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第12章 楽しい情報交換?
71 カタリナの向上心
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アキトと会ったり、全員が外出できるようになったとわかった、それなりに忙しかった日の翌朝。
いつも通り朝風呂に入った後、食堂へ向かう。
テーブル席の方を見ると、珍しい顔ぶれが一緒にいるのが目に入った。
テーブル席に誰かがいると確認してほっとするなんて、ゾンビがいた頃にはあり得なかったな。
そう思いつつ、今日も小盛りで料理を受け取り、下膳口で昨日の夕食一式を返してからテーブルの方へ向かう。
「おはよう。あと、遅ればせながらおめでとう」
今日テーブルにいたのは4人。ニナとヒナリ、それから名前は知らないが昨日も見かけた女子、そしてカタリナだ。
一通り挨拶をして、近くの椅子を持ってきて腰を下ろしたあと、本題に入る。
「ところで、『表計算』が出た話、もう耳に入ってる?」
「本当!?」
「初耳です。条件はわかりますか?」
カタリナが真っ先に反応し、続いてニナが尋ねてくる。
カタリナの口調に、何となく違和感を覚えながらも話を続けた。
「『数学Ⅲ』を始めたら出てきたって聞いた。私はまだ出せてないから確認できてないけど。ただ他の科目もガンガン進めてる人だから、条件はそれだけじゃないかもしれない」
「『数学Ⅲ』を開始する、ですか。さすがにそれは、すぐには試せません」
まあ普通はニナの言う通りだと、私も思う。
割と数学を進めているつもりの私でも、まだ『数学Ⅱ』が4単位時間までだ。
「その代わり、『表計算』も奨学金が出るみたい。週に200C。だから、いずれ取ることは念頭に置いた方がいいかも」
「ただ、それでは夏には間に合いません。なら『独自魔法Ⅰ』を進めていくしかないですね」
ニナの言う通り、進めていくしかないし、それが一番の早道だと私も思う。
『数学Ⅰ』と『数学Ⅱ』は、それぞれ24単位時間あり、8単位時間ごとに確認試験が2つある。
しかし『独自魔法Ⅰ』や『独自魔法Ⅱ』は8単位時間しかない。
課題を作って提出するのに時間はかかるけれど、『数学Ⅲ』を始めるよりはずっと簡単で早いはずだ。
「『独自魔法Ⅰ』は奨学金が100C。でも『独自魔法Ⅱ』は200Cだから、そこまで進めれば少しお金に余裕が出るよ」
それでもヒナリともう1人は、浮かない顔をしている。
「『独自魔法』って、難しくありませんか? こっちが考えて作っても、思ったように動きません」
ヒナリの言葉に、もう1人が頷いた。
「『数学Ⅰ』の最初の確認試験2を3回受けて、何とか『独自魔法Ⅰ』を出しました。それでも『独自魔法Ⅰ』は、課題をノートに写して試すのがやっとです。あとは課題の一部だけを変える程度でしょうか」
“もう1人”という言い方は不自然なので、仮に“女子A”としておく。
ところで、ヒナリや女子Aが言うほど『独自魔法』って難しいだろうか。
そう思うけれど、口には出さない。
小学校の頃、似たようなことで失敗した覚えがあるからだ。
料理本のレシピと同じようなもので、何ならそのまま独自魔法にするのも練習になる──そんなアドバイスも、きっとしない方が正解だ。
私にとっては簡単でも、みんなが簡単とは限らない。
「そういえば『独自魔法Ⅰ』の最後は課題提出ですけど、どうやって独自魔法を考えたのか、聞いていいですか? 例題の中身を一部書き換える程度では、いい評価は得られない気がします。でも何を作ればいいかと考えると、思いつきません」
「私は掲示板用のを、そのまま実演した。評価Aだったから、多分それで大丈夫」
カタリナの言葉に、ニナがはっとした表情を浮かべる。
