病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀

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第13章 リゾートモードの筈なのに

第102話 自動車改良考慮中

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 まずは自動車の改良案だ。俺自身は工作系魔法を使えないので実際の作業はシモンさん任せ。だから改良ではなく改良案。
 最低限必要なのは荷室の追加。しかし馬車道の規格を考えると今より外形を大きくしたくはない。車体はそのままで荷物積載場所を増やしたいのだ。

 何処にどうやって載せればいいだろうか。現車を見ながら空間がありそうな場所を探す。

 取りあえず座席の2列目下はちょっと余裕がある。その辺の水タンクやタービンを少しずらして直方体のスペースを確保。これである程度荷物が置ける場所が出来た。
 高さ制限があるけれど小さいバッグ程度なら複数個入るだろう。大貴族2名は荷物のバッグが多いから割と有用だ。
 蒸気管からの熱は多分大丈夫だと思う。でも一応、念の為後ろとは断熱材を挟んで熱を遮断しておこう。

 あとは後部になるがこれは難しい。後部で一番大きいのは石炭庫。しかし石炭の容量を減らすのは避けたい。
 この車の燃費はここまでの実測だと1重6kg6離12km。日本的に言うと2km/1kg。日本の車と比べると惨憺たる燃費だが現状こんなものだろう。
 今の石炭庫は20重120kg程入るので、航続距離は120離240km。これくらい走れないとやはり安心できない。
 
 後部で場所を作るのは無理そうだと諦める。なら重心が上がるのでやりたくないけれど屋根の上だ。
 今は軽くするため屋根は革張り。でもこれを木製にして、上に物を載せられるようにする。今屋根に使っている革を荷物抑えにすれば煙突から出る煤からも守れるだろう。煙突は最後部にあるから前に煤がくる可能性は低いけれど。。


 あとは今度資材と時間に余裕があったらタイヤをもう少し太くしよう。今は少し細い気がするのだ。逆にタイヤ径はもう少し小さくてもいい。こうすると走行抵抗が増すけれど、その辺はタイヤの空気圧を上げてカバーしよう。

 更に曲がる時の事を考えると前の加重をもう少し増やしたい。今はリアヘビーなので今ひとつ操縦性が宜しくないのだ。ハンドル位置を考えれば今のレイアウトを変えたくないので、水タンクを少し前に移設しようか。そうすれば床下荷物置き場の容量を少し増やせる。
 でもこの荷室の場所、使い勝手は良くないよな。いっそ2列目の座席を下げて。


 そこで俺は気がついた。1列目と2列目の席の高さを下げればいいのではないかと。そうすれば重心が下がる。
 今まではなんとなく床を平らにするのが当たり前だと思っいた。しかしよく考えたらその必要は無い。むしろ前から少しずつ座席が高くなった方が見晴らしがいいだろう。バックするときは助手に確認して貰うという事で。元々煙突があって後ろはあまり見えないし。


 そこにあった水タンクは前ボンネットに大容量のものをセット。これで車体の前後バランスは大分良くなる。水タンクを低い場所に固めたので重心も下がった。屋根上収納の事を考えればトントンだ。
 なんて事を色々考えていたら皆さんが戻ってきた。

「凄いのが捕れたぞ。時間もちょうどいいから皆で帰ってきた」

 シンハ君がそう言うのでどれどれと見てみる。何だこのでっかいアジは。全長50cmはあるぞ。
 あとブリかカンパチかその仲間もいる。これも同じくらいの大きさだ。

「こんな大きいのが捕れるんだな」

「浮いてきた時は焦ったな。大きすぎてなかなか網に入らなかった」

 午前中と同様、フールイ先輩、ヨーコ先輩、シンハ君の3人で魚捕りをやっていた模様。

「貝もいっぱい捕れましたわ」

 他の皆さんも見るからに重そうなバケツを下げている。見るとミド・リーはウニも捕っていた模様だ。

「今日はナカさんがメインで夕食を作るって。だから僕もミタキ君の方を手伝うよ」

 今日はナカさんが作ってくれるのか。なら夕食までの間、シモンさんの言葉に甘えて色々改造を手伝って貰おう。

「ちょうど良かった。実は車の改良を色々考えていたんだ」

「いいね。ちょっと魔法杖を用意してくるから待っていて」

 ◇◇◇

 美味しい素材を手に入れて自分で作る食事は楽しい。しかし他の人が作った料理を食べるのもいいものだ。今回の夕食もかなり美味しかった。

 メニューは、
  ○ 焼いたアジにトマトソースをかけたもの
  ○ 色々な貝の出汁いっぱいのグラタン
  ○ 魚各種に牡蠣まで入った豪華なカルパッチョ
  ○ スティック野菜各種とタラモサラダ風の何か
  ○ ちょっと甘めの野菜スープ
  ○ カットしたパン
といったところ。

 このタラモサラダ風のが元日本人としては許せなくて美味しい代物だった。何とタラコの代わりに熱を通したウニを使っていやがる。ぶっちゃけ暴力的に美味しい。
 これを日本で作ったらいくらになるだろうと考えてはいけないのだろう。ここはウニを食べる人はあまりいないようだし。

 他も勿論美味しい。貝いっぱいのグラタンなんてもう見ただけで美味しいとわかるだろう。
 焼いたアジも当然定番のおいしさ。でも生のカルパッチョも捨てがたいのだ。スープがこれら魚たっぷりに慣れた舌をリセットしてくれる。

 でも俺的にはやはりタラモもといウニサラダがやはり一番気に入った。人参やキュウリのスティックにつけてガシガシ食べる。
 うん、最高だ!
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