不完全燃焼を謳う

センセーショナル 続き

いいですか、とリーダーが言う。
「これは一世一代のプロジェクトであり、テレビ界、あわよくば世界をもかえる番組にするんだ、気合い入れてやれ」
うし、とやるぞ、というよりかはしゃーなし、と言った意味を持った返事をグループのメンバーが言った。
高校を卒業して、テレビ局に就職して、世に言う「一世一代のプロジェクト」の番組をつくるメンバーに入った。あのリーダーいつもおんなじこと言うんだよな、と言っているのを聞いてだろうなと思った。なんの話だ？
リーダーが続ける。
「そう、この番組はまさに、センセーショナルな番組にするんだ」
刹那、せんせーショナルとニヤついた記憶を逆目に頭痛がした。
以後、作業効率が遅くなったとか、ならならなかったとか。しかし「一世一代のプロジェクト」の番組は、そこそこの番組となってしまい、リーダーがやる気を無くしてしまったので、誰も知らなくても支障はないだろう。