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異世界で新たな一歩目を!
第五十二話 『決戦準備完了!』
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「それなら、俺の「次元転移」も付与できるってことじゃないか。流石固有スキルだな。」
「確かにやろうと思えば出来るけど、出来たとしても一回だけだよ。それに、壊れたらおしまいだし。あと、付与は無機物にしか出来ないこととか、付与できるスキルの種類は三種類まで、とかの制限はあるね。」
まあ、そんな制限があったとしても「エンチャント」の能力は破格だ。
今見せてもらった「能力吸収」だって、魔物を倒してレベルを上げるよりも数倍、あるいは数十倍の速度での成長が可能だ。
「このスキルがあれば、きっと兄さんが冥皇と戦う手助けになると思うんだ。」
想定外の事態ではあったものの、結果は万々歳だ。
リトライラが協力してくれるのなら、かなり無謀に思えた冥皇との戦いにも希望が見えてくるかもしれない。
「ああ、本当に助かるよ。それがあれば、近日中での300レベルだって夢ではないかもな。」
「流石にそれは、いや、兄さんなら出来るのかも。」
俺とリトライラは、そんなことを話しながらこのボス部屋から出たのだった。
.......................................................
..............................
..............
『キヨハラ様、キヨハラ様!』
俺と葉山とリトライラが一緒に夕食を食べようとした時、クルトが久しぶりにダンジョン外から戻って来た。
最近、クルトがなかなか戻ってこなかったから、何かあったのではないのかと内心ヒヤヒヤしていたのだが、杞憂だったようだ。
その満面の笑みから察するに、どうやら良い事があったらしい。
「どうしたんだよクルト?」
『実は実は、清原様達以外にも冥皇と戦おうとしている人達を見付けたのさ!』
「「「はぁ!?」」」
俺達三人は同時に声を上げた。
それも納得だ。
なにせ、驚くなという方が無理な内容だったからだ。
「ど、ど、どんな奴らなんだ、その冥皇と戦おうとしている人達ってのは?」
冥皇に歯向かおうとしている奴らの気が知れない。
いや、俺も確かに冥皇と敵対しているけれども。
『キヨハラ様も知っている相手さ。勇者の一人の、ササキバラさんとコモンさん、あとはこの国の騎士団長のペテラウスさんなのさ。』
「奇妙な組み合わせだな。」
「小紋君と佐々木原君って、あっちでもあまり接点は無かった気がするんだけど。」
まあ、一応小紋が居る理由は何となく分かる。
冥皇が葉山と共に小紋を狙っていたから、多分小紋も「情報収集」みたいなスキルを持っているのだろう。
そして、この世界線での冥皇は俺のところに来ていたから、冥皇が小紋のところに到着するのが遅れたお陰で、冥皇のことを知ったのではないだろうか。
「僕はその勇者達のことは知らないけど、ペテラウスさんのことは知っているよ。どうして冥皇様と敵対をしているのか、僕には見当も付かないや。」
『まあ、今からそれについては話すのさ。』
そして、クルトは俺達に佐々木原達の現状について教えてもらった。
どうやら、小紋が冥皇の弟子達のことを「地獄耳」とやらのスキルで聞き、その冥皇の行動を知ったペテラウスさんが知り、最後に「鑑定眼」とやらで俺の記憶を読んで冥皇のことを知った佐々木原が協力した、という流れらしい。
そして今、その三人は勢力を集める為に人手を集めているらしい。
まあ、表立って冥皇と敵対する奴らは居ないから、反社会勢力の集団になりつつあるらしいが。
『という訳で、オイラは帰ってくるのが少し遅れたのさ。』
「なるほど、そんなことが起きてたのか。」
「でも、これで冥皇との戦いで勝てる可能性が上がったんじゃないかな。」
「そうだね、私達だってもうすぐ目標の300レベルだからね。」
そうだ。
葉山の言う通り、俺達のレベルはもうすぐ300に到達する。
俺は296、葉山は260、リトライラは230。
このくらいあれば、冥皇ともある程度戦うことは可能だと俺は踏んでいる。
まあ、まだまだレベリングは続けて行くけれども。
『キヨハラ様、ササキバラさんとは何時でも連絡を取れるようにしてあるのさ。本格的に冥皇と戦う時になれば、すぐさま合流出来るのさ。』
