不完全燃焼を謳う

鮭る

文字の大きさ
上 下
1 / 15

センセーショナル

しおりを挟む
センセーショナルが違うんだよな、と言われる。なんの話だよ、と聞き返したらどうやらテストの話らしい。
「この問題、証明問題なんやけどピンされてるやん?」持っている数学のテストを見せてくる。今、持っているテストのピンの多さはここでは論点にしない。無粋とやらだ。
「ここでピンされているということは、先生との圧倒的なセンス、センセーショナルが違うんだよなぁ」
「仮に違うとしても、多分お前の方が劣っているわい」
なんでそんな事いうのぉぴえん、と言ってくる。ここで僕は、「そうかそうか、やっぱり可愛いお前の言う通り先生の方がセンセーショナルが劣っているよなぁ、そうかそうか」と愛らしく抱きしめてハッピーエンド。
なんてなるわけがない。
「きっしょ黙れや」と頭をしばいた。
「ところで」とこっちを見る、「センセーショナルってあるやん」
「うん」
「今気づいたんやけど、センセーショナルのセンセーと先生で、せんせーショナルってなるやん。やっば、俺天才」
なんだこのオチは、と私は嘆いた。
後日、どうやらセンセーショナルの意味としては間違っているぞ、と後で気づいた。
センセーショナル :[人騒がせな、興味本意の]。
なるほどと私はにやけた。


しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

生命球 ~お嬢様と老執事~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

みんながみんな環奈だと思うな。

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

生まれ変わったとしてもそれは私の人生では無い

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

死に取り憑かれるなんて陳腐な表現だけれども

現代文学 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

お母さん、私のなまえ覚えてる?

LIN
ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:19

処理中です...