Rainbow〜幸せの国編〜そらの大冒険

Wisteria

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Rainbow〜幸せの国編〜そらの大冒険⑨

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 さっき上手く色が塗れて、すっかりご機嫌になったジャックが言った。

 『次は花に色を塗ってみないか?』

『確かに色を塗ったらきっと綺麗だろうな!』

そう言うと、僕は傍に咲いていた、白い大輪の薔薇に色を塗ろうとすると、それを見たフォルターが

『ローズか·····そら、なかなか手強いぞ。』

『なんでだい?』

『塗ってみれば分かるさ』(フォルター)
『塗ってみれば分かるさ』(ジャック)

フォルターとジャックが示し合わせたように同時に言うと意味ありげに笑った。

『?』

僕は首を傾げた。
その様子を見て心配そうにミッシェルが言った

『そら、ローズは真紅の美しい薔薇なの。棘があるから、色を塗る時は充分注意して塗ってね。』

『うん。分かった。』

僕が一生懸命色を塗っていると、突然頭の中に声が聞こえてきた。

『そら、もっと綺麗に丁寧に色を塗ってね。私は美しく色鮮やかなのがお気に入りよ。だって、私が綺麗に咲いていたらおひさまが喜ぶじゃない?そうでしょ?…あら!ミッシェルじゃない!何故あなたがこんな所にいるのかしら?』

ローズが意地悪そうに言うのがどこからか聞こえた。すると、何故か聞こえてないはずのミッシェルは逃げ出そうとした。すると、間髪を入れずジャックが

『ミッシェルは、この世界の色を取り戻す為にそらを連れてきてくれたんだ。余計な事を言うなら、この鋭い歯でお前を噛んでやるぞ!』

と凄みをきかせて脅かして言った。ローズは慌てて黙り込んだ。その隙に、皆で手分けして綺麗に丁寧に塗ると、途端にご機嫌になったローズは歌うように綺麗な声で頭の中に語りかけてきた。

『さっきは、折角色を塗ってくれようとしたにも関わらず無礼な事をしてしまいました。本当にすみませんでした。お詫びに、いい事を教えてあげる。そこに見える森に行って色を塗ってご覧なさい。きっと、貴方達にとって良い事があるわ。』

 『ありがとう。行ってみるよ』

僕はお礼を言うと、言われた通り森に向かう事にした。行く途中でジャックが笑いながら言った。

『そら、言った通りだったろう?』

『ああ、頭の中にいきなり声が聞こえてくるから、びっくりしたよ』

笑いながら、ミッシェルも言った。

『でも、ローズは手厳しい所もあるけどしてくれた恩は決して忘れたりしないわ。』

すると、フォルターも

『この世界では生き物はお互いの波長が合えば、言葉だけでは無く、心の中で会話が出来るんだ。覚えとくといい。』

フォルターがそう言って、そらの肩をぽんと叩いた。

『そうなんだ。覚えておくよ。·····という事は、それは僕らとローズの波長が合っているって事だよね。喜んでいいのかな?』

『ああ、確かに言われてみればそういう事ね!』

ミッシェルの顔がぱっと明るくなった。
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