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はじめ(人間)
死まで
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現在地。日本。ジャパン。東京都。池袋。とあるガード下。名前はない。
ひとまず水を飲みたい。ここまで必死に走ったのはそう、小学校5年生の運動会で出場した飴食い競争以来だ。
「へぇぁ...はぁ...ふぅーっ。...んあぁ」
あの時とは訳が違う。負けたところでちょっと周りのやつに小馬鹿にされるだけだ。命を取られる、もしくは
命を差し出す訳ではない。ちなみに小学校6年生の時はインフルエンザで出れなかった。それ以降は毎年運動会
の時に決まってインフルエンザにかかる。不思議なものだ。
ただ今回は命を取られる。そういった緊迫した場面だ。今現在25歳だがそこで終了か。もしくは数年後、あるいは
数十年後まで生き延びられるか、それは神のみぞ知る。
「まだ...はぁあ...死ねねぇよ...コンチクショウめ」
神龍之介。25歳。無職。
中学校から本格的に不登校、引きこもり。あだ名は「シェンロン」。名前から取ったのと、ほぼほぼ学校に姿を
現さない神話的な意味も含んだダブルミーニングだ。
そんなオレの人生はとりあえず四半世紀続いたが、借金取りから逃れるために池袋駅周辺をぐるぐると逃げ回る
最中、ガード下で一息ついた後に突如終わった。遠目に借金取りのスーツ(風でひらっと裏地が見えたが虎だった)
が見えたので急いで反対方向に逃げようとした時、車に轢かれた。その車は本当にうろ覚えだが白いワンボックスで
車体の後ろにクリーニングの文字が見えた。何とかクリーニング。...だったような気がする。その後は覚えていない。
とりあえず今、目の前に広がっている風景は三途の河。と、言いたいところだがそんな雰囲気を一切感じさせない、
区役所のような慌ただしい人波と、張り上げられる声とドタドタと走り回る靴音、鳴り止まずにいったい何十奏か
と言うほどの電話のベル。そして途方も無い長さの行列のほぼ最後尾にいる。
「んじゃこりゃぁ...」
ひとまず水を飲みたい。ここまで必死に走ったのはそう、小学校5年生の運動会で出場した飴食い競争以来だ。
「へぇぁ...はぁ...ふぅーっ。...んあぁ」
あの時とは訳が違う。負けたところでちょっと周りのやつに小馬鹿にされるだけだ。命を取られる、もしくは
命を差し出す訳ではない。ちなみに小学校6年生の時はインフルエンザで出れなかった。それ以降は毎年運動会
の時に決まってインフルエンザにかかる。不思議なものだ。
ただ今回は命を取られる。そういった緊迫した場面だ。今現在25歳だがそこで終了か。もしくは数年後、あるいは
数十年後まで生き延びられるか、それは神のみぞ知る。
「まだ...はぁあ...死ねねぇよ...コンチクショウめ」
神龍之介。25歳。無職。
中学校から本格的に不登校、引きこもり。あだ名は「シェンロン」。名前から取ったのと、ほぼほぼ学校に姿を
現さない神話的な意味も含んだダブルミーニングだ。
そんなオレの人生はとりあえず四半世紀続いたが、借金取りから逃れるために池袋駅周辺をぐるぐると逃げ回る
最中、ガード下で一息ついた後に突如終わった。遠目に借金取りのスーツ(風でひらっと裏地が見えたが虎だった)
が見えたので急いで反対方向に逃げようとした時、車に轢かれた。その車は本当にうろ覚えだが白いワンボックスで
車体の後ろにクリーニングの文字が見えた。何とかクリーニング。...だったような気がする。その後は覚えていない。
とりあえず今、目の前に広がっている風景は三途の河。と、言いたいところだがそんな雰囲気を一切感じさせない、
区役所のような慌ただしい人波と、張り上げられる声とドタドタと走り回る靴音、鳴り止まずにいったい何十奏か
と言うほどの電話のベル。そして途方も無い長さの行列のほぼ最後尾にいる。
「んじゃこりゃぁ...」
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