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「イアン兄さま、こちらの確認をお願いしてもいいですか?」
「ああ、もちろんだよ」
時間をかけてしっかりと組んだスケジュール。イアン兄さまだけでなく、レイフ様にもアドバイスをもらったし、イーデン兄さまとシリル兄さまの経験なども聞いて参考にさせてもらった。
「うん、すごくいいね。これなら対策も十分とれているし、不測の事態も対応ができるだろう」
「ありがとうございます、イアン兄さま!」
「出立はいつにするんだい? 時期的にそろそろか?」
「はい、あと数日したら出ようかと思います」
「わかった。道中は十分気を付けるようにするんだよ」
「はい!」
一緒に視察に来てくれる護衛も無事に選定が終了し、私自身も戦う術を身に着けた。視察に出ると決めてから、一生懸命に学んだそれらは、すでに教師の方々からお墨付きをいただいている。
短い期間ではあったが、魔法だけでなく剣術訓練なども受けた。魔法で戦うのが一番だけど、もしかしたらそれができないこともあるかもしれない、と思ってのことだ。
「おかえりなさいませ、ユーニス様」
柔らかな笑みを浮かべたアンに出迎えられて、もうすぐ彼女としばらく離れるのかと思うと淋しく感じる。なんだかんだ言って、こちらに連れてこられてから側にいてくれた人でもあるので。
「アン、ありがとうございます」
いつだって穏やかなアンは、まるで母のような人だった。お母さまではないけれど、包み込むような優しさは同じ。彼女のおかげで私はここにすぐに馴染めた。
「ユーニス様、まもなく出立とお聞きしております。どうか、お気を付け下さいませ」
私を家族のように愛してくれるアンの心配そうな表情に、視察をきっちりと終わらせて早くこのお屋敷に帰ってこようという気持ちが強くなる。おそらく、上手くいかないこともあるだろうし、時間がかかることもあるだろう。
先行きが不透明だから不安もあるけれど、待っていてくれるみんなのためにも、頑張らないといけない。
「必ず、無事に帰ってきます」
大丈夫、と笑顔でアンに返事をする。計画を綿密に立て、そこから予測できるものは全て対策を練った。もちろん、練った対策で全部に対応できるとも限らないけど。ないよりはマシだ。
「ユーニス、おかえり」
「ただいま戻りました、レイフ様」
アンに着替えを手伝ってもらい、夕食のためにダイニングへ行くと、すでにレイフ様がいた。皇宮にいたこともあって、どうしてもドレスなどが通常の外出よりも格式高くなる。そのドレスから普段着用に着替えるには人手がいるのだ。
「お待たせしてしまって、すみません」
「いや、大丈夫。待っていないよ、俺もさっき来たばかりだ」
仕事が忙しいとつぶやくレイフ様の顔は、朝の食事の時よりも疲れていた。帝国を支える公爵という立場は一筋縄ではいかないもの。上位貴族である以上、貴族としての責務が下位貴族よりも重くなる。領地も広大らしいので、もっと管理は大変だ。
「近々、出立するか? 時期的にも悪くない季節だ」
「はい、予定では。季節の巡りとは逆の順で各地方の視察へ行きたいので」
「ああ、上手に計画しているな。その順番なら戻ってくる頃に、季節の影響を受けづらいだろう」
「たくさん、教えていただきましたし……その、勉強も頑張りました」
「実を結ぶといいな」
「はい!」
運ばれてきた食事を一緒に食べながら、まもなく出発予定の視察について話をする。レイフ様にもいろいろと話を聞いてアドバイスもしてもらった。彼にもいい報告ができるといいな、なんて心の中で思いながら話に花を咲かせた。
「ああ、もちろんだよ」
時間をかけてしっかりと組んだスケジュール。イアン兄さまだけでなく、レイフ様にもアドバイスをもらったし、イーデン兄さまとシリル兄さまの経験なども聞いて参考にさせてもらった。
「うん、すごくいいね。これなら対策も十分とれているし、不測の事態も対応ができるだろう」
「ありがとうございます、イアン兄さま!」
「出立はいつにするんだい? 時期的にそろそろか?」
「はい、あと数日したら出ようかと思います」
「わかった。道中は十分気を付けるようにするんだよ」
「はい!」
一緒に視察に来てくれる護衛も無事に選定が終了し、私自身も戦う術を身に着けた。視察に出ると決めてから、一生懸命に学んだそれらは、すでに教師の方々からお墨付きをいただいている。
短い期間ではあったが、魔法だけでなく剣術訓練なども受けた。魔法で戦うのが一番だけど、もしかしたらそれができないこともあるかもしれない、と思ってのことだ。
「おかえりなさいませ、ユーニス様」
柔らかな笑みを浮かべたアンに出迎えられて、もうすぐ彼女としばらく離れるのかと思うと淋しく感じる。なんだかんだ言って、こちらに連れてこられてから側にいてくれた人でもあるので。
「アン、ありがとうございます」
いつだって穏やかなアンは、まるで母のような人だった。お母さまではないけれど、包み込むような優しさは同じ。彼女のおかげで私はここにすぐに馴染めた。
「ユーニス様、まもなく出立とお聞きしております。どうか、お気を付け下さいませ」
私を家族のように愛してくれるアンの心配そうな表情に、視察をきっちりと終わらせて早くこのお屋敷に帰ってこようという気持ちが強くなる。おそらく、上手くいかないこともあるだろうし、時間がかかることもあるだろう。
先行きが不透明だから不安もあるけれど、待っていてくれるみんなのためにも、頑張らないといけない。
「必ず、無事に帰ってきます」
大丈夫、と笑顔でアンに返事をする。計画を綿密に立て、そこから予測できるものは全て対策を練った。もちろん、練った対策で全部に対応できるとも限らないけど。ないよりはマシだ。
「ユーニス、おかえり」
「ただいま戻りました、レイフ様」
アンに着替えを手伝ってもらい、夕食のためにダイニングへ行くと、すでにレイフ様がいた。皇宮にいたこともあって、どうしてもドレスなどが通常の外出よりも格式高くなる。そのドレスから普段着用に着替えるには人手がいるのだ。
「お待たせしてしまって、すみません」
「いや、大丈夫。待っていないよ、俺もさっき来たばかりだ」
仕事が忙しいとつぶやくレイフ様の顔は、朝の食事の時よりも疲れていた。帝国を支える公爵という立場は一筋縄ではいかないもの。上位貴族である以上、貴族としての責務が下位貴族よりも重くなる。領地も広大らしいので、もっと管理は大変だ。
「近々、出立するか? 時期的にも悪くない季節だ」
「はい、予定では。季節の巡りとは逆の順で各地方の視察へ行きたいので」
「ああ、上手に計画しているな。その順番なら戻ってくる頃に、季節の影響を受けづらいだろう」
「たくさん、教えていただきましたし……その、勉強も頑張りました」
「実を結ぶといいな」
「はい!」
運ばれてきた食事を一緒に食べながら、まもなく出発予定の視察について話をする。レイフ様にもいろいろと話を聞いてアドバイスもしてもらった。彼にもいい報告ができるといいな、なんて心の中で思いながら話に花を咲かせた。
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