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初級ダンジョン 探索編
地下十五階のボス部屋
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ゴクリと緊張しながら、ゆっくりと初級ダンジョン最下層、地下十五階のボス部屋の扉を開けるハルトムートさん。
ギギギーッと軋む扉を開けて出てくるボスモンスターは……。
「あら、ゴブリンだわ」
「そうだな」
「ん? オークが一体いるな」
なんて、のんびりとした口調で状態把握に務めるメンバーと、そんな空気を切り裂く雄叫びを上げる人に分かれた。
「な、なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁっ!」
驚きついでに扉をバターンと乱暴に開け放つ。
「ゴブリンよ」
「オークだ」
「……」
冷静にハルトムートさんの叫びに答える面々ですけど、そういうことじゃないです、たぶん。
「ちげぇ。なんでこんなにわらわらわらわら、いっぱいいるんだっ」
ですよねーぇ、なんだか知らないのですが、ぼくたちがボス部屋アタックすると、弱い魔物がいっぱい溢れるように出るときがあるんです。
地下十階みたいに低階層にしては強いボスモンスターが数匹だけ出没の場合もありますけど。
地下五階のスライムといい、ある日の地下十階のボアの軍団といい。
今回もゴブリンが五十匹はいないと思いますけど沢山いて、真ん中にオークが一体デデーンと立っています。
「ゴブリンと、ゴブリンソルジャーとゴブリンメイジが一匹ずついるな。……で、ゴブリンキングじゃなくてオークがいるんだ?」
「不思議ですねぇ」
ハルトムートさんの隣でぼくも腕を組んでうんうんと頷いていたら、ガシッとハルトムートさんの大きな手で頭を鷲掴みにされました。
いたたたっ。
「しかたねぇ。数減らすぞ」
ハルトムートさんはポイッとぼくを前に投げて、顎をクイッと動かしました。
「へ?」
「とりあえず、魔法撃って減らせ。そのスライム……レオ? もついでに魔法で攻撃してみな」
初撃はぼくたちに任せるということですね。
「レオ。がんばろ。みんなが戦いやすいように、ゴブリンを減らそう」
両拳をぎゅっと握ってキリリと宣言したぼくに、レオもオーッとばかりに触手をみょんと伸ばした。
その後ろでビアンカさんたちが、ぼそぼそと何か話しているけど、無視します。
「オークってことは、肉はドロップするかしら?」
「オークの肉は料理のレパートリーが多いから楽しみだな」
「ハズレドロップも」
ちょっと! 無視しようと思いましたけど、敵を目の前に欲望募らせ過ぎじゃないですか?
もうっ。
「行くよ、レオ」
ぼくは両手を前に翳して、水魔法を使おうとしてふと思い留まる。
うん? 数を減らすのが目的だよね?
一発ずつ撃ってたら、数減らすのに時間がかかるよね?
「あ、分裂させよう」
そうだ、そうだ。
撃ち出した水の塊の回転はそのままに途中で分裂するようなイメージで撃ってみよう。
「よし。【ウォーターボール】」
ぼくの手から水の塊が飛び出すとギュルルルンと高速で回転し、やがて二分割に分かれ、さらに二分割、二分割と分裂しながらゴブリンの集団に突っ込んで行く。
「ギャギャギャッ!」
バタンバタンと次々にゴブリンが倒れて行った。
「成功! 次、【ウォーターボール】」
ぼくの足元にいたレオは体を扇状に広げ、【ウォーターカッター】の刃を出しながら、水平に移動していく。
ぼくが倒しそこなったゴブリンは、レオが放った水の刃にスパッスパパッと斬り裂かれていった。
「クルト、でかした! スラ……レオもよくやった! おい、お前ら、仕事だぞっ」
雑魚ゴブリンの数がおおよそ三分の一に減ったところで、ハルトムートさんが双剣を手に駆け出して行った。
その後ろをビアンカさんたちが追いかける。
レオも体をプルンとした雫型に戻して、ぴょんぴょんと跳ねて移動していく。
「ええっ、ぼ、ぼくは?」
「クルトはそこで大人しくしていろっ」
ハルトムートさんの指示にぼくは反論することなく従った。
だって、みんなが前にいる状態で魔法を撃って誤爆しても嫌だし、ゴブリンと対峙するのも嫌だもん。
隅のほうで、大人しくみんなの戦闘が終わるのを待っています。
ゴブリンメイジへと迫るレオは、魔法が使えるゴブリン相手に正面から立ち向かった。
相手が次々と繰り出す魔法、【ウォーターボール】をその体に呑み込むのは元が水色スライムのレオなら理解できるけど、【ファイアーボール】とか【ストーンバレット】とかも呑みこめるのはどうして?
自分の魔法が効かないと理解したゴブリンメイジがあたふたと逃げようとするところを、レオは触手を鋭い剣に変えてズパッと斬り倒した。
ゴブリンソルジャーもハルトムートさんの右手の剣に武器を持つ手を切り落とされ、クルッと後ろ回し蹴りをくらって吹っ飛ばされたあと、グサッと左手の剣で止めを刺されていた。
真ん中にいたオークには、三人がかりで攻撃をかけている。
ディーターさんが盾を翳しながら直進し、斧を持つ手に盾をぶつけ動きを止め、盾の内側からオスカーさんの剣が斧の柄を切り斧の刃を下に落とす。
その瞬間、ディーターさんが盾を押し払いオークの体勢を崩したところを両側からオスカーさんとビアンカさんが攻撃。
オスカーさんの剣で胸を突かれ、ビアンカさんのナイフで足を切られたオークは、ドシンとその場に膝をついた。
「やった!」
ボス部屋のモンスターを全部倒したぞ!
