裏切られた人生に

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第2章

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「ラウルくん。まずは体作りから始めていこう。そうだな・・・・・・・とりあえず体幹と持久力をつけないとな。剣を触るのはそれが大分身についてからだ。」

エトムントはそう言うと大きな手をパンっとならした。

「よし!まず10分だけでいいから毎日走ってみよう。それでもう少し時間を伸ばせるならだんだんと伸ばしていって、最終的な目標は1時間のランニングができることだ。」

(1・・・・・・1時間・・・・・前はすこし体を鍛えてた程度で1時間も走ったことがないから心配だ。まぁ最初は10分だし余裕だろ) 


そう意気込んでいたラウルだったが、5歳の体力で魔法に頼らず走るのはとても苦痛でしかなかった。

(はぁはぁ。・・・・・・・・キツすぎる・・・・・・・・これを1時間?絶対無理だろ。俺このまま一生剣を触ることなく走って終えるんじゃないか?)

10分のランニングを終えて、膝に手をつき汗を流すラウルにエトムントは

「いやぁ。すごいぞラウルくん。途中で諦めると思っていたんだがまさか走り切るとは。根性があるじゃないか!とりあえず少し休憩しよう。」

(しんどいときにこの声量は本気できつすぎる。声のボリュームもう少し落としてくれ) 
  

♦︎



休憩を終えて庭を見渡すと、エトムントが屋敷から水の入ったカップをもって来た。

「君の父からカップを借りて来た。これをおでこに乗せて50メートル歩きその場でスクワットを20回。これを今日は3セット頑張ろう」

「え・・・・・・・・誰のカップっていいました?」
 
「君の父フリードリッヒのお気に入りのカップだ。割らないようにな」

(は?このおっさん正気なのか?)

「なんでお父様のですか?他のカップはなかったのですか?」

「まぁ・・・・・・・・いわゆる嫌がらせだ。大丈夫。君が割らなければバレないんだから」

ラウルは目の前にいるエトムントに強力な魔法を打ち込みたかったが、初日から問題を起こすのはまずいと思い心を頑張って沈めた。


(くそッ!あのおっさん絶対に楽しんでやがる。体がぶれないように集中力もいるし、なんと言ってもスクワットがしんどすぎる・・・・・・・・)


結局その日カップを無事割らずにトレーニングを終え、精神的にも肉体的にも少し鍛えられたラウルだった。
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