婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!

桜アリス

文字の大きさ
5 / 42

アレクサンドル、リリアナ視点

しおりを挟む
(アレクサンドル視点)

なぜだ!なぜ、俺がこんな目に合わなければならないんだ!

俺は間違っていないはずだ!

あの女が悪いのに、みんな騙されているんだ!

そう、そうだ、あの女が悪い。
あの女が全部悪いんだ。

こうなったのもあいつのせいだ!

父上も母上もあの女とその家族に騙されているに違いない!

父上達はもう耄碌もうろくしてしまったのか!

あぁ、なんていうことだ!

だから、あの女をかばうようなことを言ったんだな。

あの女があることないこと父上達に俺とリリアナのことを吹き込んだに違いない!

だから、あんな怒って俺やリリアナを侮辱するようなことを言ったのか!

そうでなければ、第一王子である俺にあんなことを父上達が言うわけがないしな!

まぁ、でもそのうち冷静になって、俺の言ったことが正しいと分かって、ここから出してくれるだろう。

そして、俺に王位を将来渡してくれるはずだ!

俺の横には王妃になったリリアナがいて、2人でいい国にするんだ!

あぁ、リリアナをめいいっぱい可愛がってやらないとな。

ドレスや靴、アクセサリーも買ってやって、甘いものやご馳走を一緒に食べて、あ!離宮を作るのもいいな!

リリアナ、リリアナに会いたい。

くそっ、リリアナと会うのもダメだなんて!

まぁ、仕方ない。
本当はすぐにでも会いたいし、何日も会えないなんて辛いが、1週間~2週間くらいの我慢だろう。

もしかするともっと早くなるかもな。

リリアナも心細いだろうな。
くそっ、そばにいてやりたい。

リリアナ、少しの辛抱だ。

待っててくれ……!!


(リリアナ視点)

はぁ……。

なんでこうなったんだろう。

パーティーまでは上手くいったのに。

嫌がらせとかをローザリンがしたように捏造ねつぞうしたり、あの馬鹿なアレクサンドルにそれを信じさせたりはすんなりいったのに。

帰ってきたら、家族に怒られるし、まるでさげすむように、馬鹿にする様に見てくるし。

なんで、私がそんな目で見られないといけないのよ!

私はヒロインなのよっ!?

乙女ゲームのシナリオとだいたい同じようにしたのに、なんでこんな目に会わないといけないのよ!

私はみんなから愛されて、王妃になる運命の、そして王妃にふさわしいはずなのに!!

なんで、うまくいかないの!?

そうだわ!あの女がシナリオ通りに動かなかったからよ!!

あの女が嫌がらせをしてこないから、こうなったのよ。

だってそうじゃなければ、ヒロインである私は今頃ハッピーエンドになってるはずだもの!

この世界はヒロインである私のためにあるんでしょう?

神様が私のために与えてくれた、ゲームの世界のはずだもの。

そのはず、いや、そうじゃなければおかしいし、ありえない、許さない!

あの女を不幸に…というか、処罰したらみんなもこの国も平和になるのに!

このままじゃ、平和にならないじゃないの!

それに、なんでローザリンではなくて私が部屋に閉じ込められてるの!?

おかしいでしょ!

ヒロインである私にこんなことしていいと思ってるの!?

こんなことして酷い目にあっても知らないんだから!

逆に、酷い目に会えばいいんだわ!

はぁ、本当は逆ハーしたかったのに、4人しか私に惚れないなんてありえない!!

攻略対象はみんな、私を好きになるはずなのに……!

そのために乙女ゲーム通りに、イベントもクリアしたし、シナリオ通りに進めたのに!!

それに、なんで攻略対象者であるローザリンの兄、アルフォンスが学園にいないのよ!

あと、隠しキャラである他国の王子のフェルナンドもいないし!

もう、ほんとにわけわかんない!

アレクサンドルでも、セルヒオでもアーロンでもジェラルドでもいいから助けに来てよ!!

それにしてもあの女絶対に許さないんだから!!

酷い目に合わせて復讐してやる!!

許さないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないユルサナイゆルさなイ。

ヒロインであるこの私をこんな目にあわせたこと後悔させてやるわ。

あはは、ははは、ははははははは、あはははははははははははははははは、あはあは、あはは、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハはははハハハ


あんな女、消えればいいのに。
そうだわ、死ねばいい。

消えろ消えろ消えろ消えろきえろきえろきえろきえろ消えろきえろきえろ消えろ消えろきえろ消えろ消えろ消えろ消えろキエロキエロキエロキエロ消エロきエろ消えろきえろ消えろ消えろキえろきえろ消えろキエロ消えろ消えろキエロ
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネしネ死ネ。

ふふふ、あーっはははは。
そうよ、簡単なことじゃない、あいつが消えれば全部うまくいく。

ぜーんぶあいつのせいなのよ!
あいつが、消えたら私はみーんなに愛されたヒロインなんだから、幸せになれるのよ。

嫌われ者のあいつはさっさと退場させなきゃよね。

ついでに、私を馬鹿にした家族や傲慢な女達も消さないとよね?

邪魔してきそうだし、私が幸せになれないじゃない。

でしょう?

私はヒロイン、主人公なんだものなんとかなるわ。

だってそうじゃないと、いけないし、そうなってるんだもの。

私は何をしても許されるの。

当たり前よね、私はこの世界の主人公(ヒロイン)なんだから。





しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?

タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。 白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。 しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。 王妃リディアの嫉妬。 王太子レオンの盲信。 そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。 「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」 そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。 彼女はただ一言だけ残した。 「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」 誰もそれを脅しとは受け取らなかった。 だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。

処理中です...