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その3
しおりを挟む回廊から閨に到着するまで、誰とも出会わなかった。
人払いしてあったのだろう。
長い回廊の終わりに、その部屋はあった。
豪勢な彫り物があしらわれた扉があけられると、その奥にはフカフカの大きなベッドが置かれていた。
天窓から差し込む光で部屋は明るい。
部屋に入るとルシェの手が離れていった。
なんだか心細い気持ちになる。
「あ、あの……ぼく、こういうこと初めてで、その……下手くそだったらごめんなさい」
モジモジと指を動かして先に謝ると、顔を持ち上げられた。
いつの間にかルシェがしゃがんでいて、鼻先がくっつくほど近くに彼の顔があった。
ほんの少し蛾眉をしかめている。
(もしかして怒ってる……?)
「──これからエルフの王たる私を抱く男がそのような弱音を吐くな。それに…………」
薄い唇をきつく結んで、ルシェが続ける。
「私も初めてだから、その……お前は優しくすれば良い」
頬を染め、消え入る声でそんな言葉を言われたら、彼の望みを叶える他ない。
ボワッとゆで子豚になりながら、何度もコクコクとうなづいた。
「わ、私とてお前より長く生きているのだから、初夜の手ほどきくらいできる」
照れ隠しなのか、ぷいっと顔をそむけるとベッドに案内される。靴を脱ぎ、乗り上がると二人分の体重を受けてベッドが軋む。
向かい合って座りあう。
と、ルシェが青地のローブを脱いだ。その奥には薄手の
白いワンピースみたいな洋服だった。腰の帯を持たされる。
「私の夫になるのだから……服を脱がす手伝いをせよ」
「は、はいっ」
お互い顔を真っ赤にしながら、無心でルシェの帯をほどく。
あとは薄い布を一枚脱ぐだけとなった時、無性に抱きつきたくて、ベッドに押したおした。
(心臓がすごい音を立ててる)
ルシェも同じだろうか?
そっと左胸に手を置いた。
「ぁ…………こら、私がリードすると──んン……ッ……」
気づいたらルシェの唇にキスしていた。
薄くてほんのりと甘い香りがする上唇は、極上の果実にも似ていた。おずおずと舌を入れると、ルシェも絡めてきた。
唾をすするとまさに甘露だった。
自然と自分の腰を彼のへその下に擦り付けてしまう。
「ゃ…………っ、ぁ、…………こら……、……ん。──ちゅ…………ッ」
広間で聞いたのとは全く違う甘えた声に、自分の下腹が熱くなる。
恥ずかしさで頬を染めた顔はとても可愛らしく、もっとその甘えた声を出させたくなる。
ワンピースの布をたくし上げると、真っ白で柔らかい太ももが目に飛び込んでくる。
そして白い布が巻かれた下着はわずかに盛り上がっていた。
「ぁ、ぁ…………待て、私がリードすると言って…………! ~~ッ♡♡♡」
テントを張ったみたいにふくらんだそこをなでると、ルシェが可愛い悲鳴を上げる。
自分の手で口をふさぐが、もう漏れた声は隠せない。
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