さてさて、この階のハズレドロップは何だろなぁ。
ギギギーッと軋む扉を開けて出てくるボスモンスターは……。
「あら、ゴブリンだわ」
「そうだな」
「ん? オークが一体いるな」
なんて、のんびりとした口調で状態把握に務めるメンバーと、そんな空気を切り裂く雄叫びを上げる人に分かれた。
「な、なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁっ!」
驚きついでに扉をバターンと乱暴に開け放つ。
「ゴブリンよ」
「オークだ」
「……」
冷静にハルトムートさんの叫びに答える面々ですけど、そういうことじゃないです、たぶん。
「ちげぇ。なんでこんなにわらわらわらわら、いっぱいいるんだっ」
ですよねーぇ、なんだか知らないのですが、ぼくたちがボス部屋アタックすると、弱い魔物がいっぱい溢れるように出るときがあるんです。
地下十階みたいに低階層にしては強いボスモンスターが数匹だけ出没の場合もありますけど。
地下五階のスライムといい、ある日の地下十階のボアの軍団といい。
今回もゴブリンが五十匹はいないと思いますけど沢山いて、真ん中にオークが一体デデーンと立っています。
「ゴブリンと、ゴブリンソルジャーとゴブリンメイジが一匹ずついるな。……で、ゴブリンキングじゃなくてオークがいるんだ?」
「不思議ですねぇ」
ハルトムートさんの隣でぼくも腕を組んでうんうんと頷いていたら、ガシッとハルトムートさんの大きな手で頭を鷲掴みにされました。
いたたたっ。
「しかたねぇ。数減らすぞ」
ハルトムートさんはポイッとぼくを前に投げて、顎をクイッと動かしました。
「へ?」
「とりあえず、魔法撃って減らせ。そのスライム……レオ? もついでに魔法で攻撃してみな」
初撃はぼくたちに任せるということですね。
「レオ。がんばろ。みんなが戦いやすいように、ゴブリンを減らそう」
両拳をぎゅっと握ってキリリと宣言したぼくに、レオもオーッとばかりに触手をみょんと伸ばした。
その後ろでビアンカさんたちが、ぼそぼそと何か話しているけど、無視します。
「オークってことは、肉はドロップするかしら?」
「オークの肉は料理のレパートリーが多いから楽しみだな」
「ハズレドロップも」
ちょっと! 無視しようと思いましたけど、敵を目の前に欲望募らせ過ぎじゃないですか?
もうっ。
「行くよ、レオ」
ぼくは両手を前に翳して、水魔法を使おうとしてふと思い留まる。
うん? 数を減らすのが目的だよね?
一発ずつ撃ってたら、数減らすのに時間がかかるよね?
「あ、分裂させよう」
そうだ、そうだ。
撃ち出した水の塊の回転はそのままに途中で分裂するようなイメージで撃ってみよう。
「よし。【ウォーターボール】」
ぼくの手から水の塊が飛び出すとギュルルルンと高速で回転し、やがて二分割に分かれ、さらに二分割、二分割と分裂しながらゴブリンの集団に突っ込んで行く。
「ギャギャギャッ!」
バタンバタンと次々にゴブリンが倒れて行った。
「成功! 次、【ウォーターボール】」
ぼくの足元にいたレオは体を扇状に広げ、【ウォーターカッター】の刃を出しながら、水平に移動していく。
ぼくが倒しそこなったゴブリンは、レオが放った水の刃にスパッスパパッと斬り裂かれていった。
「クルト、でかした! スラ……レオもよくやった! おい、お前ら、仕事だぞっ」
雑魚ゴブリンの数がおおよそ三分の一に減ったところで、ハルトムートさんが双剣を手に駆け出して行った。
その後ろをビアンカさんたちが追いかける。
レオも体をプルンとした雫型に戻して、ぴょんぴょんと跳ねて移動していく。
「ええっ、ぼ、ぼくは?」
「クルトはそこで大人しくしていろっ」
ハルトムートさんの指示にぼくは反論することなく従った。
だって、みんなが前にいる状態で魔法を撃って誤爆しても嫌だし、ゴブリンと対峙するのも嫌だもん。
隅のほうで、大人しくみんなの戦闘が終わるのを待っています。
ゴブリンメイジへと迫るレオは、魔法が使えるゴブリン相手に正面から立ち向かった。
相手が次々と繰り出す魔法、【ウォーターボール】をその体に呑み込むのは元が水色スライムのレオなら理解できるけど、【ファイアーボール】とか【ストーンバレット】とかも呑みこめるのはどうして?
自分の魔法が効かないと理解したゴブリンメイジがあたふたと逃げようとするところを、レオは触手を鋭い剣に変えてズパッと斬り倒した。
ゴブリンソルジャーもハルトムートさんの右手の剣に武器を持つ手を切り落とされ、クルッと後ろ回し蹴りをくらって吹っ飛ばされたあと、グサッと左手の剣で止めを刺されていた。
真ん中にいたオークには、三人がかりで攻撃をかけている。
ディーターさんが盾を翳しながら直進し、斧を持つ手に盾をぶつけ動きを止め、盾の内側からオスカーさんの剣が斧の柄を切り斧の刃を下に落とす。
その瞬間、ディーターさんが盾を押し払いオークの体勢を崩したところを両側からオスカーさんとビアンカさんが攻撃。
オスカーさんの剣で胸を突かれ、ビアンカさんのナイフで足を切られたオークは、ドシンとその場に膝をついた。
「やった!」
ボス部屋のモンスターを全部倒したぞ!
さてさて、この階のハズレドロップは何だろなぁ。
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