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伯爵夫人
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王の崩御を聞いたのは
丁度、夫の異母姉が自宅を訪ねていた時だった
「そう、亡くなったの」
そう言った厄介な義理姉を見る
リズリー伯爵夫人キャロル
リズリー伯爵家は
何人かの大臣を出した家柄だ
親戚には貴族階級で
トップの一つカスター公爵家や
ザンランド侯爵家がある
現当主である夫のリズリー伯爵は
カスター公爵の妹を母に持つ
王家との血縁関係もある名門だ
キャロルは目の前の義理姉が
正直好きではない
幼い頃、実母を亡くし
新しく出来た義母や異母弟とは
仲良くする努力もせず
挙げ句王妃になると決まったら
親戚のザンランド侯爵の養女になり
リズリー伯爵家捨てた
なのに
離縁したら、養女になった
ザンランド侯爵家に頼らず
夫のリズリー伯爵に
財産分与を要求してきた
結局、王都の屋敷の一つと
毎月の給付金で
話がついたが
今日はその給付金の増額を求めてきた
その話の中で、王が崩御したと
伝えられた
「アリア様」
「なに?」
「お金の件は夫と相談してから返事します」
「あら、それじゃ遅いわ
だって、王の葬儀もあるし
明日にでも」
ニッコリ笑うアリアに
キャロルの顔つきが険しくなる
「なに、キャロルわたくしは当然の権利を求めているだけよ」
「わかってますが、王の葬儀に出席されるんですか?」
「もちろん、離縁したとはいえ
元夫婦ですから」
「そうですか、ですが
わたくしの一存では返事は出来ません」
「わかったわ、でも早めに返事くださいね
あとは身体は大事にね、これから寒くなるから」
アリアはそう言うと、すぐに自宅に帰った
「なにしに来たの、あの人」
キャロルは執事に言った
執事はアリアが幼少よりリズリー伯爵家に仕えていた
「奥様、アリア様は昔から
粗探しが好きな方ですから」
「わたくしの?」
「リズリー伯爵家のです」
「リズリー伯爵家の」
キャロルは下を向く
名門リズリー伯爵の粗は
現当主に男子がいない事だ
キャロルがリズリー伯爵と結婚したのは
今から6年前
20歳の時、昔は10代での結婚が当然だったが
今の結婚適齢期は20歳から25歳
若くして結婚し子供を生む女性の早死が続き
結婚適齢期が高くなった
結婚してもすぐに子供が生まれなかったが4年前に娘が産まれた
それ以降妊娠の気配さえない
この国では、当主が亡くなり
継承者が18歳未満で
成人するまでの間だけか
3代前までの血筋を辿っても
男性がいない場合のみ
女性が爵位を継ぐ事が出来る
貴族はほぼ3代前から遡れば
誰かしらいるので
女性の当主はほぼいない
リズリー伯爵に男子がこのまま
男子が生まれなければ
2代前のリズリー伯爵の妹が嫁いた
ザンランド侯爵家の男子が継ぐことになる
「だから、身体に気をつけて
なんて言ったのね、大嫌いだわ」
執事が困った顔をするが
キャロルは止まらない
「自分は子供産めなかったくせに
言われたくないわ
あの人はわたくしが男子を産んで
欲しくないんでしょうね
ザンランド侯爵の誰かが継げば
都合もいいんでしょうね」
「奥様」
「大丈夫よ、わたくしは
夫が帰ってきたら教えて」
「はい」
丁度、夫の異母姉が自宅を訪ねていた時だった
「そう、亡くなったの」
そう言った厄介な義理姉を見る
リズリー伯爵夫人キャロル
リズリー伯爵家は
何人かの大臣を出した家柄だ
親戚には貴族階級で
トップの一つカスター公爵家や
ザンランド侯爵家がある
現当主である夫のリズリー伯爵は
カスター公爵の妹を母に持つ
王家との血縁関係もある名門だ
キャロルは目の前の義理姉が
正直好きではない
幼い頃、実母を亡くし
新しく出来た義母や異母弟とは
仲良くする努力もせず
挙げ句王妃になると決まったら
親戚のザンランド侯爵の養女になり
リズリー伯爵家捨てた
なのに
離縁したら、養女になった
ザンランド侯爵家に頼らず
夫のリズリー伯爵に
財産分与を要求してきた
結局、王都の屋敷の一つと
毎月の給付金で
話がついたが
今日はその給付金の増額を求めてきた
その話の中で、王が崩御したと
伝えられた
「アリア様」
「なに?」
「お金の件は夫と相談してから返事します」
「あら、それじゃ遅いわ
だって、王の葬儀もあるし
明日にでも」
ニッコリ笑うアリアに
キャロルの顔つきが険しくなる
「なに、キャロルわたくしは当然の権利を求めているだけよ」
「わかってますが、王の葬儀に出席されるんですか?」
「もちろん、離縁したとはいえ
元夫婦ですから」
「そうですか、ですが
わたくしの一存では返事は出来ません」
「わかったわ、でも早めに返事くださいね
あとは身体は大事にね、これから寒くなるから」
アリアはそう言うと、すぐに自宅に帰った
「なにしに来たの、あの人」
キャロルは執事に言った
執事はアリアが幼少よりリズリー伯爵家に仕えていた
「奥様、アリア様は昔から
粗探しが好きな方ですから」
「わたくしの?」
「リズリー伯爵家のです」
「リズリー伯爵家の」
キャロルは下を向く
名門リズリー伯爵の粗は
現当主に男子がいない事だ
キャロルがリズリー伯爵と結婚したのは
今から6年前
20歳の時、昔は10代での結婚が当然だったが
今の結婚適齢期は20歳から25歳
若くして結婚し子供を生む女性の早死が続き
結婚適齢期が高くなった
結婚してもすぐに子供が生まれなかったが4年前に娘が産まれた
それ以降妊娠の気配さえない
この国では、当主が亡くなり
継承者が18歳未満で
成人するまでの間だけか
3代前までの血筋を辿っても
男性がいない場合のみ
女性が爵位を継ぐ事が出来る
貴族はほぼ3代前から遡れば
誰かしらいるので
女性の当主はほぼいない
リズリー伯爵に男子がこのまま
男子が生まれなければ
2代前のリズリー伯爵の妹が嫁いた
ザンランド侯爵家の男子が継ぐことになる
「だから、身体に気をつけて
なんて言ったのね、大嫌いだわ」
執事が困った顔をするが
キャロルは止まらない
「自分は子供産めなかったくせに
言われたくないわ
あの人はわたくしが男子を産んで
欲しくないんでしょうね
ザンランド侯爵の誰かが継げば
都合もいいんでしょうね」
「奥様」
「大丈夫よ、わたくしは
夫が帰ってきたら教えて」
「はい」
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