運命の輪

雪椿

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10.お出かけ

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 今日は、ほんとによく晴れています。風も穏やかで温かく、お出かけ日和です。私たちは、髪の色をそれぞれ魔法で変え、用心して頭からマントをはおって出かけることにしました。私は、肩から斜めに薬とお金・水筒が入った鞄をかけ、両手は子供たちとつなぎます。子供たちの情報によれば、町は歩いて1時間ぐらいで、人が多いとのことでした。途中休憩をはさみながら行くことにしています。


 1時間後。到着です。特に検問なんかもなく。スムーズに町に入れました。子供たちは、私の両腕にしがみついて口も開かなくなってしまいました。怖い思いもしたのだから、仕方有りませんが、お留守番させた方が良かったかもしれませんね。家に2人だけで置いておくのも不安だったから、連れてきたんですが。用事を済ませてとっとと帰りましょうね。まず向かうのは、薬草を扱っている店です。相場チェックですね。冬が過ぎたばかりということで、どの薬草も値が少し高めでした。これは、薬の代金に期待が持てますね。次に向かったのは、薬の買い取りをしている店です。私が訪ねていくと、ふっくらした女性が応対してくれました。子供連れで薬を卸に来たことに驚かれましたが、適正な値段で取引してくださいました。子供たちは、特に人が近くに来ると、怯えてしまうので私も必要最小限店主とのみ会話をして、買い物を済ませていきました。幌付きの馬車を買い、その中に、洋服・食糧を詰めて元来た道を戻ります。子供たちは、荷台には乗らず、私と一緒に御者台に座っています。町が離れるとようやく安心したのか、私がおやつに買った食べ物を食べ始めました。甘いものは、疲れをとって、癒しをくれますね。ほのぼの馬車を進めながら、おやつタイムを満喫しました。
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