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第1章──学園都市
第2話
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昨晩の内に予めセットしておいた目覚まし型の魔導具が宿の一室に鳴り響く。
目を覚ました少年はカーテンの隙間から射し込む朝日を浴びて未だに寝ぼけている頭のまま、洗面所へ移動し顔を洗う。
ようやく目を覚ました少年は扉の隙間からいい匂いを伝えてくるリビングへと移動した。
そこには既に妹である少女が座っており、準備がされている料理に手を付けなかったのは少年を待っていたからだろう。
「…あ…おはよう。…兄さん」
「あぁ、おはよ」
部屋に入ってきた少年─ヴェルを認識した少女は綺麗な微笑みを浮かべながら挨拶をする。
ヴェルが少女の正面に座ると二人は何時ものように手を合わせ挨拶をした後食事をとる。
長く食べ続けてきた少女の料理はヴェルの好みをしっかりと取り入れており、その上でバランスの整った食べやすい料理だ。
「ミナは支度を既に済ませてあるのか?」
ふと思い出したかのようにヴェルが少女──ミナに尋ねる。
ミナはそれに少し考える仕草をすると既に済ませてある事を伝える。
「…兄さんは昨日の内に終わらせてたよね?」
食事の合間に会話を挟みながら二人は朝食を食べ終えた。
新しい制服に袖を通した二人は宿の女将さんに挨拶と料金を払う為に一階へと降りてくる。
彼等がこれから通うセレント魔導学園は全寮制であり基本的に外から通うといった事がないため、二人は一ヶ月程度お世話になった女将さんにお礼の言葉を伝え宿を出た。
「やっぱり賑わってるな」
「…うん。お祭りでもないのに凄いね」
「ここの人達からしてみたらある意味祭りなんじゃないか?」
「どうして…?」
「魔導師の国なんて呼ばれてる国なんだ。新入生とはいえ新しい魔導師達が続々と集まってくるのはこの国にとってもいい事なんだろうさ」
宿を出て一歩踏み出すと朝早い時間だと言うのに大通りで多くの人が行き交い、騒ぎ、楽しんでいた。
中には彼等と同じ学園の制服をした少年少女達に話しかけている者達も見かける。
有名な商会が勧誘活動でもしているのだろうか、等と頭の隅で考えながら王都の中心に向けて足を進める。
十分程歩き続けるとヴェルの十倍はありそうな扉が見えてくる。
扉は既に開かれており新入生と思われる生徒達がこれから始まる学園生活に目を輝かせながら扉を潜っていく。
学園の土地は王都の五分の二程を占めておりとてつもなく巨大だ。
それだけの土地を占めている分必然的に生徒の割合も増えてくる。
「…とんでもないな」
「…うん」
見える限りでも数百を優に超える生徒達の流れに飲み込まれながら扉を抜けると漸く生徒の波から解放される。
二人は暫くその場で足を休めると、見ただけで分かるほど巨大な校舎へと足を踏み入れた。
一年生の教室のある三階へと向かい、各教室の横に張り出されているクラス名簿を一枚一枚確認していく。
「……お、あったぞ。ミナも同じクラスだ」
「…よかった」
一年一組から順に名簿を見て周り、四組目の一年四組の名簿で漸くヴェルは名前を見つける。
その九つ程下にミナの名前も見つけ、二人は同じクラスだったことを運良く感じながら教室へと入る。
クラス内には既に数人程居て、友人作りや授業の予習に勤しんでいた。
「初めまして、ナイガード公爵の娘のセレナ・フォン・アラードです。今日から四年間よろしくお願いします」
ヴェルとミナが席に着いたタイミングを見計らったかのようにセレナと名乗った少女が二人に挨拶をしてきた。
綺麗な金髪を後ろで一つに、毛先の一本一本が丁寧に手入れされていることが分かる。サファイヤの様な瞳は見るものを魅了する様な輝きを持っている少女だった。
「よろしくお願いします、セレナ様。私はヴェルと申します。この子は妹のミナです」
「よろしく…お願いします」