「オーライ、オーライ。」
ここまで来れば、冥皇との戦いはもうすぐそこだろう。
対冥皇のピースは出来るだけ揃えた。
やれるだけの準備はした。
あとは、戦うのみだ。
「確かにやろうと思えば出来るけど、出来たとしても一回だけだよ。それに、壊れたらおしまいだし。あと、付与は無機物にしか出来ないこととか、付与できるスキルの種類は三種類まで、とかの制限はあるね。」
まあ、そんな制限があったとしても「エンチャント」の能力は破格だ。
今見せてもらった「能力吸収」だって、魔物を倒してレベルを上げるよりも数倍、あるいは数十倍の速度での成長が可能だ。
「このスキルがあれば、きっと兄さんが冥皇と戦う手助けになると思うんだ。」
想定外の事態ではあったものの、結果は万々歳だ。
リトライラが協力してくれるのなら、かなり無謀に思えた冥皇との戦いにも希望が見えてくるかもしれない。
「ああ、本当に助かるよ。それがあれば、近日中での300レベルだって夢ではないかもな。」
「流石にそれは、いや、兄さんなら出来るのかも。」
俺とリトライラは、そんなことを話しながらこのボス部屋から出たのだった。
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『キヨハラ様、キヨハラ様!』
俺と葉山とリトライラが一緒に夕食を食べようとした時、クルトが久しぶりにダンジョン外から戻って来た。
最近、クルトがなかなか戻ってこなかったから、何かあったのではないのかと内心ヒヤヒヤしていたのだが、杞憂だったようだ。
その満面の笑みから察するに、どうやら良い事があったらしい。
「どうしたんだよクルト?」
『実は実は、清原様達以外にも冥皇と戦おうとしている人達を見付けたのさ!』
「「「はぁ!?」」」
俺達三人は同時に声を上げた。
それも納得だ。
なにせ、驚くなという方が無理な内容だったからだ。
「ど、ど、どんな奴らなんだ、その冥皇と戦おうとしている人達ってのは?」
冥皇に歯向かおうとしている奴らの気が知れない。
いや、俺も確かに冥皇と敵対しているけれども。
『キヨハラ様も知っている相手さ。勇者の一人の、ササキバラさんとコモンさん、あとはこの国の騎士団長のペテラウスさんなのさ。』
「奇妙な組み合わせだな。」
「小紋君と佐々木原君って、あっちでもあまり接点は無かった気がするんだけど。」
まあ、一応小紋が居る理由は何となく分かる。
冥皇が葉山と共に小紋を狙っていたから、多分小紋も「情報収集」みたいなスキルを持っているのだろう。
そして、この世界線での冥皇は俺のところに来ていたから、冥皇が小紋のところに到着するのが遅れたお陰で、冥皇のことを知ったのではないだろうか。
「僕はその勇者達のことは知らないけど、ペテラウスさんのことは知っているよ。どうして冥皇様と敵対をしているのか、僕には見当も付かないや。」
『まあ、今からそれについては話すのさ。』
そして、クルトは俺達に佐々木原達の現状について教えてもらった。
どうやら、小紋が冥皇の弟子達のことを「地獄耳」とやらのスキルで聞き、その冥皇の行動を知ったペテラウスさんが知り、最後に「鑑定眼」とやらで俺の記憶を読んで冥皇のことを知った佐々木原が協力した、という流れらしい。
そして今、その三人は勢力を集める為に人手を集めているらしい。
まあ、表立って冥皇と敵対する奴らは居ないから、反社会勢力の集団になりつつあるらしいが。
『という訳で、オイラは帰ってくるのが少し遅れたのさ。』
「なるほど、そんなことが起きてたのか。」
「でも、これで冥皇との戦いで勝てる可能性が上がったんじゃないかな。」
「そうだね、私達だってもうすぐ目標の300レベルだからね。」
そうだ。
葉山の言う通り、俺達のレベルはもうすぐ300に到達する。
俺は296、葉山は260、リトライラは230。
このくらいあれば、冥皇ともある程度戦うことは可能だと俺は踏んでいる。
まあ、まだまだレベリングは続けて行くけれども。
『キヨハラ様、ササキバラさんとは何時でも連絡を取れるようにしてあるのさ。本格的に冥皇と戦う時になれば、すぐさま合流出来るのさ。』
「オーライ、オーライ。」
ここまで来れば、冥皇との戦いはもうすぐそこだろう。
対冥皇のピースは出来るだけ揃えた。
やれるだけの準備はした。
あとは、戦うのみだ。
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