運命の輪

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 寝室の扉が開く音で目が覚めました。パタパタと足音がして、子供たちが私の様子をうかがっているようです。私は、ゆっくり目をあけて、子供たちに話しかけました。

「おはよう。体は、どう？」
  
  シグを見ながら声をかけたのですが、その後ろにテオが人型で立っていました。その光景に少し驚いてしまいました。シグから、テオも人になれると聞いていたのですが、初めて見たのでびっくりです。テオが恥ずかしそうに私に「ありがとう」と言ったので、なおのことでした。言葉も普通に話せるんですね。テオのはにかむ笑顔が可愛すぎです。テオもシグも見た目が少し成長したように見えました。シグが、10歳。テオが8歳ぐらいですね。魔族というのは、魔力が安定しだすと急に成長するそうです。そして、完全に魔力が安定した時に肉体は成長を止めるのだとか。見た目は、魔法でごまかす者もいるみたいなので、一概には言えませんが2人も少しは、魔力の安定に近づいたのでしょう。
それにしても、小さい子供が、素直に懐いてくるのは、可愛いものですね。思わず、撫でてしまいたくなってしまいました。しませんけど。

 「ご飯何が食べたい？」
そう聞くと、2人は少し考えて、『ハンバーグ！』と答えました。やっぱり世界が違っても子供の、好物はハンバーグなんですね。