「あ、あれでいいのですね。確かにあれは独自魔法です。一気に気が楽になりました。あと参考までに聞きますけど、そちらも掲示板用の魔法をそのまま提出したのでしょうか?」
そちらもというのは、私のことを指しているのだろう。
名前を出さない配慮というわけだ。
ここは素直に答えていいだろう。何なら、少しおまけもつけて。
「私が提出したのは、チーズケーキ作成魔法。料理のレシピは独自魔法と同じような手順書だから、比較的独自魔法にしやすいよ」
「なるほど、らしいですね」
ニナは、私の趣味兼息抜きがスイーツ作りだと知っている。
だから、そういう感想が出るのももっともだ。
それに私は『独自魔法Ⅱ』の課題もスイーツ作成魔法で提出している。
これはニナにも言っていないし、今ここで話すつもりもないけれど。
「掲示板魔法って、ひょっとして食堂へ来なくても掲示板を読み書きできる魔法のことですか?」
女子Aが反応する。
「そうです。あの時は必死に考えました。あの頃は掲示板の近くは危険地帯でしたから、書き込みに行けませんでしたから」
「どうやって作ったか、聞いていいですか?」
「ここで教えるのは簡単。でも、そうすると似た魔法を『独自魔法Ⅰ』の課題として提出すると、評価が下がる可能性がある。だから、全く別の独自魔法で課題を作れる自信があるなら聞いてもいいし、私は話してもいいと思う。
ただ、掲示板への書き込みは初期条件の設定も動作イメージも具体的に考えやすい。そういう意味では『独自魔法Ⅰ』の課題としておすすめ」
確かに、カタリナの言うことは正しいのだろう。
そして、ニナが答えるより先にカタリナが答えた理由もわかる。
ニナがうっかり教えてしまわないように気を回したのだ。
ニナが自分の掲示板書き込み魔法を教えることで、課題提出時の評価に影響が出る可能性を考えたに違いない。
それにしても、カタリナの話し方にはやっぱり違和感がある。
ただ、その違いの原因が何となくわかってきた。
他の人と翻訳された際の口調が、明らかに違うのだ。
他の人、たとえばニナはもっと、いかにも汎用翻訳っぽくて──
そうか!
私は理由というか、原因に思い至った。
今の話題が一段落したら、確認してみよう。
一方で女子Aとヒナリは、あれこれ考えている様子だ。
「今のままでも、見ることは偵察魔法でできますし……。やっぱり自分で考えた方がいいのでしょうか?」
「そうですね。掲示板にすぐ書き込みできるというのは魅力ですけど……悩みます」
考え中なら、話の流れを無視してカタリナに聞いてみてもいいだろう。
でも、どうせなら……
私は知識魔法を使わず、自分の頭の中で文例を作ってみる。
翻訳という単語が思いつかなかったので、そこだけは知識魔法で確認。
頭の中で文章を組み立てて、カタリナに向けて口を開く。
「ク ウイ ヌン パロラフ ペル ウイア プロプラ ポルト ヘン ウヒ トラツコン(今は翻訳を使わずに、自分の言葉で話しているの)?」
「不自然でしたか?」
返答をぱっと自分の言葉で作れるほどの語学力は、まだない。
仕方ないので、ここは知識魔法の力を借りる。
「ううん、逆にいつもより自分らしい感じで聞こえたから。私はさっきの質問で限界。すぐには言葉が出てこない」
「私もまだ慣れてない。でも『言語Ⅱ』までは終わったし、そろそろ簡単な会話くらいはできるはず。そう思って練習した。知識魔法とも、ある程度はオーフ標準語で話すようにしている。でも、他人と話すのは今日が初めて」
カタリナは単に学習を進めるだけでなく、こういった面でも努力していたようだ。
何というか、さすがだなと思う。
私も結構がんばっているつもりだ。
それでも時々こうやって、「かなわないな」と感じることがある。
これではアキトと話した、ヒラリア共和国の特A基準なんて無理かも……