相手が公爵令嬢ということもあってヴェルもある程度丁寧な対応をし、ミナも普段無口な事を考えれば丁寧な挨拶をした。
「…普段通りの言葉遣いで構いませんよ。それに二人には少し聞きたいこともありますので」
「じゃあ、いつも通りいかせてもらう。で、聞きたいことってなんだ?」
「えぇ、有難うございます。それで、聞きたいことなのですが、まず私の師は魔導王の一人『サラ・ブラン』です」
「…はぁ」
これから何を聞かれるのか、だいたい理解したヴェルは肩を落とし大きく溜め息を吐いた。
ミルはそんなヴェルを隣で心配そうな目で見ている。
セレナはそんな二人を見て少し微笑んだ後安心させる様な声で言葉を紡ぐ。
「大丈夫ですよ。あの件をこの学園内で知っているのは学園長と私、それと生徒会長くらいだと思いますから」
「それに」とセレナは話を続ける。
「私達は決してあの件を口外することはしませんし、出来ませんから」
「それくらい分かってるよ。…魔導王が負けたなんて知られたら国家の信用に関わるからな」
「えぇ、その通りです。…それで聞きたいことなんですけど、貴方はそれだけの力を持ちながらどうしてこの学園へ来たのですか?」
ヴェルは予想していた内容と全く同じ事を聞かれどう答えたものかと少し考えて話し出した。
「簡単に言えば、常識を学ぶためだな」
「常識…ですか?」
「あぁ。なんせ俺達の生まれは『冥府の樹島』ってところらしいからな」
「──え?」
ヴェルの口から出た単語にセレナは目を見開き、驚愕を露わにする。
「ヴェ、ヴェルさん!それってどういう──」
「はい、式場に行く準備をして下さい。入学式を行いますよ」
「──こと……」
どこからか聞こえてきた教師の声に周りを見回すと既に生徒の大半が集まっており教師の指示に従って式場へと移動している。
教師の声に言葉を止められたセレナは。
「後で絶対に続きを聞かさせ下さい」
と、言い残して式場へと移動していった。
ヴェルはこれからの苦労に頭を悩ませながらも隣で心配そうな視線を送っていたミナの頭を撫でで式場へと向かっていった。
目を覚ました少年はカーテンの隙間から射し込む朝日を浴びて未だに寝ぼけている頭のまま、洗面所へ移動し顔を洗う。
ようやく目を覚ました少年は扉の隙間からいい匂いを伝えてくるリビングへと移動した。
そこには既に妹である少女が座っており、準備がされている料理に手を付けなかったのは少年を待っていたからだろう。
「…あ…おはよう。…兄さん」
「あぁ、おはよ」
部屋に入ってきた少年─ヴェルを認識した少女は綺麗な微笑みを浮かべながら挨拶をする。
ヴェルが少女の正面に座ると二人は何時ものように手を合わせ挨拶をした後食事をとる。
長く食べ続けてきた少女の料理はヴェルの好みをしっかりと取り入れており、その上でバランスの整った食べやすい料理だ。
「ミナは支度を既に済ませてあるのか?」
ふと思い出したかのようにヴェルが少女──ミナに尋ねる。
ミナはそれに少し考える仕草をすると既に済ませてある事を伝える。
「…兄さんは昨日の内に終わらせてたよね?」
食事の合間に会話を挟みながら二人は朝食を食べ終えた。
新しい制服に袖を通した二人は宿の女将さんに挨拶と料金を払う為に一階へと降りてくる。
彼等がこれから通うセレント魔導学園は全寮制であり基本的に外から通うといった事がないため、二人は一ヶ月程度お世話になった女将さんにお礼の言葉を伝え宿を出た。
「やっぱり賑わってるな」
「…うん。お祭りでもないのに凄いね」
「ここの人達からしてみたらある意味祭りなんじゃないか?」
「どうして…?」
「魔導師の国なんて呼ばれてる国なんだ。新入生とはいえ新しい魔導師達が続々と集まってくるのはこの国にとってもいい事なんだろうさ」
宿を出て一歩踏み出すと朝早い時間だと言うのに大通りで多くの人が行き交い、騒ぎ、楽しんでいた。
中には彼等と同じ学園の制服をした少年少女達に話しかけている者達も見かける。
有名な商会が勧誘活動でもしているのだろうか、等と頭の隅で考えながら王都の中心に向けて足を進める。
十分程歩き続けるとヴェルの十倍はありそうな扉が見えてくる。
