其れはアガペーなどではない

西浦

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其れは天使などではない

二話 目が覚めたら

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 あっ、これは下手を打つと死ぬな。

 生まれたてほやほやの僕が一番最初に思ったことである。






 僕は転生者である。しかし其れを誰かに伝えようとも思わない。え? なんでか? 国民全員が僕のモンペなのでうっかり他人に聞かれでもしたら気でも触れたか?  と思われて衛兵に泣きながら担がれて医者へ即みせられること確定なのだ。故にこの事実は一生僕の胸にしまい続けることが決定している。
 しかしながら僕が前世普通の、うーん普通は盛った、万年補修組、ギリギリで留年を回避してきたバカ男子高校生の記憶を忘れないで生まれてしまったことは何回考えても解せない。神様ちゃんと仕事して? バカだから良かったけどなまじ頭良かったら発狂ものだよ?
 なんせ生まれて初めて見たものが母親の恐怖に引きつった顔だ。まあ自分の腹から女神様そっくりな赤ん坊が出てきたらそりゃ怖くなるよね。両親どっちにも似てないし。僕生まれた時輝いてたんだって、めっちゃウケない?まあ今も輝いてるんだけど。

 今僕は十歳の誕生祭を明日に控えたか弱いリルネール第二王子である。

 僕が今日まで生き抜けたのは僕の生存戦略の賜物であるのだ。えっへん

 恐怖に慄いていた両親の懸念は僕がアレクセイの、お兄様の地位を脅かすやもしれないということと、このもろ女神様の外見に目が眩んだ輩に僕が、ひいては国が脅かされるかもしれないって言うことだったらしい。
 即、法を改正し過激な鎖国国家もどきにしちゃったのは偏に僕が美し過ぎたから。ゴメンなさい美人すぎて。でも僕マジで悪くないしみんな頑張ってね!

 アレクセイお兄様の地位を脅かすかもしれないってことが問題なんだな? と、理解した僕は、すぐバカになることを決めた。いや、元からバカなのはそうなんだけど、積極的に学ぶことをやめたのだよ。ほら、よくあるじゃん? 異世界転生して?前世の知識使って知識チートとか? ちっちゃいのにめっちゃ天才で家庭教師驚かせちゃうとか? でもこの世界の教育の水準は中世とか近世っぽい街並みや魔法を使うぞ! なんでファンタジーな世界観に反し前世の日本とほぼ変わらないどころか全体的に高度だし所謂理数系は更にゴリゴリにレベルが高い。家庭教師が言うには魔法は例の如くイメージするのが大事なのだけど、ふわっとしたイメージよりもキチンとした計算式を組んだり、現象の理由づけが自分の中で出来た方が威力は倍増しなのだそう。まあさもありなん。
 そんな世界ではバカな僕の脳味噌なんて役に立たないだろうし、調子に乗って小さいうちに掛け算なんて披露したって僕は九九しかちゃんと出来ないので二桁になった瞬間つむ。神童と呼ばれる前に詰む。というかそんなことはアレクセイお兄様がもうやってた。わあこれが本当の神童、天才ってやつかあ……アレクセイお兄様すっごーい!! なので僕はマジで顔だけ王子になることを決めたのだ。

 ていうか、ただ記憶持ち転生しただけで無双なんてできるわけないでしょ。溢れる魔力とか仕舞いかたわかんないだけだから、むしろ多い魔力の制御ができてないってマイナスポイントでは? こんな僕がアレクセイお兄様の王座を脅かせるわけねーーーでしょ。外見がいいだけの僕のスペックでお兄様の王座を狙うなんて控えめに言って無謀。あけすけに言えば恥知らずの所業である。

 赤ちゃんの時は溢れるキラキラ魔力を駆使して目を離したら死んでしまいますオーラを出しまくり、喋れるくらいに育っても口調は幼く身振りは拙く、守ってもらわないと生きていけませーん! オーラを出しまくった。