なんて、ちょっとだけ自信がなくなったりする。
でも、とりあえず真似できる部分は真似することにしよう。
これからは知識魔法にも、余裕があるときはオーフ標準語で話してもらうようにして。
いつも通り朝風呂に入った後、食堂へ向かう。
テーブル席の方を見ると、珍しい顔ぶれが一緒にいるのが目に入った。
テーブル席に誰かがいると確認してほっとするなんて、ゾンビがいた頃にはあり得なかったな。
そう思いつつ、今日も小盛りで料理を受け取り、下膳口で昨日の夕食一式を返してからテーブルの方へ向かう。
「おはよう。あと、遅ればせながらおめでとう」
今日テーブルにいたのは4人。ニナとヒナリ、それから名前は知らないが昨日も見かけた女子、そしてカタリナだ。
一通り挨拶をして、近くの椅子を持ってきて腰を下ろしたあと、本題に入る。
「ところで、『表計算』が出た話、もう耳に入ってる?」
「本当!?」
「初耳です。条件はわかりますか?」
カタリナが真っ先に反応し、続いてニナが尋ねてくる。
カタリナの口調に、何となく違和感を覚えながらも話を続けた。
「『数学Ⅲ』を始めたら出てきたって聞いた。私はまだ出せてないから確認できてないけど。ただ他の科目もガンガン進めてる人だから、条件はそれだけじゃないかもしれない」
「『数学Ⅲ』を開始する、ですか。さすがにそれは、すぐには試せません」
まあ普通はニナの言う通りだと、私も思う。
割と数学を進めているつもりの私でも、まだ『数学Ⅱ』が4単位時間までだ。
「その代わり、『表計算』も奨学金が出るみたい。週に200C。だから、いずれ取ることは念頭に置いた方がいいかも」
「ただ、それでは夏には間に合いません。なら『独自魔法Ⅰ』を進めていくしかないですね」
ニナの言う通り、進めていくしかないし、それが一番の早道だと私も思う。
『数学Ⅰ』と『数学Ⅱ』は、それぞれ24単位時間あり、8単位時間ごとに確認試験が2つある。
しかし『独自魔法Ⅰ』や『独自魔法Ⅱ』は8単位時間しかない。
課題を作って提出するのに時間はかかるけれど、『数学Ⅲ』を始めるよりはずっと簡単で早いはずだ。
「『独自魔法Ⅰ』は奨学金が100C。でも『独自魔法Ⅱ』は200Cだから、そこまで進めれば少しお金に余裕が出るよ」
それでもヒナリともう1人は、浮かない顔をしている。
「『独自魔法』って、難しくありませんか? こっちが考えて作っても、思ったように動きません」
ヒナリの言葉に、もう1人が頷いた。
「『数学Ⅰ』の最初の確認試験2を3回受けて、何とか『独自魔法Ⅰ』を出しました。それでも『独自魔法Ⅰ』は、課題をノートに写して試すのがやっとです。あとは課題の一部だけを変える程度でしょうか」
“もう1人”という言い方は不自然なので、仮に“女子A”としておく。
ところで、ヒナリや女子Aが言うほど『独自魔法』って難しいだろうか。
そう思うけれど、口には出さない。
小学校の頃、似たようなことで失敗した覚えがあるからだ。
料理本のレシピと同じようなもので、何ならそのまま独自魔法にするのも練習になる──そんなアドバイスも、きっとしない方が正解だ。
私にとっては簡単でも、みんなが簡単とは限らない。
「そういえば『独自魔法Ⅰ』の最後は課題提出ですけど、どうやって独自魔法を考えたのか、聞いていいですか? 例題の中身を一部書き換える程度では、いい評価は得られない気がします。でも何を作ればいいかと考えると、思いつきません」
「私は掲示板用のを、そのまま実演した。評価Aだったから、多分それで大丈夫」
カタリナの言葉に、ニナがはっとした表情を浮かべる。
「あ、あれでいいのですね。確かにあれは独自魔法です。一気に気が楽になりました。あと参考までに聞きますけど、そちらも掲示板用の魔法をそのまま提出したのでしょうか?」
