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異世界で新たな一歩目を!
第六十八話 『まずは様子見......という訳にはいかない』
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はっきり言って、僕達の役割は必要無い可能性が高い。
もし清原が冥皇を倒してくれるのならば、「追跡」の効果も解けて僕らは晴れて自由の身だ。
清原に頼んで「次元転移」で何処か良さげな場所に連れて行ってもらうのも手としてはある。
冥皇の弟子たちを倒すのは、あくまで保険だ。
スキルやステータスというものが存在する世界で、もし何らかのスキルで僕らを追ってこれるスキルを持った人間が居た場合を考慮してのものだ。
スキルを持って生まれるのは千人に一人、固有スキルは一万人に一人だ。
この王都の人口が約五万人らしいから、単純計算で五人程存在することになる。
美香、ペテラウスさん、で二人。
冥皇の弟子たちに三、四人くらいは居ると見ておくべきだろう。
「じゃあ、「認識阻害」を使うね。」
僕らは、美香の固有スキルによって匂い、足音、そういった気配が全てゼロになる。
「認識阻害」とは文字通り、他者から認識されなくなるという能力だ。
美香が許可した人間でなければ、お互いが見えているのにも関わらず気付けないという茶番みたいな絵になってしまう固有スキルだ。
そしてこの能力の凄いところは、清原の「危機感知」といった探知系のスキルすらも潜り抜けることが出来るのだ。
「危機感知」は反応する。
でも、清原はその警報に気が付けないという状況になるとのこと。
「ペテラウスさん、今は気配を消さなくても良いんですよ?」
「すまないすまない、どうしても癖でね。」
そんあ声が聞こえた瞬間、僕はペテラウスさんをやっと目視出来た。
清原の記憶でも呼んだ通り、ペテラウスさんは人外レベルで気配を消すことが出来る。
漫画とかで読んだ時は笑っていたが、目の前で同じことをされるともう訳が分からない。
そんなことを思いながら王宮を走ること数分。
僕らは何の変哲の無い扉の前に来ていた。
そして、クルトは緊張した面持ちで僕らの方を振り返った。
『この扉の奥居るのさ。』
その言葉に、僕らは無意識の内に唾を飲み込んだ。
僕達は慎重に扉を少し開け、中の様子を覗く。
(誰が固有スキル持ちだ?)
部屋には魔術師の様な恰好をした十人の男たちが居た。
《鑑定眼を発動します》
僕は一人ずつに鑑定眼を掛けていく。
そして、まず一人目を見つけた。
「みんな、奥で静かに座ってるあの男が「ゲート召喚」という固有スキルを持ってるらしい。効果は、自身が見える範囲の何処にでもワープゲートを召喚するというもので、」
僕は三人の顔を確認しようと振り向いた。
しかし、そこには三人は居なかった。
というか、そもそも背後の景色が王宮の壁ではなくなっていた。
草原だ。
それも、目に届く範囲は全て草原が続いている。
「全くさぁ~~、浅はかなんだよなぁ~~。」
そう言って、ローブを着た一人の冥皇の弟子がこっちに歩いてきた。
彼はやれやれとでも言いたい風に首を振りながら歩いてきた。
もし清原が冥皇を倒してくれるのならば、「追跡」の効果も解けて僕らは晴れて自由の身だ。
清原に頼んで「次元転移」で何処か良さげな場所に連れて行ってもらうのも手としてはある。
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「じゃあ、「認識阻害」を使うね。」
僕らは、美香の固有スキルによって匂い、足音、そういった気配が全てゼロになる。
「認識阻害」とは文字通り、他者から認識されなくなるという能力だ。
美香が許可した人間でなければ、お互いが見えているのにも関わらず気付けないという茶番みたいな絵になってしまう固有スキルだ。
そしてこの能力の凄いところは、清原の「危機感知」といった探知系のスキルすらも潜り抜けることが出来るのだ。
「危機感知」は反応する。
でも、清原はその警報に気が付けないという状況になるとのこと。
「ペテラウスさん、今は気配を消さなくても良いんですよ?」
「すまないすまない、どうしても癖でね。」
そんあ声が聞こえた瞬間、僕はペテラウスさんをやっと目視出来た。
清原の記憶でも呼んだ通り、ペテラウスさんは人外レベルで気配を消すことが出来る。
漫画とかで読んだ時は笑っていたが、目の前で同じことをされるともう訳が分からない。
そんなことを思いながら王宮を走ること数分。
僕らは何の変哲の無い扉の前に来ていた。
そして、クルトは緊張した面持ちで僕らの方を振り返った。
『この扉の奥居るのさ。』
その言葉に、僕らは無意識の内に唾を飲み込んだ。
僕達は慎重に扉を少し開け、中の様子を覗く。
(誰が固有スキル持ちだ?)
部屋には魔術師の様な恰好をした十人の男たちが居た。
《鑑定眼を発動します》
僕は一人ずつに鑑定眼を掛けていく。
そして、まず一人目を見つけた。
「みんな、奥で静かに座ってるあの男が「ゲート召喚」という固有スキルを持ってるらしい。効果は、自身が見える範囲の何処にでもワープゲートを召喚するというもので、」
僕は三人の顔を確認しようと振り向いた。
しかし、そこには三人は居なかった。
というか、そもそも背後の景色が王宮の壁ではなくなっていた。
草原だ。
それも、目に届く範囲は全て草原が続いている。
「全くさぁ~~、浅はかなんだよなぁ~~。」
そう言って、ローブを着た一人の冥皇の弟子がこっちに歩いてきた。
彼はやれやれとでも言いたい風に首を振りながら歩いてきた。
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