裏切られた人生に

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第1章

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 ラウルたちが馬を走らせて6時間ほど、砂漠の中心部分に足を踏み入れることができた。

(何かがおかしい。大量の魔物がいるという報告があった砂漠には普段いるはずの下級の魔物さえ現れない。なんだこの違和感は)


 ラウルがスペンサーや兵士に目配せをして、馬の足をゆっくりと緩める。 


「何かがおかしい。魔物どころか砂漠に住む者さえ見当たらない」


 するとスペンサーがゆっくりと北の方を指差した。


「ラウルさんあそこ。あんな遺跡この国にありました?」

 スペンサーが見つけた遺跡は大きく、入れと言わんばかりの禍々しさを感じる。

(恐らく今回魔物の原因となったのは、あの遺跡だろう)

「あの遺跡に向かう。何か罠があるかもしれない注意して行くぞ」

 ラウルたちは緩めていた馬を走らせ遺跡まで向かう。

(流石にこんな罠ですっていう遺跡を前に、何の対策も講じないのは危なすぎるか)

 ラウルが指をパチンと弾くと地面から多くのアンデッドたちが起き上がる。 

「俺たちより先に遺跡まで迎え」

 そう言うとアンデッドの集団が一斉に遺跡まで走り始めた。


「ラウルさんの魔法いつ見ても驚くんですよね。よくあんな数召喚しといて魔力切れしないですよね。ざっと100体はいるのに」

「俺のはただ召喚するだけでいいけど、逆にスペンサーの水魔法は緻密すぎていくら俺が修行を積んでもできる自信がないな」

 そう言うと、スペンサーはすこし照れて顔を背けていた。

(やっぱり俺の後輩は可愛いな!)  



 ラウルたちが遺跡に向かって馬を走らせしばらく経つと、アンデッドが先に遺跡へと着いていた。 

(アンデッドに何の異変も生じていない?そうなると遺跡の中になにか罠があるのか?)



♦︎


 ラウルたちが遺跡の前まで到着し、馬から降りて周りを見渡すが何もない。


「遺跡の中に入れ」

 ラウルに命令されたアンデッドが遺跡内に足を踏み入れていく。しかし何も起こらない。
 それを見たラウルたちもアンデッドに続いて遺跡に足を踏み入れたその瞬間・・・・・・・召喚していたアンデッドが消滅した。
 
 「ラウルさん!?どうしたんですか?何か問題でも?」 

 アンデッドが消滅したのを見てスペンサーが慌てて近くに駆け寄ってきた。

「スペンサーすまない。この遺跡に入った瞬間魔法が使えなくなった。とりあえずこの遺跡は危険だ。一旦引き戻そう」  


ラウルがそう言って後ろを振り返ると、





「引き戻す?宮廷魔法師が逃げちゃダメだよ。ラウル。まぁもう宮廷魔法師じゃなくて砂漠の魔物を操る主犯格か」




 そこには、あはははと高らかに笑っているアベラルドと大勢の騎士団が立っていた。
  





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