扉は既に開かれており新入生と思われる生徒達がこれから始まる学園生活に目を輝かせながら扉を潜っていく。
学園の土地は王都の五分の二程を占めておりとてつもなく巨大だ。
それだけの土地を占めている分必然的に生徒の割合も増えてくる。
「…とんでもないな」
「…うん」
見える限りでも数百を優に超える生徒達の流れに飲み込まれながら扉を抜けると漸く生徒の波から解放される。
二人は暫くその場で足を休めると、見ただけで分かるほど巨大な校舎へと足を踏み入れた。
一年生の教室のある三階へと向かい、各教室の横に張り出されているクラス名簿を一枚一枚確認していく。
「……お、あったぞ。ミナも同じクラスだ」
「…よかった」
一年一組から順に名簿を見て周り、四組目の一年四組の名簿で漸くヴェルは名前を見つける。
その九つ程下にミナの名前も見つけ、二人は同じクラスだったことを運良く感じながら教室へと入る。
クラス内には既に数人程居て、友人作りや授業の予習に勤しんでいた。
「初めまして、ナイガード公爵の娘のセレナ・フォン・アラードです。今日から四年間よろしくお願いします」
ヴェルとミナが席に着いたタイミングを見計らったかのようにセレナと名乗った少女が二人に挨拶をしてきた。
綺麗な金髪を後ろで一つに、毛先の一本一本が丁寧に手入れされていることが分かる。サファイヤの様な瞳は見るものを魅了する様な輝きを持っている少女だった。
「よろしくお願いします、セレナ様。私はヴェルと申します。この子は妹のミナです」
「よろしく…お願いします」
相手が公爵令嬢ということもあってヴェルもある程度丁寧な対応をし、ミナも普段無口な事を考えれば丁寧な挨拶をした。
「…普段通りの言葉遣いで構いませんよ。それに二人には少し聞きたいこともありますので」
「じゃあ、いつも通りいかせてもらう。で、聞きたいことってなんだ?」
「えぇ、有難うございます。それで、聞きたいことなのですが、まず私の師は魔導王の一人『サラ・ブラン』です」
「…はぁ」
これから何を聞かれるのか、だいたい理解したヴェルは肩を落とし大きく溜め息を吐いた。
ミルはそんなヴェルを隣で心配そうな目で見ている。
セレナはそんな二人を見て少し微笑んだ後安心させる様な声で言葉を紡ぐ。
「大丈夫ですよ。あの件をこの学園内で知っているのは学園長と私、それと生徒会長くらいだと思いますから」
「それに」とセレナは話を続ける。
「私達は決してあの件を口外することはしませんし、出来ませんから」
「それくらい分かってるよ。…魔導王が負けたなんて知られたら国家の信用に関わるからな」
「えぇ、その通りです。…それで聞きたいことなんですけど、貴方はそれだけの力を持ちながらどうしてこの学園へ来たのですか?」
ヴェルは予想していた内容と全く同じ事を聞かれどう答えたものかと少し考えて話し出した。
「簡単に言えば、常識を学ぶためだな」
「常識…ですか?」
「あぁ。なんせ俺達の生まれは『冥府の樹島』ってところらしいからな」
「──え?」
ヴェルの口から出た単語にセレナは目を見開き、驚愕を露わにする。
「ヴェ、ヴェルさん!それってどういう──」
「はい、式場に行く準備をして下さい。入学式を行いますよ」
「──こと……」
どこからか聞こえてきた教師の声に周りを見回すと既に生徒の大半が集まっており教師の指示に従って式場へと移動している。
教師の声に言葉を止められたセレナは。
「後で絶対に続きを聞かさせ下さい」
と、言い残して式場へと移動していった。
ヴェルはこれからの苦労に頭を悩ませながらも隣で心配そうな視線を送っていたミナの頭を撫でで式場へと向かっていった。
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◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
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