 それと一番大事なこと、アレクセイお兄様に媚びに媚びまくった。

 いやもうめっちゃ媚びた。初めての言葉は「ありぇく、しぇ、ぉにーぁま」だし、動けるようになってからはお兄様の後をべったりついて回り、やることなすこと全て褒めた。手放しで称賛した、しまくった。あと僕基準で危ないことしようとしたら「りりゅをおいていかないでくりゃさいまし」って泣きながら懇願した。ほら、僕の泣き顔可愛いでしょ? 美しいでしょ? 罪悪感感じちゃうでしょ? 白魚の手で裾を控えめに掴まれたらマシマシでしょ~~? だから遠乗りなんて行かないで。ついていけないでしょ、僕一人にしないで。いやマジで

 どんどん美人に成長していく僕はお兄様しか見なかった。何処へ行くにも何をするにもお兄様お兄様。この顔面から生み出される笑顔も、蕩けそうな声も、一番多く喋ったのは「アレクセイお兄様」だ。一緒にお風呂に入って小さい手で背中を流して、「アレクセイお兄様は大変逞しく、とても凛々しいお身体をしてらっしゃるのですね」なーんていった。(アレクセイお兄様のお兄様は大変ご立派様だった。僕の乳首はピンクだったしおちんちんはなんか可愛かった)お兄様至上主義で気持ちいいことを、耳障りのいいことを言い続けた。





 さて、今僕は十歳の誕生祭を明日に控えたか弱いリルネール第二王子である。え、聞いた? うん言ったね。今日まで生き延びたんだよって話したね。僕ちょっとだけ嘘付いたんだ、全然無事じゃない。今日までは無事だったけど今日は全然、まったくもって無事じゃない

 僕は今アレクセイお兄様の高い背でも広々眠れる大きな寝台の上でお兄様のおちんちんをお尻に入れられている。うん、えっちしてる。

 いやなんで?

 ぱんっばちゅ、ぐちゅばちゅっ♡ごちゅん、ばちゅ♡

 すんごくえっちな音が僕のお尻から出てる。アレクセイお兄様のご立派様が容赦なく僕の中をかき回して、思わず腰が跳ねちゃうところと、お腹の奥の入っちゃダメじゃない? ってところまでどちゅどちゅ掘削してる。えっえっマジでなんで?

「ぇあ、ぁあっ♡おにいさま、っありぇく、おにいさまぁっ♡♡な、なんれっこりぇ♡ろうしてっ♡どおしてぇえっ♡♡こっこぁいぃいっ♡♡♡」
「っはは、あ゛♡ぉ゛っ♡リル、リル、おれのリルネールっ♡俺の、俺のものだっ♡♡お前の髪もっ愛らしい声も身体もっ! すべてっ♡♡っゔぉ♡は、そんなに絞めずともすぐに子種を射精してやる♡俺の魔羅に絡みついて、は♡ぁ♡そんなに俺が好きなのかっ!! は、出す、射精る♡奥にっ♡リルネールの中にっお゛♡射精すっ射精す射精すっ♡ぅ゛、お゛っ♡♡射精るっ♡♡♡」
「ひあっ♡♡♡ぁっ♡んぁあっ♡♡♡」

 どぴゅる♡びゅるるるっ♡♡びゅぅうう♡♡♡びゅっ♡♡

 溢してたまるかとでもいうように僕の細い腰をガッチリ掴んで最後の一滴まで絞り出すように、アレクセイお兄様がぐ♡ぐ♡と腰を揺らし、それと同時に出された精液でぽっこりと僕のうっすいお腹が膨れていく。いや精子せーし出過ぎじゃない? おちんちんだけじゃなくてタマタマまでおっきいの?いやおっきかったか。いやでもまだ出るの?出過ぎじゃない?水鉄砲?

 えっいやマジで、本当に、なんでどうしてこうなった?
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