、ミッシェルが直ぐ近くに擦り寄って来た。近くて見るミッシェルの瞳はまるで宝石のように美しく輝いている。何故か僕は目を逸らす事が出来なくなり、次第にぼんやりし始めた。
『僕はそら』
僕の気持ちとは裏腹に勝手に口が動く。すると、ミッシェルはニッコリ笑って言った。
『お願いがあるの。貴方は何か色を塗れるものを持っていない?。』
サラちゃんのお絵描きセットが脳裏に浮かぶ。クレヨンや、絵の具、筆、パレット・・・
『有るよ。唯、今手元には無いから家に取りに帰って構わなければ、持ってくる事が出来るよ』
『勿論!構わないわ!ありがとう』
そう言うと、ミッシェルは僕にキスをした。僕は心臓が飛び出でる程ドキドキして、フラフラと歩き出した。
(この時、ミッシェルが不思議な力で僕に魔法を掛けてたんじゃないかと思うんだ。
だって、あんなに怖かった夜道を何の迷いも無く家に帰れた事も変だったし、そのままサラちゃんと一緒に温かいお布団で眠る事も出来た。それなのに、出しっぱなしのクレヨンをわざわざお絵描きセットに戻したんだ!更に、あんなに苦労して見つけた四つ葉のクローバーを布団の上に落とした事に気付かないなんて!全くおかしい事だらけだ。
なのに、僕はなんだかワクワクドキドキしている!)
これから始まる大冒険の始まりとも知らず、僕は池に向かって一目散に走り始めた。
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