そちらもというのは、私のことを指しているのだろう。
名前を出さない配慮というわけだ。
ここは素直に答えていいだろう。何なら、少しおまけもつけて。
「私が提出したのは、チーズケーキ作成魔法。料理のレシピは独自魔法と同じような手順書だから、比較的独自魔法にしやすいよ」
「なるほど、らしいですね」
ニナは、私の趣味兼息抜きがスイーツ作りだと知っている。
だから、そういう感想が出るのももっともだ。
それに私は『独自魔法Ⅱ』の課題もスイーツ作成魔法で提出している。
これはニナにも言っていないし、今ここで話すつもりもないけれど。
「掲示板魔法って、ひょっとして食堂へ来なくても掲示板を読み書きできる魔法のことですか?」
女子Aが反応する。
「そうです。あの時は必死に考えました。あの頃は掲示板の近くは危険地帯でしたから、書き込みに行けませんでしたから」
「どうやって作ったか、聞いていいですか?」
「ここで教えるのは簡単。でも、そうすると似た魔法を『独自魔法Ⅰ』の課題として提出すると、評価が下がる可能性がある。だから、全く別の独自魔法で課題を作れる自信があるなら聞いてもいいし、私は話してもいいと思う。
ただ、掲示板への書き込みは初期条件の設定も動作イメージも具体的に考えやすい。そういう意味では『独自魔法Ⅰ』の課題としておすすめ」
確かに、カタリナの言うことは正しいのだろう。
そして、ニナが答えるより先にカタリナが答えた理由もわかる。
ニナがうっかり教えてしまわないように気を回したのだ。
ニナが自分の掲示板書き込み魔法を教えることで、課題提出時の評価に影響が出る可能性を考えたに違いない。
それにしても、カタリナの話し方にはやっぱり違和感がある。
ただ、その違いの原因が何となくわかってきた。
他の人と翻訳された際の口調が、明らかに違うのだ。
他の人、たとえばニナはもっと、いかにも汎用翻訳っぽくて──
そうか!
私は理由というか、原因に思い至った。
今の話題が一段落したら、確認してみよう。
一方で女子Aとヒナリは、あれこれ考えている様子だ。
「今のままでも、見ることは偵察魔法でできますし……。やっぱり自分で考えた方がいいのでしょうか?」
「そうですね。掲示板にすぐ書き込みできるというのは魅力ですけど……悩みます」
考え中なら、話の流れを無視してカタリナに聞いてみてもいいだろう。
でも、どうせなら……
私は知識魔法を使わず、自分の頭の中で文例を作ってみる。
翻訳という単語が思いつかなかったので、そこだけは知識魔法で確認。
頭の中で文章を組み立てて、カタリナに向けて口を開く。
「ク ウイ ヌン パロラフ ペル ウイア プロプラ ポルト ヘン ウヒ トラツコン(今は翻訳を使わずに、自分の言葉で話しているの)?」
「不自然でしたか?」
返答をぱっと自分の言葉で作れるほどの語学力は、まだない。
仕方ないので、ここは知識魔法の力を借りる。
「ううん、逆にいつもより自分らしい感じで聞こえたから。私はさっきの質問で限界。すぐには言葉が出てこない」
「私もまだ慣れてない。でも『言語Ⅱ』までは終わったし、そろそろ簡単な会話くらいはできるはず。そう思って練習した。知識魔法とも、ある程度はオーフ標準語で話すようにしている。でも、他人と話すのは今日が初めて」
カタリナは単に学習を進めるだけでなく、こういった面でも努力していたようだ。
何というか、さすがだなと思う。
私も結構がんばっているつもりだ。
それでも時々こうやって、「かなわないな」と感じることがある。
これではアキトと話した、ヒラリア共和国の特A基準なんて無理かも……
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